海外ジャーナルクラブ
22時間前

大阪けいさつ病院の所司原奈央氏らの研究グループは、 PD-L1 TPS ≧1%かつEGFR・ALK変異陰性の進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者の1次治療として、 ペムブロリズマブ単剤療法 (P-mono) とペムブロリズマブ+プラチナ製剤併用化学療法 (P-combo) の長期的な有効性および安全性を、 傾向スコアマッチングを用いた後ろ向き多施設共同コホート研究で評価した。 その結果、 P-comboはP-monoと比べて長期的なOSベネフィットを示し、 安全性プロファイルも許容可能であった。 本研究はLung Cancer誌において発表された。
EGFRやALK変異を有する症例は除外されていますが、 初回治療時には包括的ゲノム解析が行われておらず、 その他のドライバー遺伝子の情報は不明であり、 治療選択に影響した可能性があります。
ペムブロリズマブは現在、 EGFR・ALK陰性進行NSCLCに対する1次治療として広く用いられている。 一方で、 P-monoとP-comboのいずれが長期的に優れたOSベネフィットをもたらすかについては依然として明確ではなかった。
そこで本研究では、 P-monoとP-comboの長期的な有効性および安全性を後ろ向き多施設共同コホート研究で評価した。
PD-L1 TPS ≧1%かつEGFR・ALK陰性の進行NSCLC患者392例が以下の2群に分類された。
13のベースライン因子に基づく傾向スコアマッチングにより、 各97例の均衡の取れた2群を構築し、 追跡期間中央値はP-mono群が42.8ヵ月、 P-combo群が44.1ヵ月であった。
P-combo群はP-mono群と比べて、 全生存期間 (OS) 中央値 (31.8ヵ月 vs 20.7ヵ月、 HR 0.67 [95%CI 0.46-0.96]) および無増悪生存期間 (PFS) 中央値 (12.5ヵ月 vs 7.0ヵ月、 HR 0.59 [95%CI 0.43-0.81]) を有意に延長した。
3年および4年OS率は、 P-combo群でそれぞれ49.8%、 42.7%、 P-mono群で28.1%、 22.3%であり、 いずれもP-combo群で有意な改善が認められた (それぞれp=0.003、 p=0.007)。
また、 48ヵ月制限平均生存期間もP-combo群で有意に延長した (p=0.039)。
サブグループ解析では、 75歳未満、 ECOG PS 0-1、 PD-L1 TPS 1-49%、 およびプロトンポンプ阻害薬使用患者において、 P-combo群でより大きな効果が示された。
Grade3以上の治療関連有害事象はP-combo群でより高頻度に認められた (35% vs 20%、 p=0.024)。 一方で、 治療関連死亡は両群とも2%であり、 その他、 肺臓炎の発現率と重症度でも両群は同等であった。 累積毒性曲線は3年以降に横ばいとなった。
著者らは 「本研究の結果、 PD-L1陽性NSCLC患者において、 P-comboはP-monoと比べて長期的なOSベネフィットを示し、 安全性プロファイルも許容可能であった。 また、 最も大きなベネフィットが期待されるサブグループが特定された。 これらの知見を検証し、 最適な1次治療戦略を導くためには、 前向き無作為化比較試験が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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