海外ジャーナルクラブ
1年前
Gertzらは、 ALアミロイドーシスの患者を対象に、 birtamimab+標準治療の有効性と安全性を第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験VITALで検討。 その結果、 主要複合評価項目において2群間に有意差はみられなかったが、 Mayo Stage IVの患者においては9ヵ月目の全死因死亡までの期間に有意な改善が確認された。 本研究はBlood誌において発表された。
P3試験本論文は有意差なしですが、 同時に早期死亡リスクが最も高いMayo Stage IVの患者を対象としたpost hoc解析も同時に掲載されて結論まで記載されている新しい形式をとっています。
新たにALアミロイドーシスと診断された、 治療歴のない患者:260例
患者を以下の2群に割り付けた
全死因死亡または中央判定による心疾患に伴う入院までの期間
中間解析の結果、 試験は早期に中止された。
主要複合評価項目には2群間で有意差は見られなかった。
HR 0.826、 95%CI 0.574-1.189、 log-rank P=0.303
早期死亡リスクが最も高いMayo Stage IVの患者を対象としたpost hoc解析では、 9ヵ月目の全死因死亡までの期間が、 birtamimab群において有意に改善した。
HR 0.413、 95%CI 0.191-0.895、 P=0.021
全体として、 治療関連有害事象 (TEAE) および重篤なTEAEの発生率は、 治療群間で概ね同程度であった。
VITAL試験では、 全患者集団においてはbirtamimabの効果はプラセボに比べて有意差は認めなかったが、 Mayo Stage IVの患者においては9ヵ月目の全死因死亡までの期間に有意な改善が見られた。 治療関連有害事象の発現頻度は2群間で同程度であった。 現在、 Mayo Stage IVのALアミロイドーシス患者を対象とした新たな試験が進行中である。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。