ジーラスタ 「造血幹細胞の末梢血中への動員」 への適応追加-5月の変更承認情報まとめ-
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新薬承認情報

4ヶ月前

ジーラスタ 「造血幹細胞の末梢血中への動員」 への適応追加-5月の変更承認情報まとめ-

6剤を一部変更承認

医薬品医療機器総合機構 (PMDA) は、 2024年5月17日に6種類の医薬品が厚生労働省から承認を受けたと発表した。

※すべて一部変更承認
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ペムブロリズマブ

抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ) は、 治癒切除不能な進行・再発の胃癌に対する化学療法との併用療法、 ②治癒切除不能な胆道癌に対する化学療法との併用療法について、 それぞれ一部変更承認を取得した。

①は、 化学療法歴のないHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃腺癌または食道胃接合部腺癌患者1,579例 (うち101例は日本人) を対象とした第III相国際共同試験KEYNOTE-859、 KEYNOTE-062および KEYNOTE-659の結果に基づく。 IV期胃癌患者の5年生存率は低く、 新たな治療法の開発が望まれていた。

②は、 化学療法歴のない治癒切除不能の胆道癌患者1,069例 (うち102例は日本人) を対象とした第III相国際共同試験KEYNOTE-966等の結果に基づく。 胆道癌の予後は極めて不良であり、 IV期胃癌と同様、 新規治療法の開発が喫緊の課題とされていた。

レテルモビル

レテルモビル (商品名プレバイミス) はサイトメガロウイルス (CMV) ターミナーゼ阻害薬であり、 ヒトには存在しないCMVのDNAターミナーゼを阻害することでウイルス増殖を抑制する。

今回の承認は、 腎移植患者601例 (非日本人) を対象にした海外の第III相試験 (002試験) において、 CMV感染症に対する同薬の発症抑制効果が対照薬バルガンシクロビルに対して非劣性、 かつ有害事象発現頻度の減少を認めたこと、 ならびに、 日本人患者22例を対象とした国内第III相試験 (042試験) における同薬の有効性・安全性が示された結果に基づく。

同薬の作用機序および想定薬物動態により、 腎臓以外の臓器移植患者においても同様の有効性が期待されることから、 臓器移植全般として効能または効果が設定されることとなった。

エンコラフェニブ/ビニメチニブ

BRAF阻害薬エンコラフェニブ (商品名ビラフトビ) およびMEK阻害薬ビニメチニブ (商品名メクトビ) は、 2薬併用療法において、 癌化学療法後に増悪したBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺癌およびBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺未分化癌に対する一部変更承認を取得した。

今回の承認は、 BRAF V600 遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺癌患者22例を対象に実施した国内第Ⅱ相試験ONO-7702/7703-03の結果に基づく。 同試験で、 ITT集団における同併用療法の奏効率は54.5% (95%CI 32.2–75.6%) であり、 主要評価項目を達成した。

ペグフィルグラスチム

持続型G-CSF製剤ペグフィルグラスチム (商品名ジーラスタ) は、 癌化学療法による発熱性好中球減少症 (FN) の発症抑制を適応症として2014年より国内販売され、 2022年2月には、 同種末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員に関する一部変更承認を既に取得している。 今回は、 自家末梢血幹細胞移植のための末梢血中への動員において、 一部変更承認を取得した。

今回の承認は、 協和キリンが実施した多発性骨髄腫および悪性リンパ腫患者に対する同薬の臨床試験の結果に基づく。

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