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10日前

Robertsらは、 米国でアバコパンによる治療を受けたANCA関連血管炎患者238例を対象に、 肝酵素値上昇と薬物性肝障害 (DILI) の実臨床での発生状況を、 全国リウマチレジストリのデータを用いて検討した。 その結果、 治療中の肝酵素値上昇はAST上昇5例、 ALT上昇3例など少数にとどまった。 DILIは2例 (0.8%) に認められ、 いずれも因果関係が高度に疑われ、 うち1例は組織学的に重症の肝細胞障害が確認された。 研究結果はArthritis Rheumatol誌に発表された。
肝機能検査の正常上限値 (ULN) は統一されておらず、 非差異的な誤分類が生じる可能性があります。
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アバコパンは経口C5a受容体阻害薬であり、 米国では2021年にANCA関連血管炎に承認された。 米食品医薬品局 (FDA) は2026年3月、 2024年10月までのデータから、 同薬との因果関係が疑われるDILIを76例 (うち日本66例、 米国5例) 確認したと公表した。 同年4月には、 承認根拠となった試験データの信頼性と有効性の問題を主な理由に承認取消しを提案した。 Amgenはこれに反対し、 聴聞を求めている。
米国における肝障害リスクは実臨床データで定量化されていない。 本研究は、 米国のアバコパン使用患者における肝酵素値上昇の発生率を推定し、 DILIの確定例を詳しく検討した。
Rheumatology Informatics System for Effectivenessレジストリのデータから、 ANCA関連血管炎患者のうち、 アバコパンを1回以上処方された患者を対象とした。
肝酵素値上昇はFDAのガイダンスに従い、 AST (アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ) またはALT (アラニンアミノトランスフェラーゼ) がULNの3倍超、 ALP (アルカリホスファターゼ) が同2倍超、 総ビリルビンが2mg/dL超と定義した。 曝露人年は処方情報から推定した。 基準を満たした患者は、 RUCAM (Roussel Uclaf Causality Assessment Method) による因果関係の評価を受けた。
アバコパンによる治療を受けたANCA関連血管炎患者238例のうち、 治療中に肝酵素値の上昇を認めた患者は稀であった。 100人年当たりの発生率は次のとおりである。
100人年当たりの発生率 (95%CI)
肝酵素の初回スクリーニングまでの期間は中央値32日、 検査間隔は平均125日であった。
DILIは2例 (0.8%) で確認された。 2例ともRUCAMスコアは9点であり、 因果関係は高度に疑われた。 うち1例は組織学的に重症の肝細胞障害が確認された。
著者らは 「アバコパン治療中の肝酵素値上昇は米国のコホートでは稀であったが、 重症のDILIが発生していた。 今回の結果は、 規制当局による再評価が続くなか、 早期からの慎重なモニタリングと潜在的なリスクに関する議論を行うことを支持するものだ」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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