海外ジャーナルクラブ
1年前
Palらは、 局所進行性または転移性の淡明細胞型または非淡明細胞型の腎細胞癌患者を対象に、 マルチキナーゼ阻害薬カボザンチニブと抗PD-L1抗体アテゾリズマブ併用療法がカボザンチニブ単独と比べて有効かどうかを多施設共同非盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験で検討。 その結果、 カボザンチニブ+アテゾリズマブ併用療法はカボザンチニブ単独と比較し臨床転帰を改善せず、 毒性が増加した。 本研究はLancet誌において発表された。
Atezolizumab plus cabozantinib versus cabozantinib monotherapy for patients with renal cell carcinoma after progression with previous immune checkpoint inhibitor treatment (CONTACT-03): a multicentre, randomised, open-label, phase 3 trial. LANCET.June 05, 2023DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(23)00922-4
Lancet特有のInterpretationには本文の結論にはない、 臨床試験以外の腎細胞癌患者におけるICIの連続した使用を控えるべきである、 と強いメッセージが記載されています。
【NEJM】進行腎細胞癌、カボザンチニブ+ニボイピでPFS改善:COSMIC-313試験
免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) は、 転移性腎細胞癌の一次治療における標準治療であるが、 これらの治療後に病勢が進行した患者に対する最適な治療法は不明である。
ICIで病勢が進行した局所進行または転移性の腎細胞癌患者
患者を以下の群に1:1の割合でランダムに割り付け。
無増悪生存期間 (PFS) と全生存期間 (OS)
カボザンチニブにアテゾリズマブを追加しても、 臨床転帰は改善せず、 毒性が増加した。 これらの結果は、 臨床試験以外の腎細胞癌患者におけるICIの連続した使用を控えるべきである。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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