【JAMA Oncol】PARP阻害薬著効の再発卵巣癌、 長期予後も良好
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海外ジャーナルクラブ

3日前

【JAMA Oncol】PARP阻害薬著効の再発卵巣癌、 長期予後も良好

【JAMA Oncol】PARP阻害薬著効の再発卵巣癌、 長期予後も良好
Haggstromらは、 PARP阻害薬による維持療法で極めて高い効果 (exceptional response) が得られているプラチナ製剤感受性再発卵巣癌 (PS-ROC) 患者を対象に、 長期アウトカムについて国際多施設後ろ向きコホート研究で検討した。 その結果、 7.5年無増悪生存 (PFS) 率は88.8%と高く、 晩期発症の骨髄異形成症候群 (MDS) /急性骨髄性白血病 (AML) は5例 (1.6%) と低頻度であった。 研究結果はJAMA Oncologyに発表された。

📘原著論文

Long-Term Outcomes in Patients With Recurrent Ovarian Cancer and Exceptional Response to PARP Inhibitors. JAMA Oncol. Online ahead of print. PMID: 42348196

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究は著効例という選択された集団を対象とした後ろ向きコホート研究であり、 PARP阻害薬の中止例と継続例の10年PFS差は無作為化割付に基づいた結果ではない点に留意が必要です。

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背景

exceptional response例に最適な投与期間と長期リスクは不明

PARP阻害薬による維持療法を受けたPS-ROC患者の一部では、 極めて高い効果 (exceptional response) が得られる。 PARP阻害薬の承認条件では増悪または許容できない毒性が生じるまで継続が推奨されているが、 exceptional response例におけるPARP阻害薬の最適な投与期間ならびに晩期増悪、 骨髄異形成症候群 (MDS)、 急性骨髄性白血病 (AML) のリスクは不明であった。

本研究は、 PARP阻害薬にexceptional responseを示したPS-ROC患者の長期アウトカムを明らかにし、 遺伝型および表現型との関連を探索することを目的とした。

研究デザイン

320例を対象とした国際多施設共同・後ろ向きコホート研究

本研究は国際的かつ多施設共同の後ろ向きコホート研究である。 exceptional response例はPS-ROCかつPARP阻害薬開始から5年以上の無増悪生存(PFS)を示した患者と定義された。 研究は14か国41施設において2023年1月11日~2025年11月10日に実施された。

主要評価項目はPFSであり、 副次評価項目には全生存 (OS)、 毒性、 減量が含まれた。

結果

7.5年PFS率88.8%、 10年PFS率78.7%と長期PFSは良好

本研究にはexceptional responseを示す320例 (平均[SD]年齢56.4[9.4]歳) が組み入れられ、 追跡期間中央値は6.8年 (95%CI 6.6-7.0年) であった。 PARP阻害薬投与期間中央値は75.0ヵ月(IQR 64.0-91.0ヵ月) であった。 exceptional response例のうち211例 (65.9%) がPARP阻害薬を継続し、 109例 (34.1%) が中止していた (中止の理由は医師の推奨34例 [10.6%]、 5年を超える病勢進行2例 [7.5%]、 毒性22例 [6.9%]、 患者の希望17例 [5.3%]、 その他の理由12例 [3.8%])。

7.5年PFS率は88.8% (95%CI 84.5-93.3%)、 10年PFS率は78.7% (95%CI 70.5-87.9%)であった。

病勢進行以外で中止したexceptional response例の10年PFS率は90.1%

病勢進行以外の理由でPARP阻害薬を中止したexceptional response例は85例 (26.6%) で、 10年PFS率は90.1% (95%CI 80.6-100%) だった。 一方、 PARP阻害薬を継続していたexceptional response例における10年PFS率は72.5%(95%CI 60.3-87.2%)であった。

晩期発症MDS/AMLの頻度は1.6%と低い

晩期発症のMDS/AMLと診断されたのは5例 (1.6%) であった。 また、 exceptional response例ではBRCA1のRINGドメインおよびBRCA2のDNA結合ドメインの変異が多く認められた。

結論

exceptional response例の多くは無増悪を維持

著者らは、 「本コホート研究において、 PARP阻害薬のexceptional response例の多くは病勢進行が認められず、 中止した患者を含め無増悪を維持していた。 また、 晩期発症MDS/AMLのリスクは低かった。 この結果はexceptional response例におけるPARP阻害薬による維持療法の適切な投与期間を検討する際の重要な指針となるとともに、 一部の患者では機能的治癒 (functional cure) の可能性があることを示唆している」と報告している。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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