海外ジャーナルクラブ
10ヶ月前

Yanらは、 活動性脳転移があるERBB2 (HER2) 陰性転移性乳癌患者を対象に、 次世代微小管阻害薬であるエポチロン類似体utidelone+抗VEGF抗体ベバシズマブ併用療法の有効性および安全性を第Ⅱ相非無作為化比較試験U-BOMBで検討した。 その結果、 同併用療法が活動性脳転移を有するERBB2陰性転移性乳癌患者に対する治療選択肢となる可能性が示唆された。 試験結果はJAMA Oncol誌に発表された。
本研究の限界としては、 対照群を有しないシングルアームデザインであること、 中国人患者のみを対象としていること、 奏効評価に中央判定が行われていないこと、 さらに重篤な中枢神経症状を有し即時放射線治療を要する患者が除外されている点が挙げられます。
ERBB2陰性転移性乳癌で脳転移を有する患者の予後は不良であり、 有効な治療選択肢は限られている。
そこで第Ⅱ相非無作為化試験U-BOMBで、 上記対象に対するutidelone+ベバシズマブ併用療法の有効性および安全性を評価した。
中国の病院5施設で未治療または局所放射線療法後に進行した脳転移を有するERBB2陰性転移性乳癌女性患者47例 (未治療の脳転移 35例、 局所放射線療法後に進行した脳転移 12例) を対象に、 病勢進行または許容できない有害事象が出現するまで、 3週間を1サイクルとしてutidelone30mg/m²を1~5日目、 ベバシズマブ15mg/kgを1日目に静注投与した。
主要評価項目はRECIST v1.1に基づく頭蓋内客観的奏効率 (ORR) であった。
追跡期間中央値は11.0ヵ月 (範囲 2.3-23.6ヵ月) であった。
主要評価項目であるRECIST v1.1に基づく頭蓋内ORRは42.6% (95%CI 28.3-57.8%)、 Response Assessment in Neuro-Oncology Brain Metastases (RANO-BM) 基準による頭蓋内ORRは40.4% (95%CI 26.4-55.7%) であった。
無増悪生存期間 (PFS) 中央値は7.7ヵ月 (95%CI 5.6-9.7ヵ月)、 頭蓋内PFS中央値は10.6ヵ月 (同8.4ヵ月-NR) であった。
全生存期間 (OS) 中央値は15.1ヵ月 (同12.0ヵ月-NR) であった。
多く認められた主なGrade3以上の治療中に発現した有害事象 (TEAE) は、 リンパ球減少 (5例、 10.6%)、 白血球減少 (3例、 6.4%) であった。 重篤な有害事象または死亡例は報告されなかった。
著者らは 「試験の結果から、 utidelone+ベバシズマブ併用療法が、 活動性脳転移があるERBB2陰性転移性乳癌患者に対する治療選択肢となる可能性が示唆された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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