海外ジャーナルクラブ
1年前
Jihunらは、 関節リウマチ (RA) とその後のパーキンソン病 (PD) リスクとの関連性を後ろ向きコホート研究で検討。 その結果、 RAがPDのリスク増加と関連し、 特に血清反応陽性のRA (SPRA) においてPDリスクが増加した。 本研究はJAMA Neurol誌において発表された。
観察研究にしてはabstractの結論の語調が強すぎな感があり、 本文の結論も確認しましたが、 同じ記載でした。 これは、 パーキンソン病が根本的な治療薬は今なお存在せず、 早期に専門家への紹介が必要なことも関連していると思います。
RAによる慢性炎症がPDの発症に寄与すると考えられているが、 これら2つの疾患の関連はまだ明らかになっていない。
韓国の国民健康保険サービスのデータベースを用いて、 特定した5万4,680例のリウマチ患者
新たに診断されたPD
分析した32万8,080例から1,093人がPDを発症した。
RA群のPDリスクは対照群に対して1.74倍高かった。
PDリスクの増加は、 SPRA患者で認められたが、 SNRA患者では見られなかった。
SNRA群と比較して、 SPRA群の患者はPDリスクが高かった。
PDリスクに関する有意な交互作用を認めた変数はなかった。
RAはPDのリスク増加と関連し、 SPRAはPDのリスクを増大させた。 この結果は、 医師がRA患者におけるPDのリスク増加を認識し、 滑膜炎を伴わないPDの初期運動症状の発現時に速やかに神経科医に患者を紹介すべきことを示唆している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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