【COU-AA-302試験】化学療法未治療の去勢抵抗性前立腺癌に対するアビラテロン+プレドニゾロン
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HOKUTO編集部

1年前

【COU-AA-302試験】化学療法未治療の去勢抵抗性前立腺癌に対するアビラテロン+プレドニゾロン

【COU-AA-302試験】化学療法未治療の去勢抵抗性前立腺癌に対するアビラテロン+プレドニゾロン
化学療法歴のない転移性の去勢抵抗性前立腺癌患者において、 アビラテロンの効果を、 プラセボを対照に検証した第Ⅲ相無作為化比較試験COU-AA-302の結果より、 画像上の無増悪生存期間 (rPFS) と全生存期間 (OS) に対する有効性が示された。

原著論文

▼中間解析結果

Abiraterone in metastatic prostate cancer without previous chemotherapy. N Engl J Med. 2013 Jan 10;368(2):138-48. PMID: 23228172

▼追跡結果

Abiraterone acetate plus prednisone versus placebo plus prednisone in chemotherapy-naive men with metastatic castration-resistant prostate cancer (COU-AA-302): final overall survival analysis of a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 study. Lancet Oncol. 2015 Feb;16(2):152-60. PMID: 25601341

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COU-AA-302試験の概要

対象

化学療法歴のない転移性の去勢抵抗性前立腺癌患者

方法

1,088例を以下の2群に1:1で割り付けた。

  • アビラテロン群 (546例)
アビラテロン1000mgを1日1回+プレドニゾン5mgを1日2回投与
  • プラセボ群 (542例)
プラセボを1日1回+プレドニゾン5mgを1日2回投与

評価項目

主要評価項目

  • rPFS
  • OS

副次評価項目

  • オピオイド使用開始までの期間
  • 化学療法開始までの期間
  • ECOG performance status (PS) 悪化までの期間 (1グレード以上の悪化) 
  • PSA進行までの期間

COU-AA-302試験の結果

患者背景

両群で同様であった。

rPFS中央値

  • アビラテロン群:16.5ヵ月
  • プラセボ群:8.3ヵ月
HR 0.53 (95%CI 0.45-0.62)、 p<0.001

OS中央値

  • アビラテロン群:34.7ヵ月
(95%CI 32.7-36.8ヵ月)
  • プラセボ群:30.3ヵ月
(95%CI 28.7-33.3ヵ月)
HR 0.81 (95%CI 0.70-0.93)

オピオイド使用開始までの期間 (中央値) 

  • アビラテロン群:33.4ヵ月
(95%CI 30.2-39.8ヵ月)
  • プラセボ群:23.4ヵ月
(95%CI 20.3-27.5ヵ月)
HR 0.72 (95%CI 0.61-0.85)、 p<0.0001

化学療法開始までの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:25.2ヵ月
  • プラセボ群:16.8ヵ月
HR 0.58 (95%CI 0.49-0.69)、 p<0.001

ECOG PS悪化までの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:12.3ヵ月
  • プラセボ群:10.9ヵ月
HR 0.82 (95%CI 0.71-0.94)、 p<0.01

PSA進行までの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:11.1ヵ月
  • プラセボ群:5.6ヵ月
HR 0.49 (95%CI 0.42-0.57)、 p<0.001

疼痛進行までの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:26.7ヵ月
  • プラセボ群:18.4ヵ月
HR 0.82 (95%CI 0.67-1.00)、 p<0.05

FACT-Pスコアが低下するまでの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:12.7ヵ月
  • プラセボ群:8.3ヵ月
HR 0.78 (95%CI 0.66-0.92)、 p=0.003

有害事象 (AE)

治療関連AE (グレード3以上) の発現率

  • アビラテロン群:54%
  • プラセボ群:44%

著者らの結論

化学療法歴のない転移性の去勢抵抗性前立腺癌患者において、 アビラテロンはプラセボと比較し、 rPFSとOSを有意に延長させることが示された。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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