海外ジャーナルクラブ
10日前

Davidsらは、 既治療の慢性リンパ性白血病 (CLL) を対象に、 非共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK)阻害薬ピルトブルチニブをベネトクラクス+リツキシマブ (VR) に上乗せする固定期間レジメンを、 第Ⅲ相無作為化比較試験BRUIN CLL-322で検討。 その結果、 PFSを有意に延長することが示された。 試験結果はLancet誌において発表された。
治療終了時の検体が少なく、 早期時点でのMRD動態や骨髄での評価も行われていません。 また、 中国の規制によるベースライン検体の欠測 (n=89) に加え、 採取・取扱い上の問題や検査不成功などによる欠測も認められています。
【BRUIN CLL-322】既治療CLL、固定期間ピルトブルチニブ併用でPFS45%改善
CLL (小リンパ球性リンパ腫を含む) では、 共有結合型BTK阻害薬による治療後の固定期間標準治療として、 ベネトクラクス+リツキシマブ (VR) が位置付けられている。 非共有結合型BTK阻害薬であるピルトブルチニブは、 他のBTK阻害薬に抵抗性または不耐容の再発・難治性CLLに対する治療薬として承認されている。
本試験は、 22ヵ国152施設 (地域病院と大学病院) で実施され、 対象は18歳以上でCLL (小リンパ球性リンパ腫を含む) と確定診断され、 共有結合型BTK阻害薬を含みうる1ライン以上の前治療歴を有する患者だった。 非共有結合型BTK阻害薬、 ベネトクラクスまたはその他のBCL2阻害薬による前治療歴のある患者は除外された。
患者は対話型ウェブ無作為化システムを用いて以下の2群に1:1で割り付けられた。
今回の事前規定された中間解析では、 主要評価項目をintention-to-treat集団における無増悪生存期間 (PFS) とした*。
前治療ライン数の中央値は2 (IQR 1-3) であり、 80%が共有結合型BTK阻害薬の治療歴を有し、 そのうち71%は病勢進行のため直近の同系統薬を中止していた。
追跡期間中央値27.3ヵ月 (IQR 19.5-38.7ヵ月) の時点で、 IRC評価によるPFSは、 PVR群がVR群に比べ有意に改善した (HR 0.547 [95%CI 0.400-0.748]、 p=0.0001)。 24ヵ月PFS率はPVR群87% (95%CI 82.3-90.4)、 VR群72% (同 65.7-77.0) であり、 PFS中央値はPVR群でNR (IQR 31.7ヵ月-NE)、 VR群で39.7ヵ月 (同 21.5-50.0ヵ月) であった。 この有益性は、 共有結合型BTK阻害薬の治療歴を有する患者を含め、 事前規定のサブグループで一貫していた。
最も頻度が高かった全Gradeの治療下発現有害事象は両群とも下痢だった (PVR群34%、 VR群35%)。 Grade 3以上の治療下発現有害事象の頻度はそれぞれ79%、 73%と同程度であった。
Grade 3以上の腫瘍崩壊症候群は1%、 4%とPVR群で低頻度であった。 全Gradeの心房細動・心房粗動は両群とも3%であった。 試験薬のいずれかに関連すると判断された治療下発現有害事象による治療中止は、 両群とも5%で、 治療関連死はPVR群1例・VR群4例であった。
著者らは、 「本試験は、 再発または難治性CLLにおいて、 現在の標準治療であるVRと新たな固定期間治療レジメンを比較した、 初の第Ⅲ相無作為化試験によるエビデンスであり、 PVRが新たな標準治療となる可能性を支持する結果である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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