海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前
Aaronらは、 未診断のCOPDおよび喘息の成人を特定し、 呼吸器専門医による早期に診断および治療を行う有効性について、 プライマリケア医による通常治療の患者を対照に多施設共同無作為化比較試験で検証。 その結果、 呼吸器専門医により早期に診断・治療を行った患者では、 その後の呼吸器疾患による医療機関の利用が減少することが明らかとなった。 本研究はNEJMにおいて発表された。
本研究の最大のlimitationはテキストにも言及がありますが Canadian health care systemに限定した研究である点です。 この手法と同様のやり方で他の地域に展開できれば良いと思います。
多くのCOPDや喘息患者は診断を受けていないため、 呼吸器症状はほとんど治療されていないのが現状である。
カナダの地域社会で特定された、 未診断だが症例発見法により特定された呼吸器症状を有する成人508例を対象とした。
- 専門医による介入群 : 253例
- プライマリケア医による通常治療群 : 255例
呼吸器疾患に対する自主的な医療機関利用の年間発生率を主要評価項目とした
- 専門医介入群 : 0.53件
- 通常治療群 : 1.12件
発生率比 0.48 (95%CI 0.36-0.63、 p<0.001)
SGRQスコア
- 専門医介入群 :ベースラインより10.2点↓
- 通常治療群 : ベースラインより6.8点↓
群間差 -3.5点(95%CI -6.0~-0.9点)
COPD評価テスト
- 専門医介入群 : 3.8点↓
- 通常治療群 : 2.6点↓
群間差 -1.3点 (95%CI -2.4~-0.1点)
1秒量 (FEV₁)
- 専門医介入群 : 119mL↑
- 通常治療群 : 22mL↑
群間差 94mL (95%CI 50-138mL)
- 介入群 : 21例に24件
- 通常ケア群 : 14例に16件
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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