海外ジャーナルクラブ
2年前
Pradhanらは、 慢性閉塞性肺疾患 (COPD) および2型糖尿病を合併した患者を対象に、 GLP-1受容体作動薬、 DPP-4阻害薬、 SGLT2阻害薬の使用とCOPD増悪リスク低減の関係を検討するコホート研究を実施。 その結果、 COPDおよび2型糖尿病合併患者において、 GLP-1受容体作動薬およびSGLT-2阻害薬は、 SU薬と比較して重度増悪リスクの減少と関連していた。 本研究は、 BMJ誌において発表された。
GLP-1受容体のCOPDに対する直接的なbiological mechanismが明らかにされていないので、 さらなる研究成果を期待します。 GLP-1関連が現時点ではやはりノーベル賞に最も近い印象を受けます。
COPDの既往があり、 試験薬 (GLP-1受容体作動薬、 DPP-4阻害薬、 SGLT-2阻害薬) またはSU薬を開始した患者からなる3つのアクティブコンパレータと新規ユーザーコホートを作成。
薬剤ごとのCOPDの重度増悪 (COPDによる入院と定義) のハザード比 (HR)。
各薬剤が中等度増悪 (同日に外来で急性COPD増悪と診断され、 経口コルチコステロイドと抗生物質を同時に処方されることと定義) のリスク低減に関連しているかどうかも評価。
SU薬と比較し、 重度増悪のリスクを30%、 中等度増悪のリスクを37%減少させていた。
重度増悪および中等度増悪のリスクを緩やかに減少させた。
重度増悪のリスクを38%減少させたが、 中等度増悪のリスク減少には関係しなかった。
本集団ベース試験において、 COPDおよび2型糖尿病合併患者において、 GLP-1受容体作動薬およびSGLT-2阻害薬は、 スルホニル尿素薬と比較して重度増悪のリスクを減少した。 DPP-4阻害剤は、 COPD増悪のリスクを減少させなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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