【NEJM】進行腎細胞癌、カボザンチニブ+ニボイピでPFS改善:COSMIC-313試験
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【NEJM】進行腎細胞癌、カボザンチニブ+ニボイピでPFS改善:COSMIC-313試験

【NEJM】進行腎細胞癌、カボザンチニブ+ニボイピでPFS改善:COSMIC-313試験
Choueiriらは、 予後予測分類が中または高リスクの進行腎細胞癌患者を対象に、 チロシンキナーゼ阻害薬カボザンチニブとニボルマブ+イピリムマブ併用療法の有効性と安全性を二重盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験COSMIC-313で検討。 その結果、 カボザンチニブとニボルマブ+イピリムマブの併用療法は、 ニボルマブ+イピリムマブ療法単独に比べて無増悪生存期間 (PFS) が有意に延長した。 本研究はNEJM誌において発表された。

📘原著論文

Cabozantinib plus Nivolumab and Ipilimumab in Renal-Cell Carcinoma. N Engl J Med. 2023 May 11;388(19):1767-1778. PMID: 37163623

👨‍⚕️監修医師のコメント

カボザンチニブをadd onした形でのRCTデザインです。 やはり、 Overall survivalの結果まで確認したいところですが、 ニボルマブ+イピリムマブでの生存中央値が48カ月なので、 本研究の場合にはかなり長期間になってしまいます。

🔢関連コンテンツ

IMDC分類

転移性腎細胞癌の予後予測分類

腎癌のTNM分類 (UICC-8版)

腎臓癌の病理学的分類 (UICC-8版)

背景

未治療の進行腎細胞癌患者に対するカボザンチニブとニボルマブ+イピリムマブの併用療法の有効性と安全性は不明である。

研究デザイン

対象

予後予測分類が中または高リスクの進行腎細胞癌患者。

介入

患者を以下の2群にランダムに割り付け。

  • 実験群:428例
カボザンチニブ40mgを毎日投与
  • 対照群:427例
マッチドプラセボを投与

両群ともにニボルマブ (3mg/kg) +イピリムマブ (1mg/kg) を3週間に1回4サイクル投与し、 その後、 ニボルマブによる維持療法 (480mgを4週間に1回) を最大2年間実施した。

主要評価項目

PFS

無作為化を受けた最初の550例の患者 (実験群:276例、 対照群:274例) を対象に評価

副次評価項目

OS

研究結果

12カ月後のPFS

  • 実験群:57%
  • 対照群:49%
病気の進行または死亡のHR 0.73、 95%CI 0.57-0.94、 P=0.01

奏効率

  • 実験群:43%
  • 対照群:36%

グレード3または4の有害事象の発現

  • 実験群:79%
  • 対照群:56%

OS

OSに関する追跡調査は継続中である。

結論

予後予測分類が中または高リスクの未治療の進行腎細胞癌患者において、 カボザンチニブとニボルマブ+イピリムマブの併用療法は、 ニボルマブおよびイピリムマブの単独療法に比べてPFSが有意に延長した。 グレード3または4の有害事象は、 対照群よりも実験群で多く認められた。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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