海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前

Metzgerらは、 ホルモン受容体陽性・HER2陽性転移性乳癌患者を対象に、 1次維持療法としてのパルボシクリブ追加の有効性・安全性について、 第Ⅲ相非盲検無作為化比較試験PATINAで評価した。 その結果、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値はパルボシクリブ併用群で44.3ヵ月であり、 標準療法群の29.1ヵ月に比べて、 HRは0.75 (95%CI 0.59-0.96、 両側p=0.02) と有意に改善した。 一方、 パルボシクリブ併用群ではグレード3/4有害事象 (主に好中球減少) が79.7%/10.0%と多く発生し、 安全性に懸念が残る結果となった。 試験結果はNEJM誌に発表された。
本試験はオープンラベルで人種的多様性に乏しい点が限界であり、 今後は患者報告アウトカムやバイオマーカー、 CNS転移に関する追加解析が予定されています。
【PATINA】パルボシクリブ+抗HER2療法+内分泌療法でPFS改善 : 転移乳癌の1次治療
ホルモン受容体陽性・HER2陽性の転移性乳癌では、 二重HER2阻害療法と化学療法を併用し、 その後にHER2標的療法と内分泌療法による維持療法を行うことが1次治療の標準である。
CDK4/6阻害薬であるパルボシクリブの追加は、 内分泌療法およびHER2標的療法への耐性を克服し得ることが期待される。
PATINA試験では、 ホルモン受容体陽性・HER2陽性転移性乳癌患者で、 化学療法+HER2標的療法を4~8サイクル施行後に病勢進行を認めなかった患者が、 1次導入療法としてパルボシクリブを併用する群と標準療法群 (HER2標的療法+内分泌療法) に1:1で無作為化された。
主要評価項目は治験担当医師評価によるPFSであった。 副次評価項目には、 安全性などが含まれた。
518例の患者が無作為化された (パルボシクリブ群 : 261例、 標準療法群 : 257例)。
追跡期間中央値53.5ヵ月の結果、 PFS中央値は、 パルボシクリブ群で標準療法群と比較して有意に延長した。
PFS中央値
HR 0.75 (95%CI 0.59-0.96、 両側p=0.02)
グレード3/4の有害事象の発現は主に好中球減少であり、 パルボシクリブ群でそれぞれ79.7% / 10.0%、 標準療法群では30.6% / 3.6%に認めた。
著者らは、 「維持療法へのパルボシクリブ追加により、 標準療法と比較してPFSが有意に改善したが、 有害事象は増加した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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