海外ジャーナルクラブ
1年前
Lafayetteらは、 原発性IgA腎症の患者を対象に、 ブデソニドの新規の腸管作用型経口剤Nefeconの有効性と安全性を第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験NeflgArdで検討。 その結果、 Nefeconは、 9カ月間の治療でプラセボと比較し、 臨床的に意義のあるeGFR低下および蛋白尿の持続的な減少をもたらし、 忍容性も良好であることが明らかとなった。 本研究はLancet誌において発表された。
2年間でeGFRで5程度の差ですが、 この差が長期的にどのように得られるのか、 長期アウトカムが注目されます。
IgA腎症は、 慢性免疫介在性腎疾患で腎不全の主な原因である。 Nefeconは、 ブデソニドが腸管で徐々に放出され、 腸粘膜で作用するようデザインされた経口剤である。
eGFR 35~90mL/分/1.73m²、 持続性蛋白尿 (尿蛋白-クレアチニン比0.8g/g以上または蛋白尿1g/24時間以上) を呈する原発性IgA腎症を有する成人患者 (18歳以上)
患者を以下の群に1:1で無作為に割り付け
両群ともに9カ月間投与
2年間のeGFRの時間加重平均値
プラセボ群に対してNefecon群で統計学的に有意な治療効果を示した。
末梢浮腫
高血圧
筋痙攣
ざ瘡
頭痛
治療に関連した死亡
治療に関連した死亡は報告されなかった。
Nefeconは、IgA腎症患者において、 臨床的に意義のあるeGFRの低下と蛋白尿の持続的な減少をもたらした。 また、 同薬治療の忍容性は良好であり、 局所作用型経口ブデソニド製剤として期待される安全性プロファイルを示した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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