【Gut】好酸球性食道炎の症状改善にデュピルマブが有効
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海外ジャーナルクラブ

12ヶ月前

【Gut】好酸球性食道炎の症状改善にデュピルマブが有効

【Gut】好酸球性食道炎の症状改善にデュピルマブが有効
Bredenoordらは、 好酸球性食道炎 (EoE) の患者を対象に、 抗IL-4/13受容体抗体デュピルマブの長期投与の効果を第Ⅲ相無作為化比較試験LIBERTY EoE TREETのサブ解析で検討した。 その結果、 デュピルマブ300mg週1回投与は、 ステロイド食道局所 (嚥下) 治療 (swallowed topical corticosteroids;STC) の使用経験やSTCに対する効果不十分、 不耐用、 禁忌の有無にかかわらず、 EoE患者において有効性を示し、 忍容性も良好であった。 本研究はGut誌において発表された。

📘原著論文

Dupilumab demonstrated efficacy and was well tolerated regardless of prior use of swallowed topical corticosteroids in adolescent and adult patients with eosinophilic oesophagitis: a subgroup analysis of the phase 3 LIBERTY EoE TREET study. Gut. 2023 Nov 27:gutjnl-2023-330220. PMID: 38050037

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

好酸球性食道炎に対してステロイドに代わる治療手段としてデュピルマブの有効性が証明されたことは、 どの領域においてもステロイドの代替手段としてモノクローナル抗体製剤の有効性がさらに期待されます。

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研究デザイン

方法

  • LIBERTY EoE TREET試験で、 デュピルマブ300mgを週1回投与またはプラセボを24週間投与された患者 (パートAおよびB)、 および追加で28週間 (52週) 投与された患者 (パートC) のデータを解析した。
  • 患者は、 STC使用経験の有無、 STCに対する効果不十分、 不耐用、 禁忌の有無で分類された。
  • 各サブグループについて、 高倍率視野あたり好酸球数6個以下 (eos/hpf) を達成した患者の割合、 嚥下障害症状質問票 (DSQ) スコアの絶対変化、 内視鏡基準スコアの平均変化、 組織学的スコアリングシステムのグレード/ステージスコアを評価した。

研究結果

組織学的寛解率

  • 24週時点において、 デュピルマブ投与群はプラセボ群に比し、 STC使用例、 未使用例のいずれにおいても組織学的寛解率、 DSQスコアが有意に改善した。 この効果は、 52週時点においても維持または向上していた。
  • 24週後にプラセボからデュピルマブ投与に切り替えた患者についても、 24週時点のデュピルマブ投与群と同様の結果が得られた。

サブグループ解析

STC使用経験の有無、 STCに対する効果不十分、 不耐用、 禁忌の有無別で見た解析でも、 デュピルマブは組織学的寛解率とDSQスコアを有意に改善した。

結論

デュピルマブ300mg週1回投与は、 STCの使用経験やSTCに対する効果不十分、 不耐用、 禁忌の有無にかかわらず、 EoE患者において有効性を示し、 忍容性も良好であった。

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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