薬効分類 | 凝固因子製剤 > 血液凝固第8因子 |
一般名 | ロノクトコグアルファ (遺伝子組換え) 注射用 |
薬価 | 144516円 |
メーカー | CSLベーリング |
最終更新 | 2024年03月改訂(第1版) |
本剤を添付の溶解液全量で溶解し、緩徐に静脈内に注射する。
通常、1回体重1kg当たり10〜30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、通常、体重1kg当たり20〜50国際単位を週2回又は週3回投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 体重1kg当たり本剤1国際単位(IU)を投与することにより、循環血漿中の血液凝固第8因子活性が2%(2IU/dL)上昇することが見込まれる。必要とされる投与量は、次の計算式に基づいて算出すること。
必要量(IU)=体重(kg)×血液凝固第8因子の目標上昇値(%又はIU/dL)×0.5[(IU/kg)/(IU/dL)]。
本剤投与中に血漿中の血液凝固第8因子活性を凝固一段法で測定する場合は、得られた血液凝固第8因子レベルに換算係数2を乗じた値に基づき、患者の目標上昇値を算出すること〔8.3、16.8.1参照〕。
7.2. 出血時又は周術期に投与する場合は、次に示す血液凝固第8因子活性を下回らないよう、投与量及び投与間隔を調節すること。
1). 出血:
@. 早期の関節内出血、筋肉内出血又は口腔内出血:必要な血液凝固第8因子レベル20〜40(%又はIU/dL)、投与頻度は12〜24時間おきに、治療期間は出血症状消失まで。
A. より進行した関節内出血、筋肉内出血又は血腫:必要な血液凝固第8因子レベル30〜60(%又はIU/dL)、投与頻度は12〜24時間おきに、治療期間は出血症状消失まで。
B. 生命を脅かす出血:必要な血液凝固第8因子レベル60〜100(%又はIU/dL)、投与頻度は8〜24時間おきに、治療期間は出血症状消失まで。
2). 手術:
@. 小手術(抜歯を含む):必要な血液凝固第8因子レベル30〜60(%又はIU/dL)、24時間おきに追加投与する。治癒が得られるまで最低1日間は投与する。
A. 大手術:必要な血液凝固第8因子レベル80〜100(%又はIU/dL)(手術前後)、8〜24時間おきに十分な創傷治癒が得られるまで追加投与する。引き続き最低7日間は、血液凝固第8因子活性を30〜60%(IU/dL)に維持できるよう追加投与する。
血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):じん麻疹、胸部不快感、喘鳴、低血圧、血管浮腫等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系障害:(頻度不明)インヒビター発現[治療歴のない患者でインヒビターの発現が報告されている]。
2). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(1%未満)呼吸困難。
3). 神経系障害:(1%未満)浮動性めまい、錯感覚。
4). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)発疹、紅斑、皮膚そう痒症。
5). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(1%未満)発熱、注射部位疼痛、悪寒、熱感。
8.1. 本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
8.2. 患者の血中に血液凝固第8因子に対するインヒビター発生するおそれがある。
特に、血液凝固第8因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビター発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビター発生を疑い、血液凝固第8因子回収率や血液凝固第8因子に対するインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
8.3. 十分な血液凝固第8因子活性に到達・維持していることを確認するため、必要に応じ、血漿中血液凝固第8因子活性をモニタリングすること。
なお、本剤の活性(力価)は発色合成基質法により決定されているため、凝固一段法により本剤投与後の血漿中血液凝固第8因子活性を測定した場合、測定結果が見かけ上低値を示すことが確認されている。本剤による治療中に血漿中血液凝固第8因子活性を凝固一段法によりモニタリングする場合は、得られた血液凝固第8因子レベルに換算係数2を乗じた値を用いること〔7.1、16.8.1参照〕。
8.4. 本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を在宅自己注射で処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施したのち、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や注射後の止血効果が不十分な場合には速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。在宅自己注射適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症又はハムスター由来蛋白質に対し過敏症の既往歴のある患者。
9.1.2. 他の血液凝固第8因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していない)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
投与量及び投与頻度の調整について適宜検討すること(0〜12歳未満の小児では、体重当たりのクリアランスが高値であり、通常よりも高い投与量及び頻回の投与が必要となる可能性がある)〔16.1.2参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 本剤及び添付溶解液を冷所保存している場合、調製前に室温に戻しておくこと。
14.1.2. 添付の溶解液以外は使用しないこと。本剤に溶解液全量を加えた後、バイアルを静かに円を描くように回して溶解する(激しく振とうしない)。
14.1.3. 他剤との混合は避けること。
14.1.4. 溶解液をさらに希釈しないこと。
14.1.5. 一度溶解した液は25℃以下で4時間保存することができ、4時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
14.1.6. 使用後の残液は、細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
微粒子又は変色の有無を投与前に目視検査する(濁り又は沈殿のある薬液は使用しない)。
14.3. 薬剤交付時の注意
14.3.1. 患者が家庭で保管する場合は、冷蔵庫内で保存することが望ましく、25℃以下で保存することもできるが、この場合は使用期限を超えない範囲で3ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
14.3.2. 子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管に十分注意すること。
14.3.3. 光の影響を防ぐために、薬剤バイアルは外箱に入れた状態で保存すること。
14.3.4. 使用後の残液や医療機器は施設の指示に従い適切に廃棄すること。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない。
(保管上の注意)
2〜8℃で保存。
薬効分類 | 凝固因子製剤 > 血液凝固第8因子 |
一般名 | ロノクトコグアルファ (遺伝子組換え) 注射用 |
薬価 | 144516円 |
メーカー | CSLベーリング |
最終更新 | 2024年03月改訂(第1版) |
本剤を添付の溶解液全量で溶解し、緩徐に静脈内に注射する。
通常、1回体重1kg当たり10〜30国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。
定期的に投与する場合、通常、体重1kg当たり20〜50国際単位を週2回又は週3回投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 体重1kg当たり本剤1国際単位(IU)を投与することにより、循環血漿中の血液凝固第8因子活性が2%(2IU/dL)上昇することが見込まれる。必要とされる投与量は、次の計算式に基づいて算出すること。
必要量(IU)=体重(kg)×血液凝固第8因子の目標上昇値(%又はIU/dL)×0.5[(IU/kg)/(IU/dL)]。
本剤投与中に血漿中の血液凝固第8因子活性を凝固一段法で測定する場合は、得られた血液凝固第8因子レベルに換算係数2を乗じた値に基づき、患者の目標上昇値を算出すること〔8.3、16.8.1参照〕。
7.2. 出血時又は周術期に投与する場合は、次に示す血液凝固第8因子活性を下回らないよう、投与量及び投与間隔を調節すること。
1). 出血:
@. 早期の関節内出血、筋肉内出血又は口腔内出血:必要な血液凝固第8因子レベル20〜40(%又はIU/dL)、投与頻度は12〜24時間おきに、治療期間は出血症状消失まで。
A. より進行した関節内出血、筋肉内出血又は血腫:必要な血液凝固第8因子レベル30〜60(%又はIU/dL)、投与頻度は12〜24時間おきに、治療期間は出血症状消失まで。
B. 生命を脅かす出血:必要な血液凝固第8因子レベル60〜100(%又はIU/dL)、投与頻度は8〜24時間おきに、治療期間は出血症状消失まで。
2). 手術:
@. 小手術(抜歯を含む):必要な血液凝固第8因子レベル30〜60(%又はIU/dL)、24時間おきに追加投与する。治癒が得られるまで最低1日間は投与する。
A. 大手術:必要な血液凝固第8因子レベル80〜100(%又はIU/dL)(手術前後)、8〜24時間おきに十分な創傷治癒が得られるまで追加投与する。引き続き最低7日間は、血液凝固第8因子活性を30〜60%(IU/dL)に維持できるよう追加投与する。
血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):じん麻疹、胸部不快感、喘鳴、低血圧、血管浮腫等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 血液及びリンパ系障害:(頻度不明)インヒビター発現[治療歴のない患者でインヒビターの発現が報告されている]。
2). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(1%未満)呼吸困難。
3). 神経系障害:(1%未満)浮動性めまい、錯感覚。
4). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)発疹、紅斑、皮膚そう痒症。
5). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(1%未満)発熱、注射部位疼痛、悪寒、熱感。
8.1. 本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
8.2. 患者の血中に血液凝固第8因子に対するインヒビター発生するおそれがある。
特に、血液凝固第8因子製剤による補充療法開始後、投与回数が少ない時期(補充療法開始後の比較的早期)や短期間に集中して補充療法を受けた時期にインヒビター発生しやすいことが知られている。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビター発生を疑い、血液凝固第8因子回収率や血液凝固第8因子に対するインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
8.3. 十分な血液凝固第8因子活性に到達・維持していることを確認するため、必要に応じ、血漿中血液凝固第8因子活性をモニタリングすること。
なお、本剤の活性(力価)は発色合成基質法により決定されているため、凝固一段法により本剤投与後の血漿中血液凝固第8因子活性を測定した場合、測定結果が見かけ上低値を示すことが確認されている。本剤による治療中に血漿中血液凝固第8因子活性を凝固一段法によりモニタリングする場合は、得られた血液凝固第8因子レベルに換算係数2を乗じた値を用いること〔7.1、16.8.1参照〕。
8.4. 本剤の在宅自己注射は、医師がその妥当性を慎重に検討し、患者又はその家族が適切に使用可能と判断した場合のみに適用すること。本剤を在宅自己注射で処方する際には、使用方法等の患者教育を十分に実施したのち、在宅にて適切な治療が行えることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、患者又はその家族に対し本剤の注射により発現する可能性のある副作用等についても十分説明し、在宅自己注射後何らかの異常が認められた場合や注射後の止血効果が不十分な場合には速やかに医療機関へ連絡するよう指導すること。在宅自己注射適用後、在宅自己注射の継続が困難な場合には、医師の管理下で慎重に観察するなど、適切な対応を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症又はハムスター由来蛋白質に対し過敏症の既往歴のある患者。
9.1.2. 他の血液凝固第8因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していない)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
投与量及び投与頻度の調整について適宜検討すること(0〜12歳未満の小児では、体重当たりのクリアランスが高値であり、通常よりも高い投与量及び頻回の投与が必要となる可能性がある)〔16.1.2参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 本剤及び添付溶解液を冷所保存している場合、調製前に室温に戻しておくこと。
14.1.2. 添付の溶解液以外は使用しないこと。本剤に溶解液全量を加えた後、バイアルを静かに円を描くように回して溶解する(激しく振とうしない)。
14.1.3. 他剤との混合は避けること。
14.1.4. 溶解液をさらに希釈しないこと。
14.1.5. 一度溶解した液は25℃以下で4時間保存することができ、4時間以内に使用されない場合は、廃棄すること。
14.1.6. 使用後の残液は、細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
微粒子又は変色の有無を投与前に目視検査する(濁り又は沈殿のある薬液は使用しない)。
14.3. 薬剤交付時の注意
14.3.1. 患者が家庭で保管する場合は、冷蔵庫内で保存することが望ましく、25℃以下で保存することもできるが、この場合は使用期限を超えない範囲で3ヵ月以内に使用し、再び冷蔵庫に戻さないように指導すること。
14.3.2. 子供による誤用等を避けるため、薬剤の保管に十分注意すること。
14.3.3. 光の影響を防ぐために、薬剤バイアルは外箱に入れた状態で保存すること。
14.3.4. 使用後の残液や医療機器は施設の指示に従い適切に廃棄すること。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は遮光して保存すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
本剤はvon Willebrand因子を含んでいない。
(保管上の注意)
2〜8℃で保存。
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