海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Breglioらは、 電子カルテデータベースを用いて、 ニコチンアミドの皮膚癌予防効果を検証した。 その結果、 ニコチンアミド服用者では皮膚癌リスクが14%減少し、 特に最初の皮膚癌発症後に服用を開始した場合には54%のリスク減少と効果が最大化した。 癌種別では、 有棘細胞癌において最もリスクが減少した。 試験結果はJAMA dermatol誌に発表された。
本研究は後ろ向きコホートであり、 対象が白人男性中心の退役軍人に限られるため一般化に制約があり、 未測定交絡の可能性も残ります。 今後は前向き試験での検証が必要です。
ニコチンアミドは皮膚癌リスクを低下させる化学予防薬であるが、 その大規模データは限られている。 そこで、 一般集団および臓器移植レシピエントにおける、 ニコチンアミドの臨床的有効性を評価した。
本研究は、 退役軍人の電子カルテデータベース (1999年10月1日~2024年12月31日) を用いた後ろ向きコホート研究である。 ニコチンアミド服用患者は、 以下の項目に基づいて傾向スコアマッチングされた。
ニコチンアミド処方開始日を基準とし、 層別Cox比例ハザードモデルを用いてニコチンアミドと皮膚癌発症との関連を検討した。 主要評価項目は、 ベースライン以降の最初の皮膚癌発症までの期間とした。
ニコチンアミド服用患者1万2,287例 (平均年齢77.2歳、 女性2.0%) と、 非服用患者2万1,479例 (平均年齢76.9歳、 女性2.0%) を対象とした。 皮膚癌発生件数は、 基底細胞癌 (BCC) が1万994件、 有棘細胞癌 (cSCC) が1万2,551件であった。 固形臓器移植レシピエントは1,334例 (3.9%) であった。
全体として、 ニコチンアミド服用患者では皮膚癌リスクが14%有意に減少した。
最初の皮膚癌発症後に服用を開始した場合はリスクが54%減少したが、 2回目以降の発症後に開始した場合は効果が減弱した。 癌種別では、 リスク低下は皮膚癌全体、 BCC、 cSCCにおいて観察されたが、 cSCCにおいて最も大きな効果が認められた。
臓器移植レシピエントでは、 全体でのリスク低下は認められなかったが、 早期開始例ではcSCC発症率が低下した。
著者らは、 「ニコチンアミド服用により皮膚癌リスクが低下することが示唆され、 特に最初の皮膚癌発症後に服用を開始した場合に最も大きな効果が得られることが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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