海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
Dodickらは、 中等度~重度の頭痛を伴う片頭痛発作を有する18~75歳の患者を対象に、 カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) 受容体アゴニストubrogepantの有効性と安全性を多施設共同二重盲検プラセボ対照クロスオーバー第III相無作為化比較試験PRODROMEで検討した。 その結果、 片頭痛の前駆症状/予兆 (prodrome) 期におけるubrogepantの服用は、 中等度~重度の片頭痛発作を減少させ、 忍容性も良好であった。 本研究は、 Lancet誌において発表された。
通常はプラゼボ効果は10%前後ですので、 プラセボの有効性を約30%が認めていることは片頭痛の疾病特異性を示しています。 逆に言うと片頭痛の患者さんには、 理詰めだけではなく何かしらの治療を提供することで症状緩和が得られる可能性が十分期待できます。
HIT-6 (Headache Impact Test-6)
カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) 受容体アゴニストであるubrogepantは、 片頭痛の急性期治療薬として承認されているが、 片頭痛発作の最も早い段階である前駆症状/予兆期における有効性や安全性については不明であった。
中等度から重度の頭痛を伴う片頭痛発作が月に2~8回ある18~75歳の患者
患者は以下の群に1:1の割合で無作為に割り付けられた。
投与後24時間以内に中等度または重度の頭痛が発現しないこと
主要評価項目
OR 2.09 (95%CI 1.63-2.69)、 p<0.0001
服用後48時間以内の有害事象の発現率
Ubrogepantは、 片頭痛の前駆症状/予兆期の治療において有効であり、 忍容性も良好であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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