薬剤情報
後発品
薬効分類ホルモン療法薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体
一般名リュープロレリン酢酸塩注射用
薬価18103
メーカー武田薬品
最終更新2023年05月改訂(第1版)

用法・用量

〈子宮内膜症〉

通常、成人には4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に投与する。ただし、体重が50kg未満の患者では1.88mgを投与することができる。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

〈子宮筋腫〉

通常、成人には4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mgを皮下に投与する。ただし、体重の重い患者、子宮腫大が高度の患者では3.75mgを投与する。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

〈中枢性思春期早発症〉

通常、4週に1回リュープロレリン酢酸塩として30μg/kgを皮下に投与する。なお、症状に応じて180μg/kgまで増量できる。

投与に際しては、1バイアル当たり、添付の懸濁用液1mLで泡立てないように注意しながら、十分に懸濁して用いる。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化するおそれがあるので、4週に1回の用法を遵守すること。

7.2. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉一般的に投与量の増加に伴って副作用の発現率が高くなる傾向がみられるので、投与量の決定にあたっては、用法・用量に示された体重、子宮腫大の程度に留意すること〔17.1.2参照〕。

7.3. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜5日目より投与を開始すること。また、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

7.4. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、6ヵ月を超える投与は原則として行わないこと(6ヵ月を超える投与の安全性は確立していない)〔8.5参照〕。

効能・効果

1). 子宮内膜症。

2). 過多月経、下腹痛、腰痛及び貧血等を伴う子宮筋腫における筋腫核の縮小及び症状の改善。

3). 中枢性思春期早発症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈子宮筋腫〉本剤による子宮筋腫に対する治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とすること(なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は適当な対症療法を考慮すること)。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 〈効能共通〉間質性肺炎(0.1%未満):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

11.1.2. 〈効能共通〉アナフィラキシー(0.1%未満)〔8.2参照〕。

11.1.3. 〈効能共通〉肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

11.1.4. 〈効能共通〉糖尿病の発症又は糖尿病増悪(頻度不明)。

11.1.5. 〈効能共通〉下垂体卒中(頻度不明):下垂体卒中が下垂体腺腫患者で報告されているので、初回投与直後に頭痛、視力障害・視野障害等があらわれた場合には、検査のうえ外科的治療等の適切な処置を行うこと。

11.1.6. 〈効能共通〉心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症(頻度不明)。

11.1.7. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉更年期障害様のうつ状態(0.1〜5%未満):エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態があらわれることがある。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 低エストロゲン症状:(5%以上)ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、めまい、発汗、(0.1〜5%未満)性欲減退、冷感、視覚障害、情緒不安定。

2). 女性生殖器:(0.1〜5%未満)不正出血、腟乾燥、性交痛、腟炎、帯下増加、卵巣過剰刺激症状、乳房疼痛・乳房緊満感・乳房萎縮。

3). 筋・骨格系:(5%以上)関節痛、骨疼痛等の疼痛、(0.1〜5%未満)手指のこわばり等のこわばり、腰痛、筋肉痛、筋痙攣、骨塩量低下、血清リン上昇、高カルシウム血症。

4). 皮膚:(0.1〜5%未満)ざ瘡、皮膚乾燥、脱毛、多毛、爪異常。

5). 精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、いらいら感、記憶力低下、注意力低下、知覚異常。

6). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒。

7). 肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、AL−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇、(0.1%未満)黄疸。

8). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口内炎、口渇。

9). 循環器:(0.1〜5%未満)心悸亢進、血圧上昇。

10). 血液:(0.1〜5%未満)赤血球増多、貧血、白血球減少、血小板減少、部分トロンボプラスチン時間延長。

11). 泌尿器系:(0.1〜5%未満)頻尿、排尿困難、BUN上昇。

12). 投与部位:(0.1〜5%未満)疼痛、硬結、発赤、(頻度不明)膿瘍、腫脹、潰瘍、そう痒、肉芽腫、腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応[中枢性思春期早発症患者において90μg/kgを超えて投与した場合、74例中8例(10.8%)で注射部位反応がみられたとの報告がある]。

13). その他:(0.1〜5%未満)疲労、倦怠感、脱力感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、手根管症候群、耳鳴、難聴、胸部不快感、浮腫、体重増加、下肢痛、息苦しさ、発熱、総コレステロール上昇、LDLコレステロール上昇、トリグリセライド上昇、高カリウム血症、(0.1%未満)体重減少、味覚異常、甲状腺機能異常、(頻度不明)痙攣。

禁忌

2.1. 本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。

2.3. 授乳中の患者〔9.6授乳婦の項参照〕。

2.4. 診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある]〔8.3参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 〈効能共通〉本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察すること。

8.2. 〈効能共通〉アナフィラキシーがあらわれることがあるので、問診を十分に行うこと〔11.1.2参照〕。

8.3. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること〔2.4参照〕。

8.4. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

8.5. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること〔7.4参照〕。

8.6. 〈中枢性思春期早発症〉初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による性腺ホルモン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

8.7. 〈中枢性思春期早発症〉治療中は定期的にLH−RHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合には、投与を中止すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 〈子宮筋腫〉粘膜下筋腫の患者:観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと、また、子宮筋腫の場合、出血症状が増悪した場合には連絡するよう患者に対し注意を与えること(出血症状が増悪することがある)。

9.1.2. 〈子宮内膜症〉粘膜下筋腫のある患者:出血症状が増悪することがある。

(生殖能を有する者)

〈子宮内膜症、子宮筋腫〉生殖能を有する者:子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること〔7.3、9.5妊婦の項参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

〈子宮内膜症、子宮筋腫〉性ホルモン剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果を減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す、したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある)]。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(LH−RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物試験で胎仔死亡増加及び胎仔体重低値(ラット、ウサギ)並びに胎仔骨格異常増加傾向(ウサギ)がみられている)〔2.2、9.4生殖能を有する者の項参照〕。

(授乳婦)

投与しないこと(ラットで乳汁への移行がみられている)〔2.3参照〕。

小児等

〈中枢性思春期早発症〉低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 用時調製し、懸濁後は直ちに使用すること。

14.1.2. 懸濁液の粒子が沈降している場合は、泡立てない程度に揺り動かして粒子をよく再懸濁させて使用すること。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 皮下注射のみに使用すること(静脈注射により血栓症を誘発するおそれがある)。

14.2.2. 注射針は25ゲージ又はそれよりも太いものを用いること。

14.2.3. 皮下注射にあたっては次記の点に注意すること。

(1). 注射部位は上腕部・腹部・臀部の皮下とすること。

(2). 注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わないこと。

(3). 注射針が血管内に入っていないことを確認すること。

(4). 注射部位をもまないように患者に指示すること。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

ラットにリュープロレリン酢酸塩として4週間持続の徐放性製剤0.8、3.6及び16mg/kg/4週を1年間、並びにリュープロレリン酢酸塩水溶液注射剤0.6、1.5及び4mg/kg/日を2年間それぞれ皮下投与した試験で、良性下垂体腺腫が認められたとの報告がある。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

リュープリン注射用1.88mg
リュープリン注射用1.88mg

リュープリン注射用1.88mg

ホルモン療法薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体
2023年05月改訂(第1版)
薬剤情報
後発品
薬効分類ホルモン療法薬 > 黄体形成ホルモン放出ホルモン (LH−RH) 誘導体
一般名リュープロレリン酢酸塩注射用
薬価18103
メーカー武田薬品
最終更新2023年05月改訂(第1版)

用法・用量

〈子宮内膜症〉

通常、成人には4週に1回リュープロレリン酢酸塩として3.75mgを皮下に投与する。ただし、体重が50kg未満の患者では1.88mgを投与することができる。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

〈子宮筋腫〉

通常、成人には4週に1回リュープロレリン酢酸塩として1.88mgを皮下に投与する。ただし、体重の重い患者、子宮腫大が高度の患者では3.75mgを投与する。なお、初回投与は月経周期1〜5日目に行う。

〈中枢性思春期早発症〉

通常、4週に1回リュープロレリン酢酸塩として30μg/kgを皮下に投与する。なお、症状に応じて180μg/kgまで増量できる。

投与に際しては、1バイアル当たり、添付の懸濁用液1mLで泡立てないように注意しながら、十分に懸濁して用いる。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉本剤は4週間持続の徐放性製剤であり、4週を超える間隔で投与すると下垂体−性腺系刺激作用により性腺ホルモン濃度が再度上昇し、臨床所見が一過性に悪化するおそれがあるので、4週に1回の用法を遵守すること。

7.2. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉一般的に投与量の増加に伴って副作用の発現率が高くなる傾向がみられるので、投与量の決定にあたっては、用法・用量に示された体重、子宮腫大の程度に留意すること〔17.1.2参照〕。

7.3. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、必ず月経周期1〜5日目より投与を開始すること。また、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

7.4. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉エストロゲン低下作用に基づく骨塩量低下がみられることがあるので、6ヵ月を超える投与は原則として行わないこと(6ヵ月を超える投与の安全性は確立していない)〔8.5参照〕。

効能・効果

1). 子宮内膜症。

2). 過多月経、下腹痛、腰痛及び貧血等を伴う子宮筋腫における筋腫核の縮小及び症状の改善。

3). 中枢性思春期早発症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 〈子宮筋腫〉本剤による子宮筋腫に対する治療は根治療法ではないことに留意し、手術が適応となる患者の手術までの保存療法並びに閉経前の保存療法としての適用を原則とすること(なお、下腹痛、腰痛に対する効果は、投与初期には認められないので、その間は適当な対症療法を考慮すること)。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 〈効能共通〉間質性肺炎(0.1%未満):発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

11.1.2. 〈効能共通〉アナフィラキシー(0.1%未満)〔8.2参照〕。

11.1.3. 〈効能共通〉肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

11.1.4. 〈効能共通〉糖尿病の発症又は糖尿病増悪(頻度不明)。

11.1.5. 〈効能共通〉下垂体卒中(頻度不明):下垂体卒中が下垂体腺腫患者で報告されているので、初回投与直後に頭痛、視力障害・視野障害等があらわれた場合には、検査のうえ外科的治療等の適切な処置を行うこと。

11.1.6. 〈効能共通〉心筋梗塞、脳梗塞、静脈血栓症、肺塞栓症等の血栓塞栓症(頻度不明)。

11.1.7. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉更年期障害様のうつ状態(0.1〜5%未満):エストロゲン低下作用に基づく更年期障害様のうつ状態があらわれることがある。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 低エストロゲン症状:(5%以上)ほてり、熱感、のぼせ、肩こり、頭痛、不眠、めまい、発汗、(0.1〜5%未満)性欲減退、冷感、視覚障害、情緒不安定。

2). 女性生殖器:(0.1〜5%未満)不正出血、腟乾燥、性交痛、腟炎、帯下増加、卵巣過剰刺激症状、乳房疼痛・乳房緊満感・乳房萎縮。

3). 筋・骨格系:(5%以上)関節痛、骨疼痛等の疼痛、(0.1〜5%未満)手指のこわばり等のこわばり、腰痛、筋肉痛、筋痙攣、骨塩量低下、血清リン上昇、高カルシウム血症。

4). 皮膚:(0.1〜5%未満)ざ瘡、皮膚乾燥、脱毛、多毛、爪異常。

5). 精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、いらいら感、記憶力低下、注意力低下、知覚異常。

6). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒。

7). 肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、AL−P上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇、(0.1%未満)黄疸。

8). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘、口内炎、口渇。

9). 循環器:(0.1〜5%未満)心悸亢進、血圧上昇。

10). 血液:(0.1〜5%未満)赤血球増多、貧血、白血球減少、血小板減少、部分トロンボプラスチン時間延長。

11). 泌尿器系:(0.1〜5%未満)頻尿、排尿困難、BUN上昇。

12). 投与部位:(0.1〜5%未満)疼痛、硬結、発赤、(頻度不明)膿瘍、腫脹、潰瘍、そう痒、肉芽腫、腫瘤、熱感、壊死等の注射部位反応[中枢性思春期早発症患者において90μg/kgを超えて投与した場合、74例中8例(10.8%)で注射部位反応がみられたとの報告がある]。

13). その他:(0.1〜5%未満)疲労、倦怠感、脱力感、口唇のしびれ・四肢のしびれ、手根管症候群、耳鳴、難聴、胸部不快感、浮腫、体重増加、下肢痛、息苦しさ、発熱、総コレステロール上昇、LDLコレステロール上昇、トリグリセライド上昇、高カリウム血症、(0.1%未満)体重減少、味覚異常、甲状腺機能異常、(頻度不明)痙攣。

禁忌

2.1. 本剤の成分又は合成LH−RH、LH−RH誘導体に対して、過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。

2.3. 授乳中の患者〔9.6授乳婦の項参照〕。

2.4. 診断のつかない異常性器出血の患者[悪性疾患の可能性がある]〔8.3参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 〈効能共通〉本剤は徐放性製剤であるので、最終投与後も薬効持続期間中は患者の状態を観察すること。

8.2. 〈効能共通〉アナフィラキシーがあらわれることがあるので、問診を十分に行うこと〔11.1.2参照〕。

8.3. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉投与に際して、類似疾患(悪性腫瘍等)との鑑別に留意し、投与中腫瘤が増大したり、臨床症状の改善がみられない場合は投与を中止すること〔2.4参照〕。

8.4. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による血清エストロゲン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

8.5. 〈子宮内膜症、子宮筋腫〉やむを得ず長期にわたる投与や再投与が必要な場合には、可能な限り骨塩量の検査を行い慎重に投与すること〔7.4参照〕。

8.6. 〈中枢性思春期早発症〉初回投与初期に、高活性LH−RH誘導体としての下垂体−性腺系刺激作用による性腺ホルモン濃度の一過性の上昇に伴い、臨床所見の一過性の悪化が認められることがあるが、通常治療を継続することにより消失する。

8.7. 〈中枢性思春期早発症〉治療中は定期的にLH−RHテストを行い、血中LH及びFSHの反応性が抑制されない場合には、投与を中止すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 〈子宮筋腫〉粘膜下筋腫の患者:観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと、また、子宮筋腫の場合、出血症状が増悪した場合には連絡するよう患者に対し注意を与えること(出血症状が増悪することがある)。

9.1.2. 〈子宮内膜症〉粘膜下筋腫のある患者:出血症状が増悪することがある。

(生殖能を有する者)

〈子宮内膜症、子宮筋腫〉生殖能を有する者:子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療に際しては妊娠していないことを確認し、子宮内膜症、子宮筋腫の場合、治療期間中は非ホルモン性の避妊をさせること〔7.3、9.5妊婦の項参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

〈子宮内膜症、子宮筋腫〉性ホルモン剤(エストラジオール誘導体、エストリオール誘導体、結合型エストロゲン製剤、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合剤、両性混合ホルモン剤等)[本剤の効果を減弱することがある(本剤は性ホルモンの分泌を低下させることにより薬効を示す、したがって、性ホルモン剤の投与は本剤の治療効果を減弱する可能性がある)]。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(LH−RH誘導体による流産の報告があり、本剤の動物試験で胎仔死亡増加及び胎仔体重低値(ラット、ウサギ)並びに胎仔骨格異常増加傾向(ウサギ)がみられている)〔2.2、9.4生殖能を有する者の項参照〕。

(授乳婦)

投与しないこと(ラットで乳汁への移行がみられている)〔2.3参照〕。

小児等

〈中枢性思春期早発症〉低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤調製時の注意

14.1.1. 用時調製し、懸濁後は直ちに使用すること。

14.1.2. 懸濁液の粒子が沈降している場合は、泡立てない程度に揺り動かして粒子をよく再懸濁させて使用すること。

14.2. 薬剤投与時の注意

14.2.1. 皮下注射のみに使用すること(静脈注射により血栓症を誘発するおそれがある)。

14.2.2. 注射針は25ゲージ又はそれよりも太いものを用いること。

14.2.3. 皮下注射にあたっては次記の点に注意すること。

(1). 注射部位は上腕部・腹部・臀部の皮下とすること。

(2). 注射部位は毎回変更し、同一部位への反復注射は行わないこと。

(3). 注射針が血管内に入っていないことを確認すること。

(4). 注射部位をもまないように患者に指示すること。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

ラットにリュープロレリン酢酸塩として4週間持続の徐放性製剤0.8、3.6及び16mg/kg/4週を1年間、並びにリュープロレリン酢酸塩水溶液注射剤0.6、1.5及び4mg/kg/日を2年間それぞれ皮下投与した試験で、良性下垂体腺腫が認められたとの報告がある。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

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