Patelらは､ リアルタイムのナビゲーションや空間処理を要するタクシー運転手と救急車運転手のアルツハイマー病に起因する死亡率を米National Vital Statistics Systemの死亡証明を用いた住民対象横断研究*で検討した｡ 主要評価項目は､ タクシー運転手と救急車運転手､ その他441の職業について､ 死亡時の年齢およびその他の社会人口統計学的因子で調整したアルツハイマー病に起因する死亡の割合とした｡ その結果､ タクシー運転手と救急車運転手は､ 全職業の中でアルツハイマー病による死亡率が最も低いことが明らかとなった｡ 

*2020年1月1日から2022年12月31日までの間に死亡した18歳以上の成人897万2,221例を対象とした｡

結果は以下の通りであった｡

アルツハイマー病による死亡の割合

• 全死亡者 : 3.88％ (34万8,328例)｡
• タクシー運転手 : 1.03％ (1万6,658例中171例)｡
• 救急車運転手 : 0.74％ (1,348例中10例)｡

調整後の割合

• タクシー運転手 : 1.03％ (95％CI 0.87％~1.18％)｡
• 救急車運転手 : 0.91％ (95％CI 0.35％~1.48％)｡

他の交通関連の職種や他の認知症のタイプでは､ この傾向は観察されなかった｡

📘原著論文

Alzheimer's disease mortality among taxi and ambulance drivers: population based cross sectional study. BMJ. 2024 Dec 17: 387: e082194. PMID: 39689964

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

逆に死亡率の高い職種が気になりましたが､ 本文中にはその詳細が記載されていませんでした｡

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Alzheimers Res Ther. 2024; 16(1): 250.