薬剤情報
後発品
薬効分類麻薬性オピオイド 中枢性麻薬性鎮咳薬
一般名ジヒドロコデインリン酸塩散1%
薬価7.5
メーカー扶桑薬品
最終更新2019年07月改訂(第9版)

用法・用量

1回1g、1日3gを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

効能・効果

各種呼吸器疾患における鎮咳・鎮静、疼痛時における鎮痛、激しい下痢症状の改善。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).依存性:連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、振戦、全身筋肉痛・全身関節痛、呼吸促迫等の退薬症候が現れることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行う。

2).呼吸抑制:呼吸抑制が現れることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則呼吸、呼吸異常等が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う(なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する)。

3).錯乱:錯乱が現れるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。

4).無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫:無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫が現れるとの報告がある。

5).麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸:炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸が現れるとの報告がある。

2.類薬による重大な副作用

譫妄:類似化合物(モルヒネ)において、譫妄が現れるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

3.その他の副作用(頻度不明)

1).循環器:不整脈、血圧変動、顔面潮紅等。

2).精神神経系:眠気、眩暈、視調節障害、発汗等。

3).消化器:悪心、嘔吐、便秘等。

4).過敏症:発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。

5).その他:排尿障害。

禁忌

1.重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強する]。

2.12歳未満の小児。

3.扁桃摘除術後の18歳未満又はアデノイド切除術後の18歳未満の鎮痛目的で使用する患者[重篤な呼吸抑制のリスクが増加する恐れがある]。

4.気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げる]。

5.重篤な肝障害のある患者[昏睡に陥ることがある]。

6.慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する]。

7.痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄刺激効果が現れる]。

8.急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する]。

9.本剤の成分及びアヘンアルカロイドに対し過敏症の患者。

10.出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来す恐れがある]。

原則禁忌

細菌性下痢のある患者[治療期間の延長を来す恐れがある]。

慎重投与

1.心機能障害のある患者[循環不全を増強する恐れがある]。

2.呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強する恐れがある]。

3.肝機能障害・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し、副作用が現れる恐れがある]。

4.脳器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を起こす恐れがある]。

5.ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強する恐れがある]。

6.代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こす恐れがある]。

7.甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こす恐れがある]。

8.副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。

9.薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい]。

10.高齢者。

11.衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。

12.前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある]。

13.器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する]。

14.痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発する恐れがある]。

15.胆嚢障害及び胆石のある患者[胆道痙攣を起こすことがある]。

16.重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こす恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.重篤な呼吸抑制のリスクが増加する恐れがあるので、18歳未満の肥満、18歳未満の閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は18歳未満の重篤な肺疾患を有する患者には投与しない。

2.連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。

3.眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。

相互作用

本剤は、主として肝代謝酵素UGT2B7、UGT2B4及び一部CYP3A4、CYP2D6で代謝される。

併用注意:

1.中枢神経抑制剤(フェノチアジン系薬剤、バルビツール酸系薬剤等)、吸入麻酔剤、MAO阻害剤、三環系抗うつ剤、β−遮断剤、アルコール[呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある(相加的に中枢神経抑制作用が増強する)]。

2.クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[クマリン系抗凝血作用を増強させることがある(機序は不明である)]。

3.抗コリン作用を有する薬剤[麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こる恐れがある(相加的に抗コリン作用が増強する)]。

4.ナルメフェン塩酸塩水和物[本剤の効果が減弱する恐れがある(μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する[一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い]。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[類似化合物(コデイン)の動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている]。

2.分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある。

3.外国において、分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制が現れるとの報告がある。

4.授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる[類似化合物(コデイン)で、母乳への移行により、乳児でモルヒネ中毒(傾眠、哺乳困難、呼吸困難等)が生じたとの報告がある。なお、授乳中でCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra−rapid Metabolizer)では、母乳中のジヒドロモルヒネ濃度が高くなる恐れがある]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

12歳未満の小児には投与しない[呼吸抑制の感受性が高い(海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある)]。

過量投与

1.症状:過量投与により、呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。

2.処置:過量投与時には次の治療を行うことが望ましい;1)投与を中止し、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により適切な呼吸管理を行う、2)麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する(なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はジヒドロコデインのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて、初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する)、3)必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う。

その他の注意

遺伝的にCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra−rapid Metabolizer)では、本剤の活性代謝産物であるジヒドロモルヒネの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなる恐れがある。

リン酸ジヒドロコデイン散1%「フソー」
リン酸ジヒドロコデイン散1%「フソー」

リン酸ジヒドロコデイン散1%「フソー」

麻薬性オピオイド 中枢性麻薬性鎮咳薬
2019年07月改訂(第9版)
薬剤情報
後発品
薬効分類麻薬性オピオイド 中枢性麻薬性鎮咳薬
一般名ジヒドロコデインリン酸塩散1%
薬価7.5
メーカー扶桑薬品
最終更新2019年07月改訂(第9版)

用法・用量

1回1g、1日3gを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

効能・効果

各種呼吸器疾患における鎮咳・鎮静、疼痛時における鎮痛、激しい下痢症状の改善。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

1).依存性:連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、振戦、全身筋肉痛・全身関節痛、呼吸促迫等の退薬症候が現れることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行う。

2).呼吸抑制:呼吸抑制が現れることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則呼吸、呼吸異常等が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う(なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する)。

3).錯乱:錯乱が現れるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。

4).無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫:無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫が現れるとの報告がある。

5).麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸:炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸が現れるとの報告がある。

2.類薬による重大な副作用

譫妄:類似化合物(モルヒネ)において、譫妄が現れるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

3.その他の副作用(頻度不明)

1).循環器:不整脈、血圧変動、顔面潮紅等。

2).精神神経系:眠気、眩暈、視調節障害、発汗等。

3).消化器:悪心、嘔吐、便秘等。

4).過敏症:発疹、そう痒感等[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。

5).その他:排尿障害。

禁忌

1.重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強する]。

2.12歳未満の小児。

3.扁桃摘除術後の18歳未満又はアデノイド切除術後の18歳未満の鎮痛目的で使用する患者[重篤な呼吸抑制のリスクが増加する恐れがある]。

4.気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げる]。

5.重篤な肝障害のある患者[昏睡に陥ることがある]。

6.慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する]。

7.痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄刺激効果が現れる]。

8.急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する]。

9.本剤の成分及びアヘンアルカロイドに対し過敏症の患者。

10.出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来す恐れがある]。

原則禁忌

細菌性下痢のある患者[治療期間の延長を来す恐れがある]。

慎重投与

1.心機能障害のある患者[循環不全を増強する恐れがある]。

2.呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強する恐れがある]。

3.肝機能障害・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し、副作用が現れる恐れがある]。

4.脳器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧上昇を起こす恐れがある]。

5.ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強する恐れがある]。

6.代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こす恐れがある]。

7.甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こす恐れがある]。

8.副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。

9.薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい]。

10.高齢者。

11.衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている]。

12.前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者[排尿障害を増悪することがある]。

13.器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する]。

14.痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発する恐れがある]。

15.胆嚢障害及び胆石のある患者[胆道痙攣を起こすことがある]。

16.重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こす恐れがある]。

基本的注意等

(重要な基本的注意)

1.重篤な呼吸抑制のリスクが増加する恐れがあるので、18歳未満の肥満、18歳未満の閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は18歳未満の重篤な肺疾患を有する患者には投与しない。

2.連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与する。

3.眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。

相互作用

本剤は、主として肝代謝酵素UGT2B7、UGT2B4及び一部CYP3A4、CYP2D6で代謝される。

併用注意:

1.中枢神経抑制剤(フェノチアジン系薬剤、バルビツール酸系薬剤等)、吸入麻酔剤、MAO阻害剤、三環系抗うつ剤、β−遮断剤、アルコール[呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある(相加的に中枢神経抑制作用が増強する)]。

2.クマリン系抗凝血剤(ワルファリン)[クマリン系抗凝血作用を増強させることがある(機序は不明である)]。

3.抗コリン作用を有する薬剤[麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こる恐れがある(相加的に抗コリン作用が増強する)]。

4.ナルメフェン塩酸塩水和物[本剤の効果が減弱する恐れがある(μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される)]。

高齢者への注意

(高齢者への投与)

低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する[一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い]。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[類似化合物(コデイン)の動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている]。

2.分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある。

3.外国において、分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制が現れるとの報告がある。

4.授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる[類似化合物(コデイン)で、母乳への移行により、乳児でモルヒネ中毒(傾眠、哺乳困難、呼吸困難等)が生じたとの報告がある。なお、授乳中でCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra−rapid Metabolizer)では、母乳中のジヒドロモルヒネ濃度が高くなる恐れがある]。

新生児・乳児・幼児・小児への投与

(小児等への投与)

12歳未満の小児には投与しない[呼吸抑制の感受性が高い(海外において、12歳未満の小児で死亡を含む重篤な呼吸抑制のリスクが高いとの報告がある)]。

過量投与

1.症状:過量投与により、呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。

2.処置:過量投与時には次の治療を行うことが望ましい;1)投与を中止し、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により適切な呼吸管理を行う、2)麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する(なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はジヒドロコデインのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて、初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する)、3)必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う。

その他の注意

遺伝的にCYP2D6の活性が過剰であることが判明している患者(Ultra−rapid Metabolizer)では、本剤の活性代謝産物であるジヒドロモルヒネの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなる恐れがある。

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