【JAMA Dermatol】乳房外パジェット病は解剖学的サブタイプで治療・診断が異なる
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海外ジャーナルクラブ

7ヶ月前

【JAMA Dermatol】乳房外パジェット病は解剖学的サブタイプで治療・診断が異なる

【JAMA Dermatol】乳房外パジェット病は解剖学的サブタイプで治療・診断が異なる
Kibbiらは乳房外パジェット病 (EMPD) 患者を対象に、 解剖学的サブタイプに基づく臨床像と、 診断および治療の推奨について、 メタ解析で検証した。 その結果、 EMPDの治療および診断は解剖学的サブタイプに応じて異なるべきであることが示唆された。 本研究はJAMA Dermatol誌において発表された。

📘原著論文

Anatomic Subtype Differences in Extramammary Paget Disease: A Meta-Analysis. JAMA Dermatol. 2024 Mar 6:e240001. PMID: 38446447

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

何気にlimitationの最後にLastly, this systematic review was not registered.と書かれています。 JAMAレベルでも大丈夫なんだと驚かれる先生方も多いと思います。


EMPDのサブタイプ別特徴は?

EMPDは、 再発性が高く原因不明の皮膚悪性新生物であり、 特に外陰部や陰嚢の皮膚に多く発生する。 しかし、 サブタイプによる病像の違いや治療法の差異はこれまで明らかにされていない。

過去12年間の研究論文を調査

対象

1990年12月1日~22年10月24日に報告されたEMPDに関する研究論文

方法

解剖学的サブタイプ毎の特徴と治療法の比較

主要評価項目

診断遅延期間、 表皮内発生率、 根治手術実施率

副次評価項目

再発率、 局所再発および遠隔転移の発生

サブタイプで臨床像・治療に差異有

外陰部EMPD

  • 症例のほとんどが無症状であり、 診断が平均25.1ヵ月遅れていた
  • 表皮内残留例が70.3% (1,247例) であったが、 約3分の1に根治手術が行われていた
  • 根治的手術を受けた症例の34%が再発した
  • 再発例の多くは皮膚および粘膜に限局していた

陰茎陰嚢部EMPD

14% (152例) が再発し、 うち35.5% (54例) は局所性または遠隔転移を伴った

肛門周囲EMPD

  • 33.9% (74例) が再発、 うち27.0% (20例) は局所再発または遠隔転移を伴った
  • 浸潤性疾患の割合が50%と最も高かった

再現性の欠如など研究の限界も

EMPDの診断および治療は、 解剖学的サブタイプによって異なる。 なお本研究の限界としては、 ①再現コホートがない ②解剖学的サブタイプによって転帰を層別化していない研究を除外した- の2点が挙げられる。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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