海外ジャーナルクラブ
7ヶ月前
Ishidaらは、 進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 ドライバー遺伝子異常を包括的がんゲノムプロファイリング (CGP) 検査によって後ろ向きに調査。 その結果、 診断時には遺伝子異常が検出されなかった患者の約1/4で、異常が検出された。 本研究はCancer Sciにおいて発表された。
proportion (頻度) を検討する研究なのですが、 抜けのない連続症例を測定したかどうかの記載が見当たらず、 これはlimitationになるかと思います。
NSCLC患者では、 診断時にドライバー遺伝子異常の検出を行う。 しかし、 CGP検査済みの進行NSCLC患者 (特に診断時に同遺伝子異常非検出の患者) を対象として同遺伝子異常を検出する全国的な研究はまだ行われていない。 そこで著者らは、 こうした進行NSCLC患者における同遺伝子異常の検出率を調査した。
2019年8月~22年3月にCGP検査を受けた進行NSCLC患者 : 986例
国立がん研究センターがんゲノム情報管理センターのデータベースを使用して、 患者のデータを後ろ向きに解析
ドライバー遺伝子の内訳 : EGFR、 ALK、 ROS1、 BRAF V600E
著者らは 「CGP検査は、 診断時にドライバー遺伝子異常非検出の患者も含む進行NSCLC患者で同遺伝子異常の同定に役立ち、 個別化治療を促進する可能性がある」 と述べている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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