【JAMA Intern Med】敗血症性ショック、フルドロコルチゾン併用が有効
著者

海外ジャーナルクラブ

2年前

【JAMA Intern Med】敗血症性ショック、フルドロコルチゾン併用が有効

【JAMA Intern Med】敗血症性ショック、フルドロコルチゾン併用が有効
Boschらは、 敗血症性ショックの患者を対象に、 ヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾン併用療法とヒドロコルチゾン単独の有効性を後ろ向きコホート研究で検討。 その結果、 ヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾン併用がヒドロコルチゾン単独より優れていることが明らかとなった。 本研究はJAMA Intern Med誌において発表された。 

📘原著論文

Comparative Effectiveness of Fludrocortisone and Hydrocortisone vs Hydrocortisone Alone Among Patients With Septic Shock. JAMA Intern Med. 2023 May 1;183(5):451-459.PMID: 36972033

👨‍⚕️監修医師のコメント

以前行われたRCTと同様に今回の後ろ向きコホート研究においてもヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾン併用がヒドロコルチゾン単独より敗血症性ショックの死亡率を3%程度減少するようです。 フルドロコルチゾンは安全、 安価で投与しやすい薬剤のため、 今後ガイドライン作成の場などで大きな検討課題を提唱したといえると思います。

🔢関連コンテンツ

SOFAスコア

敗血症、多臓器不全の評価

qSOFA

敗血症のスクリーニング法

背景

敗血症性ショック患者は、 コルチコステロイドの投与が有効であると考えられる。 しかし、 最も研究されている2つのコルチコステロイドレジメン (ヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾン併用 vs ヒドロコルチゾン単独) の比較有効性は不明である。

研究デザイン

対象

敗血症性ショックで入院し、 ノルエピネフリンを投与されている成人患者で、 ヒドロコルチゾン治療を開始した患者。

介入

  • ヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾン併用:2,280例
ヒドロコルチゾン治療を開始したのと同じ暦日にフルドロコルチゾンを追加
  • ヒドロコルチゾン単独:8万5,995例

主要評価項目

病院での死亡またはホスピスへの退院の発生率の複合。

研究結果

入院中の死亡またはホスピスへの退院

  • ヒドロコルチゾン+フルドロコルチゾン併用群:47.2% (1,076例)
  • ヒドロコルチゾン単独群:50.8% (4万3,669例)
調整絶対リスク差 -3.7% (95%CI -4.2--3.1%、 P < .001)

結論

ヒドロコルチゾン治療を開始した敗血症性ショックの成人患者を対象とした本比較効果コホート研究において、 フルドロコルチゾンの追加はヒドロコルチゾン単独より優れていた。

こちらの記事の監修医師
こちらの記事の監修医師
HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

HOKUTO編集部
HOKUTO編集部

編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

監修・協力医一覧
QRコードから
アプリを
ダウンロード!
HOKUTOのロゴ
HOKUTOのロゴ
今すぐ無料ダウンロード!
様々な分野の医師
様々な分野の医師
【JAMA Intern Med】敗血症性ショック、フルドロコルチゾン併用が有効