海外ジャーナルクラブ
11ヶ月前
Pabstらは、 強化化学療法の適応がない新規診断の急性骨髄性白血病患者を対象に、 抗CD70抗体cusatuzumabとアザシチジンの併用療法の最適用量を第Ⅱ相無作為化非盲検用量最適化試験CULMINATEで検討した。 その結果、 cusatuzumab 20mg/kg+アザシチジンが今後の試験において最適な用量であることが示唆された。 本研究は、 Lancet Haematol誌において発表された。
CULMINATEという試験名はクライマックスに達する、 頂きに達するということで素晴らしいネーミングです。 試験は中止されましたが、 今後に生きる研究成果です。
抗CD70抗体cusatuzumabはアザシチジンとの併用により急性骨髄性白血病の治療薬として予備的な活性を示した。
強化化学療法の適応がなく、 全身状態(ECOG PS)が0-2で、 新たに診断された18歳以上の急性骨髄性白血病成人患者
パート1
対象患者を、 以下の群に1 : 1で割り付けた。
パート2
パート1で選択したcusatuzumab用量レベルでcusatuzumab+アザシチジン併用療法を評価する単群拡大試験が行われる予定であったが、 本試験中に急性骨髄性白血病の治療状況に変化が生じたため、 パート2への登録が臨床的に可能であるとは判断されず、 パート1終了時に試験は中止された。
intention-to-treat集団における完全寛解 (CR) 率
CR率
Grade3以上の治療関連有害事象の発現頻度
頻度の高い治療関連有害事象
血小板減少症、 貧血
好中球減少症
重篤な治療関連有害事象の発現頻度
死亡に至った治療関連有害事象
本試験のパート1は、 2つの用量コホートの有効性を正確に比較するようにはデザインされていなかったものの、 これまでに実施された試験の臨床データを総合すると、 cusatuzumab 20mg/kg+アザシチジンが今後の試験において最適な用量であることが示された。 現在、 cusatuzumabとベネトクラクスおよびアザシチジンの3剤併用療法を検討する第Ⅰb相試験が進行中である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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