海外ジャーナルクラブ
1年前
Matsushitaらは、 インヒビターを有する血友病AまたはBの患者を対象に、 抗組織因子経路インヒビター (tissue factor pathway inhibitor;TFPI ) モノクローナル抗体コンシズマブの安全性と有効性を第Ⅲ相試験explorer7で検討。 その結果、 コンシズマブの予防投与を行うと、 予防的治療を行わない場合に比べて年間出血回数が少なかった。 この研究はNEJM誌において発表された。
Key secondary end pointsとしてQOLの尺度であるSF-36を採用している点が斬新です。
コンシズマブは、 すべての血友病病型で止血が得られるようにデザインされたTFPIモノクローナル抗体であり、 先行試験 (explorer4 ) において、 インヒビターを有する血友病AまたはBの患者における治療概念が実証されている。
インヒビターを有する血友病AまたはBの患者
患者を以下の群に1:2の割合で無作為に割り付け
非無作為にコンシズマブの予防投与を24週以上行う群 (グループ3、 4 ) も組み入れた (81例 )。
率比 0.14 (95%CI 0.07-0.29、 P<0.001 )
コンシズマブを投与していた患者 (グループ 2, 3, 4 ) の年間出血回数の中央値は0回であった。
コンシズマブ治療再開後の血栓塞栓イベントは報告されず、 血漿中濃度は経時的に安定していた。
インヒビターを有する血友病AまたはBの患者で、 コンシズマブの予防投与を行うと、 予防治療を行わない場合に比べて年間出血回数が少なかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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