HOKUTO編集部
1年前
IB〜IIIA期のALK転座陽性進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 術後療法におけるALK阻害薬アレクチニブの有効性と安全性を検証する第Ⅲ相試験ALINAの中間解析結果が報告された。 その結果、 アレクチニブによる治療はプラチナ製剤ベースの化学療法に比べて有意にNSCLC患者の無病生存期間 (DFS) を改善した。 オーストラリア・Peter MacCallum Cancer CentreのBenjamin J. Solomon氏が発表した。
完全切除されたIB(≧4cm)-IIIA期のALK陽性NSCLCで以下の適格基準を満たす患者
257例を以下の2群に1:1で割り付けた。
主要評価項目:無病生存期間 (DFS)
副次評価項目:中枢神経系無病生存期間 (CNS-DFS) 、 全生存期間 (OS) 、 安全性
両群で大きな差はみられなかった。
HR 0.24 (95%CI 0.13-0.45)、 p<0.0001
HR 0.24 (95%CI 0.13-0.43)、 p<0.0001
HR 0.21 (95%CI 0.02–1.84)
HR 0.24 (95%CI 0.09–0.65)
HR 0.25 (95%CI 0.12–0.53)
HR 0.22 (95%CI 0.08-0.58)
データカットオフ時点ではimmatureであり、 OSイベントは6件 (2.3%) しか報告されなかった。
アレクチニブによる治療は、 ALK陽性NSCLC患者において化学療法と比較して有意にDFSを改善した。 ALK陽性NSCLC患者では中枢転移のリスクも高いが、 CNS-DFSの改善も認めた。 また、 今回の治療がアレクチニブの既知の安全性プロファイルに合致した許容範囲内であることも確認された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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