海外ジャーナルクラブ
2年前
Morandらは、 疾患活動性のある18歳以上の全身性エリテマトーデス (SLE) の患者を対象に、 バリシチニブの有効性と安全性を多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照並行群間第Ⅲ相試験で検討 (SLE-BRAVE-I試験)。 その結果、 バリシチニブ4mg投与群において、 SLE Responder Index (SRI) -4を達成した患者の割合が優れていた。 本研究はLancet誌において発表された。
SLE-BRAVE-IとSLE-BRAVE-II研究が同時に発行され、 SLE-BRAVE-II研究ではAlthough phase 2 data suggested baricitinib as a potential treatment for patients with SLE, which was supported in SLE-BRAVE-I, this result was not replicated in SLE-BRAVE-II.と書かれているので注意が必要です。
バリシチニブは、 関節リウマチ、 アトピー性皮膚炎、 円形脱毛症の治療薬として承認されている経口のヤヌスキナーゼ1および2の選択的阻害薬である。 SLE患者を対象とした24週間の第Ⅱ相試験において、 バリシチニブ4mgはプラセボと比較してSLEの疾患活動性を著しく改善した。
疾患活動性のある18歳以上のSLE患者
患者を1:1:1の割合で以下の群に割り付け。
52週目にSRI-4反応に達した患者の割合
52週時点のSRI-4の達成率
グルココルチコイドの漸減や初回重度再燃までの時間など、 主要な副次評価項目を達成した参加者の割合に、 各群間の有意差は認められなかった。
バリシチニブの安全性プロファイルは、 既知のデータと一致していた。
本試験の主要評価項目は、 バリシチニブ4mg投与群で達成された。 しかし、 主要な副次評価項目は満たされなかった。 新たな安全性シグナルは観察されなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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