薬剤情報
後発品
薬効分類抗サイトメガロウイルス薬
一般名レテルモビル錠
薬価14645.5
メーカーMSD
最終更新
2025年03月改訂(第5版)
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用法・用量

通常、成人にはレテルモビルとして480mg(240mg錠2錠)を1日1回経口投与する。シクロスポリンと併用投与する場合にはレテルモビルとして240mg(240mg錠1錠)を1日1回経口投与する。

通常、小児にはレテルモビルとして次の用量を1日1回経口投与する。

1). 体重30kg以上:シクロスポリンの併用なしの場合480mg(240mg錠2錠)、シクロスポリンの併用ありの場合240mg(240mg錠1錠)。

2). 体重15kg以上30kg未満:シクロスポリンの併用なしの場合240mg(240mg錠1錠)。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉経口剤(錠剤及び顆粒剤)と注射剤は医師の判断で切り替えて使用することができる。なお、体重30kg未満の小児では、切り替える際に用量の調節が必要となる場合がある。

7.2. 〈効能共通〉サイトメガロウイルス血症又はサイトメガロウイルス感染症が確認された場合には、本剤の投与を中止し、サイトメガロウイルスに対する治療等、適切な対応を行うこと〔17.1.1−17.1.5参照〕。

7.3. 〈同種造血幹細胞移植〉同種造血幹細胞移植の移植当日から移植後28日目までを目安として投与を開始すること(投与期間は、患者のサイトメガロウイルス感染症の発症リスクを考慮しながら、移植後200日目までを目安とすること)〔17.1.1−17.1.3参照〕。

7.4. 〈臓器移植〉移植後早期より投与を開始し、投与期間は、患者のサイトメガロウイルス感染症の発症リスクを考慮しながら、移植後200日目までを目安とすること(ただし、レテルモビルは主に肝を介して消失するため、移植後に肝機能が安定しない場合、血漿中濃度が上昇するおそれがあることから、投与可否を慎重に判断すること)〔9.3.1、16.6.2、17.1.4、17.1.5参照〕。

効能・効果

次記におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制:1)同種造血幹細胞移植、2)臓器移植。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

〈臓器移植〉腎移植以外の臓器移植患者を対象に本剤の有効性及び安全性を評価する臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 血液及びリンパ系障害:(1%以上5%未満)白血球減少症、(1%未満)好中球減少症。

2). 胃腸障害:(1%以上5%未満)悪心、下痢、嘔吐。

3). 免疫系障害:(1%未満)過敏症。

4). 臨床検査:(1%未満)白血球数減少。

警告

〈同種造血幹細胞移植〉同種造血幹細胞移植患者の感染管理に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに投与すること。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 次の薬剤を投与中の患者:ピモジド投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、ジヒドロエルゴタミン投与中、メチルエルゴメトリン投与中、エルゴメトリン投与中〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度<Child−Pugh分類C>の肝機能障害のある患者:レテルモビルの血漿中濃度が上昇するおそれがある〔7.4、16.6.2参照〕。

(生殖能を有する者)

妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤が胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを十分に説明し、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。

相互作用

レテルモビルは有機アニオン輸送ポリペプチド1B1/3(OATP1B1/3)、P−糖蛋白(P−gp)及びUDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1/3(UGT1A1/3)の基質である。レテルモビルはCYP3Aの時間依存的な阻害作用、並びに乳癌耐性蛋白(BCRP)及びOATP1B1/3の阻害作用を有する。また、レテルモビルはCYP2C9及びCYP2C19の誘導作用を有する可能性がある〔16.7.1参照〕。

10.1. 併用禁忌:

1). ピモジド<オーラップ>〔2.2参照〕[併用により、ピモジドの血漿中濃度が上昇しQT延長及び心室性不整脈を引き起こすおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

2). エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン配合錠>、ジヒドロエルゴタミン、メチルエルゴメトリン<パルタンM>、エルゴメトリン〔2.2参照〕[併用により、これら麦角アルカロイドの血漿中濃度が上昇し麦角中毒を引き起こすおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

10.2. 併用注意:

1). CYP3Aの基質(フェンタニル、キニジン、ミダゾラム等)〔16.7.2参照〕[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

2). ボリコナゾール〔16.7.2参照〕[併用により、ボリコナゾールの血漿中濃度が低下し、併用時は、ボリコナゾールの治療効果を減弱させるおそれがあるため、患者の状態を十分に観察することが推奨される(レテルモビルの併用により、CYP2C9及びCYP2C19が誘導されると考えられる)]。

3). CYP2C9又はCYP2C19の基質:

@. CYP2C9の基質又はCYP2C19の基質(フェニトイン、ワルファリン等)[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下するおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP2C9又はCYP2C19が誘導されると予測される)]。

A. CYP2C9又はCYP2C19の基質(フェニトイン)[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下するおそれがあるので、フェニトインとの併用時は、頻繁に血中フェニトイン濃度をモニタリングすること(レテルモビルの併用により、CYP2C9又はCYP2C19が誘導されると予測される)]。

B. CYP2C9又はCYP2C19の基質(ワルファリン)[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下するおそれがあるので、ワルファリンとの併用時は、頻繁にINRをモニタリングすること(レテルモビルの併用により、CYP2C9又はCYP2C19が誘導されると予測される)]。

4). リファンピシン〔16.7.2参照〕[併用により、レテルモビルの血漿中濃度が低下する(リファンピシンの併用により、P−gp及びUGT1A1/3が誘導されると考えられる)。また、リファンピシンとの併用終了翌日に単独投与したレテルモビルの血漿中濃度がさらに低下するので、リファンピシンとの併用終了後レテルモビルの有効性が減弱する可能性がある(リファンピシンの併用により、P−gp及びUGT1A1/3が誘導されると考えられる)]。

5). アトルバスタチン〔16.7.2参照〕[併用により、アトルバスタチンの血漿中濃度が上昇するので、併用時は、アトルバスタチンの副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、CYP3A、OATP1B1/3及び腸管のBCRPが阻害される)]。

6). シンバスタチン[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、併用時は、これらの薬剤の副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、CYP3A、OATP1B1/3及び腸管のBCRPが阻害されると予測される)]。

7). ロスバスタチン、フルバスタチン[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、併用時は、これらの薬剤の副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、OATP1B1/3及び腸管のBCRPが阻害されると予測される)]。

8). プラバスタチン、ピタバスタチン[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、併用時は、これらの薬剤の副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、OATP1B1/3が阻害されると予測される)]。

9). シクロスポリン〔16.7.2参照〕[併用により、レテルモビル及びシクロスポリンの血中濃度が上昇するので、レテルモビルとの併用時及び中止時には、頻繁にシクロスポリンの血中濃度をモニタリングし、シクロスポリンの用量を調節すること(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害され、シクロスポリンの併用により、OATP1B1/3が阻害される)]。

10). タクロリムス、シロリムス〔16.7.2参照〕[併用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇するので、レテルモビルとの併用時及び中止時には、頻繁に併用薬剤の血中濃度をモニタリングし、これらの薬剤の用量を調節すること(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害される)]。

11). エベロリムス〔16.7.3参照〕[併用により、エベロリムスの血中濃度が上昇するおそれがあるので、レテルモビルとの併用時及び中止時には、頻繁にエベロリムスの血中濃度をモニタリングし、エベロリムスの用量を調節すること(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、本剤投与の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠中に本剤を投与するか、本剤投与中の患者が妊娠した場合は、本剤投与による催奇形性等が生じる可能性があることについて、患者に十分説明すること)。

妊娠ラット及びウサギの器官形成期に投与したとき、成人同種造血幹細胞移植患者の臨床曝露量(シクロスポリン併用下での240mg経口投与)のそれぞれ18倍及び2.8倍の母動物毒性を示す用量で骨格奇形、胎仔体重減少等が認められた。妊娠ラットに着床から分娩後まで投与した試験では、臨床曝露量の3.7倍まで胚・胎仔毒性は認められなかった〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物試験(ラット)で乳汁移行が認められている)。

小児等

〈臓器移植〉小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

14.1.1. PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。

14.1.2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

動物試験(ラット)において、成人同種造血幹細胞移植患者の臨床曝露量(シクロスポリン併用下での240mg経口投与)の3倍以上の曝露量で精巣毒性(精細管変性、精子数低値、精子運動性低下、異常精子発現率増加、受胎能への影響等)が認められた。ラット精巣毒性に対する無毒性量での曝露量は、臨床曝露量と同程度であった。雄マウス及びサルでは、動物における最高用量(臨床曝露量のそれぞれ5.7倍及び3.5倍)まで精巣への影響は認められなかった。第3相試験ではレテルモビルに関連した精巣毒性を示唆する所見は認められなかった。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

プレバイミス錠240mg
後発品はありません
プレバイミス錠240mg
プレバイミス錠240mg

プレバイミス錠240mg

抗サイトメガロウイルス薬
2025年03月改訂(第5版)
薬剤情報
後発品
薬効分類抗サイトメガロウイルス薬
一般名レテルモビル錠
薬価14645.5
メーカーMSD
最終更新
2025年03月改訂(第5版)
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用法・用量

通常、成人にはレテルモビルとして480mg(240mg錠2錠)を1日1回経口投与する。シクロスポリンと併用投与する場合にはレテルモビルとして240mg(240mg錠1錠)を1日1回経口投与する。

通常、小児にはレテルモビルとして次の用量を1日1回経口投与する。

1). 体重30kg以上:シクロスポリンの併用なしの場合480mg(240mg錠2錠)、シクロスポリンの併用ありの場合240mg(240mg錠1錠)。

2). 体重15kg以上30kg未満:シクロスポリンの併用なしの場合240mg(240mg錠1錠)。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉経口剤(錠剤及び顆粒剤)と注射剤は医師の判断で切り替えて使用することができる。なお、体重30kg未満の小児では、切り替える際に用量の調節が必要となる場合がある。

7.2. 〈効能共通〉サイトメガロウイルス血症又はサイトメガロウイルス感染症が確認された場合には、本剤の投与を中止し、サイトメガロウイルスに対する治療等、適切な対応を行うこと〔17.1.1−17.1.5参照〕。

7.3. 〈同種造血幹細胞移植〉同種造血幹細胞移植の移植当日から移植後28日目までを目安として投与を開始すること(投与期間は、患者のサイトメガロウイルス感染症の発症リスクを考慮しながら、移植後200日目までを目安とすること)〔17.1.1−17.1.3参照〕。

7.4. 〈臓器移植〉移植後早期より投与を開始し、投与期間は、患者のサイトメガロウイルス感染症の発症リスクを考慮しながら、移植後200日目までを目安とすること(ただし、レテルモビルは主に肝を介して消失するため、移植後に肝機能が安定しない場合、血漿中濃度が上昇するおそれがあることから、投与可否を慎重に判断すること)〔9.3.1、16.6.2、17.1.4、17.1.5参照〕。

効能・効果

次記におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制:1)同種造血幹細胞移植、2)臓器移植。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

〈臓器移植〉腎移植以外の臓器移植患者を対象に本剤の有効性及び安全性を評価する臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 血液及びリンパ系障害:(1%以上5%未満)白血球減少症、(1%未満)好中球減少症。

2). 胃腸障害:(1%以上5%未満)悪心、下痢、嘔吐。

3). 免疫系障害:(1%未満)過敏症。

4). 臨床検査:(1%未満)白血球数減少。

警告

〈同種造血幹細胞移植〉同種造血幹細胞移植患者の感染管理に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに投与すること。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 次の薬剤を投与中の患者:ピモジド投与中、エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中、ジヒドロエルゴタミン投与中、メチルエルゴメトリン投与中、エルゴメトリン投与中〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度<Child−Pugh分類C>の肝機能障害のある患者:レテルモビルの血漿中濃度が上昇するおそれがある〔7.4、16.6.2参照〕。

(生殖能を有する者)

妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤が胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを十分に説明し、本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。

相互作用

レテルモビルは有機アニオン輸送ポリペプチド1B1/3(OATP1B1/3)、P−糖蛋白(P−gp)及びUDP−グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1/3(UGT1A1/3)の基質である。レテルモビルはCYP3Aの時間依存的な阻害作用、並びに乳癌耐性蛋白(BCRP)及びOATP1B1/3の阻害作用を有する。また、レテルモビルはCYP2C9及びCYP2C19の誘導作用を有する可能性がある〔16.7.1参照〕。

10.1. 併用禁忌:

1). ピモジド<オーラップ>〔2.2参照〕[併用により、ピモジドの血漿中濃度が上昇しQT延長及び心室性不整脈を引き起こすおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

2). エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン<クリアミン配合錠>、ジヒドロエルゴタミン、メチルエルゴメトリン<パルタンM>、エルゴメトリン〔2.2参照〕[併用により、これら麦角アルカロイドの血漿中濃度が上昇し麦角中毒を引き起こすおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

10.2. 併用注意:

1). CYP3Aの基質(フェンタニル、キニジン、ミダゾラム等)〔16.7.2参照〕[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

2). ボリコナゾール〔16.7.2参照〕[併用により、ボリコナゾールの血漿中濃度が低下し、併用時は、ボリコナゾールの治療効果を減弱させるおそれがあるため、患者の状態を十分に観察することが推奨される(レテルモビルの併用により、CYP2C9及びCYP2C19が誘導されると考えられる)]。

3). CYP2C9又はCYP2C19の基質:

@. CYP2C9の基質又はCYP2C19の基質(フェニトイン、ワルファリン等)[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下するおそれがある(レテルモビルの併用により、CYP2C9又はCYP2C19が誘導されると予測される)]。

A. CYP2C9又はCYP2C19の基質(フェニトイン)[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下するおそれがあるので、フェニトインとの併用時は、頻繁に血中フェニトイン濃度をモニタリングすること(レテルモビルの併用により、CYP2C9又はCYP2C19が誘導されると予測される)]。

B. CYP2C9又はCYP2C19の基質(ワルファリン)[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が低下するおそれがあるので、ワルファリンとの併用時は、頻繁にINRをモニタリングすること(レテルモビルの併用により、CYP2C9又はCYP2C19が誘導されると予測される)]。

4). リファンピシン〔16.7.2参照〕[併用により、レテルモビルの血漿中濃度が低下する(リファンピシンの併用により、P−gp及びUGT1A1/3が誘導されると考えられる)。また、リファンピシンとの併用終了翌日に単独投与したレテルモビルの血漿中濃度がさらに低下するので、リファンピシンとの併用終了後レテルモビルの有効性が減弱する可能性がある(リファンピシンの併用により、P−gp及びUGT1A1/3が誘導されると考えられる)]。

5). アトルバスタチン〔16.7.2参照〕[併用により、アトルバスタチンの血漿中濃度が上昇するので、併用時は、アトルバスタチンの副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、CYP3A、OATP1B1/3及び腸管のBCRPが阻害される)]。

6). シンバスタチン[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、併用時は、これらの薬剤の副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、CYP3A、OATP1B1/3及び腸管のBCRPが阻害されると予測される)]。

7). ロスバスタチン、フルバスタチン[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、併用時は、これらの薬剤の副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、OATP1B1/3及び腸管のBCRPが阻害されると予測される)]。

8). プラバスタチン、ピタバスタチン[併用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがあるので、併用時は、これらの薬剤の副作用(ミオパチー等)に注意して患者の状態を十分に観察すること(レテルモビルの併用により、OATP1B1/3が阻害されると予測される)]。

9). シクロスポリン〔16.7.2参照〕[併用により、レテルモビル及びシクロスポリンの血中濃度が上昇するので、レテルモビルとの併用時及び中止時には、頻繁にシクロスポリンの血中濃度をモニタリングし、シクロスポリンの用量を調節すること(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害され、シクロスポリンの併用により、OATP1B1/3が阻害される)]。

10). タクロリムス、シロリムス〔16.7.2参照〕[併用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇するので、レテルモビルとの併用時及び中止時には、頻繁に併用薬剤の血中濃度をモニタリングし、これらの薬剤の用量を調節すること(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害される)]。

11). エベロリムス〔16.7.3参照〕[併用により、エベロリムスの血中濃度が上昇するおそれがあるので、レテルモビルとの併用時及び中止時には、頻繁にエベロリムスの血中濃度をモニタリングし、エベロリムスの用量を調節すること(レテルモビルの併用により、CYP3Aが阻害されると予測される)]。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、本剤投与の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠中に本剤を投与するか、本剤投与中の患者が妊娠した場合は、本剤投与による催奇形性等が生じる可能性があることについて、患者に十分説明すること)。

妊娠ラット及びウサギの器官形成期に投与したとき、成人同種造血幹細胞移植患者の臨床曝露量(シクロスポリン併用下での240mg経口投与)のそれぞれ18倍及び2.8倍の母動物毒性を示す用量で骨格奇形、胎仔体重減少等が認められた。妊娠ラットに着床から分娩後まで投与した試験では、臨床曝露量の3.7倍まで胚・胎仔毒性は認められなかった〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物試験(ラット)で乳汁移行が認められている)。

小児等

〈臓器移植〉小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

14.1.1. PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すよう指導すること。

14.1.2. PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

その他の注意

15.2. 非臨床試験に基づく情報

動物試験(ラット)において、成人同種造血幹細胞移植患者の臨床曝露量(シクロスポリン併用下での240mg経口投与)の3倍以上の曝露量で精巣毒性(精細管変性、精子数低値、精子運動性低下、異常精子発現率増加、受胎能への影響等)が認められた。ラット精巣毒性に対する無毒性量での曝露量は、臨床曝露量と同程度であった。雄マウス及びサルでは、動物における最高用量(臨床曝露量のそれぞれ5.7倍及び3.5倍)まで精巣への影響は認められなかった。第3相試験ではレテルモビルに関連した精巣毒性を示唆する所見は認められなかった。

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室温保存。

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