海外ジャーナルクラブ
2日前
Kimらは、 進行胃癌患者を対象に、 CLDN18.2の発現に応じたニボルマブ+化学療法の有効性を単一施設後ろ向き観察研究で検討した。 その結果、 CLDN18.2発現の有無によるニボルマブ+化学療法の効果に差は認められなかった。 本研究は、 Gastric Cancer誌にて発表された。
単施設後ろ向き観察研究であり、 大きな施設で勤務されている先生方には自分で研究を行う際の参考になる研究と言えます。
Claudin18.2 (CLDN18.2)は近年、 胃癌治療における新たな治療標的として注目されている。 しかし、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) をベースとした化学療法とCLDN18.2の臨床的な関係は明確ではない。
本研究は、 胃癌患者におけるCLDN18.2の発現に応じたニボルマブ+化学療法の有効性を調査することを目的とした。
CLDN18.2に関する検査結果が得られた進行胃癌患者387例を以下の群に割り付けた。
主要評価項目は無増悪生存期間 (PFS)と全生存期間 (OS) だった。
CLDN18.2陽性および陰性の患者間で、 PFSおよびOSに有意差は認められなかった。 また、 奏効割合も同等であった。
PD-L1 CPSが5以上および5未満のいずれのサブグループにおいても、 CLDN18.2陽性および陰性の患者間でPFSおよびOSは同等であった。
CLDN18.2陽性および陰性の患者いずれにおいても、 化学療法単独と比較して、 ニボルマブ+化学療法は一貫して良好なPFSおよびOSを示した。
著者らは 「本研究において、 CLDN18.2発現の有無による治療効果の差は認められなかった。 また、 化学療法単独と比較したニボルマブ+化学療法の有効性は一貫して観察された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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