【Blood】Mayo Stage IVのALアミロイドーシスにbirtamimab併用が有望
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【Blood】Mayo Stage IVのALアミロイドーシスにbirtamimab併用が有望

【Blood】Mayo Stage IVのALアミロイドーシスにbirtamimab併用が有望
Gertzらは、 ALアミロイドーシスの患者を対象に、 birtamimab+標準治療の有効性と安全性を第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験VITALで検討。 その結果、 主要複合評価項目において2群間に有意差はみられなかったが、 Mayo Stage IVの患者においては9ヵ月目の全死因死亡までの期間に有意な改善が確認された。 本研究はBlood誌において発表された。 

📘原著論文

Birtamimab plus standard of care in light chain amyloidosis: the phase 3 randomized placebo-controlled VITAL trial. Blood. 2023 Jun 27;blood.2022019406. PMID: 37366170

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

P3試験本論文は有意差なしですが、 同時に早期死亡リスクが最も高いMayo Stage IVの患者を対象としたpost hoc解析も同時に掲載されて結論まで記載されている新しい形式をとっています。


研究デザイン

対象

新たにALアミロイドーシスと診断された、 治療歴のない患者:260例

介入

患者を以下の2群に割り付けた

  • birtamimab群
birtamimab 24mg/kg+標準治療 28日ごとに静脈内投与
  • プラセボ群
プラセボ+標準治療 28日ごとに静脈内投与

主要評価項目

全死因死亡または中央判定による心疾患に伴う入院までの期間

研究結果

中間解析の結果、 試験は早期に中止された。

主要評価項目

主要複合評価項目には2群間で有意差は見られなかった。

HR 0.826、 95%CI 0.574-1.189、 log-rank P=0.303

Mayo Stage IVの患者を対象としたpost hoc解析

早期死亡リスクが最も高いMayo Stage IVの患者を対象としたpost hoc解析では、 9ヵ月目の全死因死亡までの期間が、 birtamimab群において有意に改善した。

HR 0.413、 95%CI 0.191-0.895、 P=0.021

9ヵ月時点で生存していた患者の割合

  • birtamimab群:74%
  • プラセボ群:49%

安全性評価

全体として、 治療関連有害事象 (TEAE) および重篤なTEAEの発生率は、 治療群間で概ね同程度であった。

結論

VITAL試験では、 全患者集団においてはbirtamimabの効果はプラセボに比べて有意差は認めなかったが、 Mayo Stage IVの患者においては9ヵ月目の全死因死亡までの期間に有意な改善が見られた。 治療関連有害事象の発現頻度は2群間で同程度であった。 現在、 Mayo Stage IVのALアミロイドーシス患者を対象とした新たな試験が進行中である。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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