海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Hadouxらは、 RET阻害薬セルペルカチニブの前向き試験データ (単群第Ⅰ/Ⅱ相試験LIBRETTO-001) および後ろ向きの実臨床データから得られた標準治療 (SoC) 外部対照群を用いて、 RET変異陽性甲状腺髄様癌患者におけるセルペルカチニブとSoCの有効性を比較した。 その結果、 1次治療ではセルペルカチニブはSoCに比べ無増悪生存期間 (PFS) 中央値を有意に延長した (セルペルカチニブ vs SoC : 未到達 vs 26.1ヵ月、 p<0.001)。 一方、 2次治療以降では一貫した結果は得られなかった。 試験結果はESMO Open誌に発表された。
本研究ではIMTCGSグレードやカルシトニン倍加時間などの重要な予後因子が利用できず、 代替指標を用いたため、 精度に限界があります。
セルペルカチニブは、 単群第Ⅰ/Ⅱ相試験LIBRETTO-001にてRET変異陽性甲状腺髄様癌患者に持続的な有効性を示した。 本研究では、 実臨床の外部対照群を用いて、 RET変異陽性甲状腺髄様癌患者における標準治療 (SoC) とセルペルカチニブの有効性を比較した。
本後ろ向き研究 (RECALIB-RET) では、 セルペルカチニブ群をLIBRETTO-001試験の1次治療または2次治療以降の患者から構成し、 外部対照群をフランス・欧州・米国の診療データから得られたSoC患者で構成した。
SoC群の標準治療は、 1次治療はカボザンチニブまたはバンデタニブ、 2次治療以降はマルチキナーゼ阻害薬、 化学療法、 免疫療法を含む治療とした。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 副次評価項目はSoC群の安全性とした。 背景因子は傾向スコアマッチング (PSM) で調整した。
1次治療では、 対象としたセルペルカチニブ群116例とEC群107例の背景因子は概ね均衡しており、 PSM後は各群84例であった。
1次治療では、 セルペルカチニブはSoCと比較して、 PSM前後ともにPFSを有意に延長した。
PSM前PFS (中央値)
PSM後PFS (中央値)
2次治療以降は、 セルペルカチニブ群179例、 EC群51例を対象とした。 PSM後は各群38例であった。
2次治療以降では、 PSM前はセルペルカチニブ群でPFSの有意な延長を認めたものの、 PSM後には有意差は認められなかった。
PSM前PFS (中央値)
SoCの安全性は、 既報と一致していた。
著者らは、 「RET変異陽性甲状腺髄様癌の1次治療では、 セルペルカチニブは標準治療に比べ有意なPFS延長を示したが、 2次治療以降では一貫した結果は得られなかった。 また、 後ろ向き実臨床データを前向き試験データとマッチングすることで、 比較有効性評価を補完するエビデンスが得られた」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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