海外ジャーナルクラブ
1年前
Pragerらは、 転移を伴う難治性大腸癌の患者を対象に、 トリフルリジン・チピラシル塩酸塩 (FTD-TPI) とベバシズマブ併用療法の効果を第Ⅲ相ランダム化比較試験で検討。 その結果、 FTD-TPI+ベバシズマブの併用療法は、 FTD-TPI単独に比べ全生存期間 (OS) を延長することが明らかとなった。 本研究はNEJM誌において発表された。
ベバシズマブの追加投与によって生存期間が延長される素晴らしい臨床効果を示しています。 と同時に、 Editorialには効果は常に副反応とともにfinancial costも加味して判断しなければならないとされています。
第Ⅲ相試験において、 FTD-TPI投与は、 転移を伴う大腸癌患者のOSを延長させた。 単群および第Ⅱ相ランダム化比較試験の予備データから、 ベバシズマブにFTD-TPIを追加投与することにより、 生存期間を延長できる可能性が示唆されている。
進行大腸癌の治療で過去に化学療法を2レジメン以上受けたことのない成人患者
患者を以下の二群に1:1の割合でランダムに割り付け。
OS
無増悪生存期間 (PFS)、 ECOG PSが0または1から2以上に変動するまでの時間などの安全性
両群で最も多く認められた有害事象は好中球減少症、 吐き気、 貧血であった。
治療関連死は報告されなかった。
転移を伴う難治性大腸癌患者において、 FTD-TPI+ベバシズマブによる治療は、 FTD-TPI単独治療と比較してOSが延長した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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