海外ジャーナルクラブ
1日前

Loiblらは、 Stage Ⅱ~Ⅲのトリプルネガティブ乳癌 (TNBC) 患者を対象に、 術前化学療法への抗PD-L1抗体アテゾリズマブ上乗せの有用性について、 プラセボ上乗せを対照に検証する第Ⅲ相二重盲検無作為化比較試験 (NSABP B-59/GeparDouze) を実施した。 その結果、 主要評価項目である無イベント生存期間 (EFS) の有意な改善は認められなかったものの、 臨床的リンパ節転移陽性例ではアテゾリズマブの有益性が示唆された。 試験結果はNat Med誌に発表された。
遺伝子発現解析が可能であったのは482例のサブコホートに限られ、 さらに各サブグループの症例数が少ないため、 統計解析および結果の解釈に限界があります。
トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) は、 腫瘍免疫微小環境が活性化した予後不良のサブタイプである。
本試験は、 多施設・多国籍の第Ⅲ相二重盲検無作為化比較試験 (NSABP B-59/GeparDouze) で、 Stage Ⅱ~ⅢのTNBC患者1,550例を対象とした。
患者は、 タキサン+カルボプラチン+アントラサイクリン系の術前療法に、 アテゾリズマブを上乗せする群 (773例) またはプラセボを上乗せする群 (777例) に無作為に割り付けられた。
主要評価項目の無イベント生存期間 (EFS) において、 アテゾリズマブ上乗せはプラセボに比べて有意な改善を示さなかった (HR 0.80 [95%CI 0.62-1.03、 p=0.083]、 4年EFS率差 3.3㌽)。
全生存期間 (OS) はHR 0.86 (95%CI 0.62-1.19)で、 4年OS率差は0.7㌽に留まった。
事前規定のサブグループ解析ではEFSに異質性が示唆され、 臨床的リンパ節転移を有する患者ではアテゾリズマブの有益性が示唆された (pinteraction=0.039)。
探索的なmRNAベースのサブセット解析では、 basal-like immune-activated型腫瘍を有する患者でアテゾリズマブの有益性が示唆された。
アテゾリズマブ追加により免疫関連有害事象は増加し、 治療中止例も増加した。
Grade3以上の治療下発現有害事象
免疫関連有害事象
術前療法期における中止例
著者らは、 「TNBCのサブタイピングでのbasal-like immune-activated型腫瘍同定と、 腫瘍浸潤リンパ球高値腫瘍の定量化は、 術前化学療法への免疫チェックポイント阻害薬上乗せの恩恵を受ける患者を特定するための有望な戦略となり得る」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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