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43日前

【NEJM】進行TNBC患者へのペムブロリズマブ追加、 全生存期間が有意に延長


Cortesらは, PD-L1陽性の進行トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) 患者を対象に, 化学療法単独と, 化学療法にペムブロリズマブを追加した場合の効果を比較する第Ⅲ相無作為化比較試験 (KEYNOTE-355) の中間解析結果を報告. 化学療法にペムブロリズマブを追加することでTNBC患者の全生存期間 (OS) が有意に延長されることが明らかとなった. 本研究は, NEJM誌において発表された.

背景

本試験の中間解析では, PD-L1を発現し, CPSが10以上の進行TNBC患者において, 化学療法にペムブロリズマブを追加することで化学療法単独より無増悪生存期間 (PFS) が延長することが示された. なお, 全生存期間 (OS) に関する最終解析結果は報告されていない.

研究デザイン

  • 未治療の局所再発手術不能または転移性TNBC患者を2:1の割合でランダムに割り付けた.
  • ペムブロリズマブ+化学療法群:566名
※ペムブロリズマブ (200mg) 3週間毎投与+治験責任医師が選択した化学療法 (ナノ粒子アルブミン結合パクリタキセル, パクリタキセル, ゲムシタビン・カルボプラチン)
  • プラセボ+化学療法群:281名
  • 主要評価項目: PD-L1をCPS10以上発現している患者 (CPS-10サブグループ), PD-L1をCPS1以上発現している患者 (CPS-1サブグループ), intention to treat集団、それぞれのPFSおよびOSとした.

研究結果

追跡期間中央値:44.1カ月

有効性評価

OS中央値

<CPS-10サブグループ>

  • ペムブロリズマブ+化学療法群:23.0カ月
  • プラセボ+化学療法群:16.1カ月
(死亡のHR 0.73, 95%CI 0.55-0.95, 両側検定におけるP=0.0185, 有意水準を満たした)

<CPS-1サブグループ>

  • ペムブロリズマブ+化学療法群:17.6カ月
  • プラセボ+化学療法群:16.0カ月
(HR 0.86, 95%CI 0.72-1.04, 両側検定におけるP = 0.1125, 有意差なし)

<intention-to-treat集団>

  • ペムブロリズマブ+化学療法群:17.2カ月
  • プラセボ+化学療法群:15.5カ月
(HR 0.89, 95%CI 0.76-1.05, 有意差なし)

安全性評価

  • 試験レジメンに関連するグレード3以上の有害事象
  • ペムブロリズマブ+化学療法群:68.1%
  • プラセボ+化学療法群:66.9%
  • 死亡はペムブロリズマブ+化学療法群の0.4%で確認, プラセボ+化学療法群では確認されなかった.

結論

PD-L1陽性でCPSが10以上の進行TNBC患者では, 化学療法にペムブロリズマブを追加することで, 化学療法単独よりもOSが有意に延長された.

原著

Cortes J, et al, Pembrolizumab plus Chemotherapy in Advanced Triple-Negative Breast Cancer. N Engl J Med. 2022 Jul 21;387(3):217-226. PMID: 35857659


👨‍⚕️監修医師のコメント
試験デザインが2:1の割り付けであり, これは試験薬剤に絶対的な自信がないとできないです. なぜなら数学的に有意差が出にくくなるからです. それでしかも中間解析の段階で有意差を認めていることからも効果のある薬剤と言えます. 

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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