海外ジャーナルクラブ
1年前
Maoらは、 治療歴のない切除不能なⅢ期またはⅣ期の進行末端黒色腫患者を対象に、 抗PD-1抗体camrelizumab+VEGF-2阻害薬apatinib+テモゾロミド併用療法の活性および安全性を単群単施設第Ⅱ相非無作為化臨床試験で検討。 その結果、 同併用療法は末端黒色腫患者に対する1次治療の選択肢となりうることが示唆された。 本研究はJAMA Oncol誌において発表された。
中国単施設、 ほぼ1年間でのsingle armでの研究成果です。 今後もまず中国で短期間にRCTの候補薬を検証し、 その後にRCTで検証する形が増えそうです。
テモゾロミド
末端黒色腫は変異負荷が低く、 免疫療法への反応が乏しい。 そのため、 標準的な治療法はまだ見つかっていない。
治療歴のない切除不能なⅢ期またはⅣ期の末端黒色腫患者:50例
病勢進行または許容できない毒性作用が発現するまで、 camrelizumab 200mgを2週間ごとに静脈内投与、 apatinib 250mgを1日1回経口投与、 テモゾロミド200mg/m²を1~5日目に1日1回静脈内投与を4週間サイクル実施した。
客観的奏効率
無増悪生存期間 (PFS)、 奏効までの期間、 奏効期間、 病勢コントロール率、 全生存期間 (OS)、 安全性
客観的奏効率:64.0% (50例中32例、 95%CI 49.2-77.1%)
最も多かったグレード3または4の治療関連有害事象
治療関連死亡
camrelizumabとapatinibおよびテモゾロミドの併用は、 進行末端黒色腫患者に対する1次治療における選択肢となりうる可能性が示唆された。 無作為化臨床試験でのさらなる検証が必要である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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