【JAMA Surg】有痛性憩室炎、腹腔鏡下S状結腸切除術が2年以内の憩室炎の再発予防に有効:LASER試験
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海外ジャーナルクラブ

2年前

【JAMA Surg】有痛性憩室炎、腹腔鏡下S状結腸切除術が2年以内の憩室炎の再発予防に有効:LASER試験

【JAMA Surg】有痛性憩室炎、腹腔鏡下S状結腸切除術が2年以内の憩室炎の再発予防に有効:LASER試験
Santosらは、 再発性、 合併性、 または持続性の有痛性憩室炎患者を対象に、 待機的腹腔鏡下S状結腸切除術と保存的治療後の2年間の転帰を多施設並行非盲検個別ランダム化比較試験LASERで検討。 その結果、 待機的腹腔鏡下S状結腸切除術は、 2年以内の憩室炎の再発予防に有効であり、 保存的治療よりもQOLを改善した。 本研究はJAMA Surg誌において発表された。

📘原著論文

Quality-of-Life and Recurrence Outcomes Following Laparoscopic Elective Sigmoid Resection vs Conservative Treatment Following Diverticulitis: Prespecified 2-Year Analysis of the LASER Randomized Clinical Trial. JAMA Surg. 2023 Apr 19;e230466. PMID: 37074706

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

手術群に憩室炎の再発が11%認められますが、 これはIntention to treat解析のために手術を拒否した患者2例が含まれているためです。


背景

再発または合併性、 持続する有痛性の憩室炎患者に対して、 待機的腹腔鏡下S状結腸切除術と保存的治療の両方が選択肢となるため、 それぞれの結果を理解することは意思決定の参考となる。

研究デザイン

対象

再発性、 合併性、 または持続性の有痛性憩室炎患者。

介入

患者は以下の2群にランダムに割り付けられた。

  • 手術群:41例
待機的腹腔鏡下S状結腸切除術 
  • 保存的治療:44例
患者教育、 食物繊維補給

主要評価項目

Gastrointestinal Quality of Life Index (GIQLI) スコア、 合併症、 2年以内の再発。

研究結果

平均GIQLIスコア

1年後の平均GIQLIスコアは、 手術群が保存療法群より9.51ポイント高かった。

  • 手術群:118.54 (17.95)
  • 保存療法群:109.03 (19.32)
95%CI、 0.83-18.18、 P=0.03

2年後の平均GIQLIスコアは両群間で同様だった。

2年以内の憩室炎の再発

  • 手術群:11%
  • 保存療法群:61%

2年以内の術後の重大な合併症

  • 手術群:10%
  • 保存療法群:5%

per-protocol解析

per-protocol解析では、 平均GIQLIスコアは、 保存的治療群と比較して手術群で12カ月時点で11.27ポイント (119.42 vs. 108.15、 95%CI 2.24-20.29、 P=0.02)、 24カ月時点で10.43ポイント (117.24 vs. 106.82、 95%CI 1.52-19.33、 P=0.02) 高くなった。

結論

待機的腹腔鏡下S状結腸切除術は、 2年以内の憩室炎の再発予防に有効であり、 保存的治療よりもQOLを改善した。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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