30年前と何が違う?医学部入試の最新事情
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21日前

30年前と何が違う?医学部入試の最新事情

30年前と何が違う?医学部入試の最新事情
少子化の影響により受験人口が減少しているにもかかわらず、 医学部入試はますます狭き門となっています。 今回は、 医系専門予備校メディカルラボの山本雄三・情報研究所所長が最新の受験人気ランキングをお届けします。

偏差値が高いだけでは合格できない

前回の記事で触れましたが、 かつては医学部の中でも偏差値の幅があり、 偏差値50台の私立大学もありました。 ただ、 今現在は医学部人気の影響で、 すべての医学部で偏差値があがっており、 難易度が高まっています。

私立の志願者が大幅増

まずは最新事情をみていきましょう。 2024年度入学者向けの入試の志願者数 (一般前期日程) です。 国公立大学は横ばいでしたが、 私立大学の志願者数が前年度比11%増と大きく増えました【下表参照】

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これは、 2025年度入学者向けの入試から始まる新課程入試を考慮し、 浪人をしたくない受験生の中には、 私立大学の併願校を増やした人がいたのではないかと推察できます。

大学別

国公立 : 合格倍率1位は防衛医科大学校

次に、 大学別の動向をご紹介します。 国公立大学の 「志願者合格倍率」 (志願者のうち辞退を含めた総合格者の割合) をみると、 防衛医科大学校の17.4倍と最も高くなっています【表1】

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【表1】2025年度用 全国医学部最新受験情報より

防衛医科大学校は他の国公立大学よりも入試日程が早く、 共通テストの受験も必要ないため、 力試しで受験する層が一定数いることが理由です。

2位は愛媛大学 (9.6倍)、 3位は弘前大学 (8.1倍) でした。

私立 : 志願者最多は帝京大学

私立大学は総合格者数を非公表としている大学もあるため、 志願者数で比較します。 最も志願者数が多いのは帝京大学の8682人。 私立大学は併願も多いため単純には言えませんが、 募集人員95人に対する倍率は90倍超です【表2】

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【表2】2025年度用 全国医学部最新受験情報より

2位は金沢医科大学 (4291人)、 3位は東海大学 (3565人) と続きました。 この3大学は、 他大学とは違い受験日が複数日程あることが志願者数が多い要因と考えられます。

入試傾向

大学によって千差万別

医学部の出題傾向は大学によって千差万別。 例えば、 英語の長文読解に医療系の問題が出題されるなど、 国公立大学でも医学部独自の出題が多いのが特徴です。

理系科目も、 他学部の出題より難度が高いです。 特に私立大学は大学によって出題傾向が大きく異なり、 過去問などを利用して早めに志望大学の出題傾向を知る必要があります。

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写真はイメージです

今後ますます狭き門に

医学部入試では、 受験生の医療に携わる覚悟や適性を確認するために全大学で面接があり、 大半の大学で小論文を課します。 全国からトップレベルの受験生が集まる医学部入試は、 1点が合否を分ける厳しい戦いです。

他学部に比べて倍率も高く、 定員減少も予定されていますので、 今後ますます狭き門になると考えられます。


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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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