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20日前

【海外論文】がん化学療法中の運動に化学療法後の機能回復を早める効果

Gabrielaらは、 化学療法予定のがん患者を対象に、 心肺機能改善を目的とした運動介入の最適なタイミングを前向き無作為化臨床試験で検討。 その結果、 化学療法中の運動介入は化学療法後の機能回復を早めるだけでなく、 倦怠感やVO₂peak、 筋力、 健康関連QOL(HRQOL)の低下を防ぐことができた。 本研究は、 J Am Coll Cardiol CardioOnc誌において発表された。 

📘原著論文

Optimal Timing of a Physical Exercise Intervention to Improve Cardiorespiratory Fitness: During or After Chemotherapy. J Am Coll Cardiol CardioOnc. 2022 Oct 18. Online ahead of print.

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

「がん化学療法×運動療法」 という今風の大変面白い研究です。 約3割がdropoutしているのが残念です。


背景

がん患者に対する運動の有用性は広く認められているが、 がん治療の副作用に対する運動の最適なタイミングに関するエビデンスはほとんどない。

研究デザイン

  • 対象:治癒的化学療法を受ける予定のがん患者
乳癌(139名)、 精巣癌(95名)、 結腸癌(30名)、 リンパ腫(2名)の計266名
  • 患者を以下の2群にランダムに割り付け。
  • A群:化学療法中に24週間の運動介入
  • B群:化学療法後に24週間の運動介入
  • 主要評価項目:介入後1年間のVO₂peak
  • 副次評価項目:介入後のVO2peak、 筋力、 HRQOL、 倦怠感、 身体活動、 自己効力感

研究結果

  • 治療直後と治療1年後のVO₂peakは2群間で差がなかった。
  • 化学療法直後、 A群の患者はB群に比べ、 VO₂peak(3.1mL/kg/min、 95%CI:2.2-4.0mL/kg/min)、 HRQOL、 筋力の低下が有意に少なく、 患者報告による倦怠感が少なく身体活動量が多いと報告された。

結論

運動介入は化学療法中にも安全に実施することができ、 化学療法後の機能回復を早めるだけでなく、 疲労やVO₂peak、 筋力、 HRQOLの低下を予防することができる。 また、 化学療法中に運動が実施できない場合、 その後のプログラムにより、 介入終了1年後の測定で、 患者が同程度の機能を回復することが可能である。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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