【KEYNOTE-C93】dMMR子宮体癌の1次治療、 ペムブロリズマブ単剤でPFS改善
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HOKUTO編集部

4日前

【KEYNOTE-C93】dMMR子宮体癌の1次治療、 ペムブロリズマブ単剤でPFS改善

【KEYNOTE-C93】dMMR子宮体癌の1次治療、 ペムブロリズマブ単剤でPFS改善
ミスマッチ修復機構欠損 (dMMR) の進行・再発子宮体癌の1次治療としての抗PD-1抗体ペムブロリズマブ単独とカルボプラチン+パクリタキセル による化学療法を比較した非盲検第III相無作為化比較試験KEYNOTE-C93の中間解析の結果が報告された。 主要評価項目の一つである無増悪生存期間 (PFS) については、 化学療法群と比べてペムブロリズマブ群で有意な延長が示された。 一方、 もう一つの主要評価項目である全生存期間 (OS) については数値上はペムブロリズマブ群で良好であったが、 統計学的有意差は認められなかった。 米・Mount Sinai Medical CenterのBrian M. Slomovitz氏が発表した。 同試験の詳細は、 Lancet誌2026年10月26日オンライン版¹⁾に掲載された。

背景

化学療法を用いない1次治療の確立が課題

近年、 進行・再発子宮体癌の1次治療では、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI)と化学療法の併用レジメンが優先される治療法となっている。 一方で、 化学療法を用いない1次治療の選択肢が求められている。

dMMR腫瘍は免疫原性の高い腫瘍微小環境を有することが知られており、 1次治療の対象となる子宮体癌患者の約25~30%がdMMR腫瘍を有すると推定されている。

今回は、 dMMRを有する進行・再発子宮体癌患者を対象に、 1次治療としてペムブロリズマブ単剤とカルボプラチン+パクリタキセルによる化学療法を比較した第III相KEYNOTE-C93/GOG-3064/ENGOT-en15試験の事前に規定された中間解析の結果が報告された。 なお、 今回の解析はPFSと奏効率 (ORR)については最終解析、 OSについては中間解析に相当する。

試験の概要

24ヵ国122施設の299例を無作為化

対象は、 組織学的に確認された切除不能の進行・再発子宮体癌または癌肉腫で、 中央判定でdMMRが確認され、 ECOG PS 0/1の全身療法未治療例であった。

24ヵ国122施設で299例が以下の2群のいずれかに1:1で無作為に割り付けられた。

・ペムブロリズマブ群 (n=149)

400 mgを6週ごとに最大18サイクル投与

・化学療法群 (n=150)

カルボプラチン (AUC 5または6) +パクリタキセル175 mg/m²を3週ごとに6サイクル投与

主要評価項目は盲検下独立中央判定 (BICR) によるPFSとOS、 主な副次評価項目はBICRによるORRであった。 データカットオフは2026年4月24日で、 追跡期間中央値は36.7ヵ月 (範囲28.4~50.0ヵ月) であった。

試験の結果

病勢進行または死亡のリスクが43%低減

BICRによるPFS中央値は、 化学療法群の8.4ヵ月 (95%CI 6.8–10.4ヵ月)に対して、 ペムブロリズマブ群では38.2ヵ月 (95%CI 17.9ヵ月–NR)であり、 病勢進行または死亡のリスクは43%低減した (HR 0.57、 95%CI 0.42–0.79、 片側p=0.0002)。

36ヵ月時点のPFS率は、 ペムブロリズマブ群で52.8%、 化学療法群で30.0%であった。 両群のPFS曲線は約6ヵ月時点で交差した。

OSは有意水準に未達

OSの中央値は両群ともNRであり(HR 0.77、 95%CI 0.52–1.15、 片側p=0.1000)、 事前に設定された片側有意水準0.0189には達しなかった。

36ヵ月OS率はペムブロリズマブ群が70.7%、 化学療法群が62.0%で、 数値上はペムブロリズマブ群で良好であった。

BICRで病勢進行が確認された患者のうち後治療を受けた割合はペムブロリズマブ群が50.8%、 化学療法群が87.5%であった。 化学療法群では85.2%が後治療としてICIの投与を受けた。

ORRは両群で同程度

測定可能病変例 (各群145例) のORRはペムブロリズマブ群が64.1%、 化学療法群が62.1%、 完全奏効 (CR) 率はそれぞれ33.8%、 26.2%であった。

奏効期間 (DOR) 中央値はペムブロリズマブ群でNR、 化学療法群で10.2ヵ月であり、 24ヵ月以上続いた割合はそれぞれ77.0%、 41.3%、 36ヵ月以上続いた割合は70.7%、 40.0%であった。

12週時点のEORTC QLQ-C30の全般的健康状態/QoLスコアについては、 化学療法群と比べてペムブロリズマブ群で臨床的に意味のある改善が認められた (群間差7.02、 95%CI 2.54–11.50)。

新たな安全性シグナルは認められず

治療関連有害事象 (TRAE) はペムブロリズマブ群の71.1%、 化学療法群の97.9%に認められ、 Grade≧3で最も多かったのは貧血 (2.0% vs 18.1%) であった。

治療中止に至ったTRAEはペムブロリズマブ群で9.4%、 化学療法群で14.6%にみられた。 免疫関連有害事象・輸注関連反応の発現率はペムブロリズマブ群で41.6%、 化学療法群で17.4%、 Grade≧3の有害事象の発現率はそれぞれ7.4%、 3.5%であった。 新たな安全性シグナルは認められなかった。

結論

化学療法を用いない1次治療の選択肢に

Slomovitz氏は、 「今回のデータは、 ペムブロリズマブ単剤療法がdMMRを有する進行・再発子宮体癌の一部の患者に対して臨床的に意義のある、 化学療法を必要としない1次治療の選択肢となり得ることを示唆している。 また、 化学療法+免疫療法に加わる新たな選択肢として、 治療の幅を広げる可能性がある」 と結論付けた。

出典

1) Lancet. 2026年10月26日オンライン版

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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