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1年前
Serra-Burrielらは、 一般集団での肝臓関連アウトカムのリスクを評価する新しい「LiverRiskスコア」の有効性を検討。 その結果、 LiverRiskスコアは肝関連死や入院、 肝癌のリスク特定において有効であることが確認された。 本研究は、 Lancet誌において発表された。
LiverRiskスコア は、 年齢、 glucose, コレステロール、 AST、 ALT、 γGTP、 血小板数からなります。 本研究参加6カ国は、 デンマーク、 香港、 ドイツ、 フランス、 イギリス、 スペインであり、 日本は含まれていません。
肝硬変は、 長い無症状期間を経て線維化が進行し、 診断の遅延や合併症、 癌発症のリスクが高まる。 しかし早期介入のために肝硬変のリスクのある人を特定するツールは限られている。
LiverRiskスコアは、 スコアモデル作成コホートと外部検証コホートにおいて肝硬変を正確に予測し、 従来の線維化の血清バイオマーカーであるFIB-4 indexよりも優れていたことが、 受信者動作特性 (Receiver Operating Characteristic:ROC) 曲線下面積 (Area Under the Curve:AUC) で確認された。
LiverRiskスコアは肝関連死や入院、 肝癌のリスク特定に有効であり、 肝関連アウトカムに関するリスク群の層別化が可能であった。
肝関連死に関する高リスク群の最小リスク群に対するHRは、 471 (95%CI 347-641) だった。
LiverRiskスコアは、 肝関連死や入院、 肝癌のリスクの予測に有効であった。 このスコアは、 肝関連アウトカムに関するリスク群の層別化を可能にするものであり、 予防の指針となるかもしれない。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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