薬効分類 | 腹膜透析液 |
一般名 | 腹膜透析液 (6−1) |
薬価 | 1833円 |
メーカー | ジェイ・エム・エス |
最終更新 | 2023年11月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
腹腔内に注入し、透析治療を目的とした液として使用する。通常、成人では1回1.5〜2Lを腹腔内に注入し、4〜8時間滞液し、効果期待後に排液除去する。以上の操作を1回とし、体液の過剰が1kg/日以下の場合、通常1日あたりペリセート360N腹膜透析液のみ3〜4回の連続操作を継続して行う。体液の過剰が1kg/日以上認められる場合、通常ペリセート400N腹膜透析液を1〜4回処方し、ペリセート360N腹膜透析液と組み合せて1日あたり3〜5回の連続操作を継続して行う。
なお、注入量、滞液時間、操作回数は、症状、血液生化学値及び体液の平衡異常、年齢、体重などにより適宜増減する。
注入及び排液速度は、通常300mL/分以下とする。
(用法及び用量に関連する注意)
体液過剰の状況は、患者の体重と基準体重とを比較検討し決定する。基準体重は浮腫がなく、細胞外液の過剰に基づくと考えられる心不全等の症状がない状態で測定した体重値である。
慢性腎不全患者における腹膜透析。
(効能又は効果に関連する注意)
次のような場合に使用すること。
5.1. 炭酸カルシウム製剤や活性型ビタミンD製剤の投与により高カルシウム血症をきたすおそれのない場合に使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 循環器障害(頻度不明):急激な脱水による循環血液量減少、低血圧、ショック等があらわれた場合には、投与を中止し、輸血、生理食塩液、昇圧剤の投与等適切な処置を行うこと。また、高血圧、息切れがあらわれることがある。
11.1.2. 高血糖(頻度不明):インスリンの投与等適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 電解質平衡障害・酸塩基平衡障害:(頻度不明)低カリウム血症、低カルシウム血症、高乳酸血症、低ナトリウム血症、高マグネシウム血症、代謝性アルカローシス。
2). 精神神経系:(頻度不明)意識混濁、筋痙攣、悪心、嘔吐、食欲不振、そう痒感、立ちくらみ、頭痛、倦怠感。
3). 蛋白・アミノ酸・その他の喪失:(頻度不明)低蛋白血症、著しいアミノ酸喪失・著しい水溶性ビタミン喪失。
4). 消化器:(頻度不明)腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘。
5). その他:(頻度不明)高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低HDL−コレステロール血症、低γグロブリン血症、浮腫、発熱、排液困難、除水機能低下、腹腔内圧上昇、ヘルニア・痔核の発現。
2.1. 横隔膜欠損のある患者[胸腔へ移行し、呼吸困難が誘発されるおそれがある]。
2.2. 腹部挫滅傷又は腹部熱傷のある患者[挫滅傷又は熱傷の治癒を妨げるおそれがある]。
2.3. 高度腹膜癒着のある患者[腹膜の透過効率が低下しているため、期待する透析効果が得られないおそれがある]。
2.4. 尿毒症に起因する以外の出血性素因のある患者[出血により蛋白喪失が亢進し、全身状態が悪化するおそれがある]。
2.5. 乳酸代謝障害の疑いのある患者[乳酸アシドーシスが誘発されるおそれがある]。
2.6. 高度換気障害のある患者[腹腔内透析液貯留により胸腔が圧迫され、換気障害が悪化するおそれがある]。
2.7. 憩室炎のある患者[憩室炎が腹膜炎合併の原因となるおそれがある]。
2.8. 人工肛門使用患者[細菌感染を起こすおそれがある]。
2.9. 高度脂質代謝異常のある患者[高コレステロール血症、高トリグリセライド血症が悪化するおそれがある]。
2.10. 高度肥満がみられる患者[肥満を増長させるおそれがある]。
8.1. 注入液、排液の出納に注意すること。
8.2. 本剤の投与開始は、医療機関において医師により、又は医師の直接の監督により実施すること。通院、自己投与は、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を施した後、医師自らの管理指導の下に実施すること。
8.3. 腹膜炎を合併することがあるので、本剤の投与にあたっては特に清潔な環境下で無菌的操作により行うとともに次のことに注意すること。
8.3.1. 腹膜カテーテルの管理及び腹膜カテーテル出口部分の状態には十分注意すること。
8.3.2. 腹膜炎が発生すると排液が濁るので、その早期発見のために、毎排液後、液の混濁状態を確認すること(腹膜炎発生時の液の混濁状態は正常排液2000mLに対して牛乳1mLを添加した液の混濁状態を参考とすることができる)。
8.4. 長期の腹膜透析実施において被嚢性腹膜硬化症(EPS)を合併することがあるので、発症が疑われたら直ちにCAPDを中止し、血液透析に変更し、発症後は経静脈的高カロリー輸液を主体とした栄養補給を行い、腸管の安静を保つ(嘔吐がある場合は胃チューブにより胃液を持続吸引する)、本症は必ずイレウス症状を伴うが、診断には次の臨床症状、血液検査所見及び画像診断が参考になる[1)臨床症状:低栄養・るいそう・下痢・便秘・微熱・血性排液・局所性腹水貯留若しくはびまん性腹水貯留・腸管ぜん動音低下・腹部における塊状物触知・除水能低下・腹膜透過性亢進、2)血液検査所見:末梢白血球数増加・CRP陽性・低アルブミン血症・エリスロポエチン抵抗性貧血・高エンドトキシン血症、3)画像診断:X線検査・超音波検査・CT検査]。
8.5. 定期的に血液生化学検査及び血液学的検査等を実施すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患の疑いのある患者:腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患が悪化する又は誘発されるおそれがある。
9.1.2. 腹部手術直後の患者:手術部位の治癒を妨げるおそれがある。
9.1.3. 大動脈部位における人工血管使用患者:細菌感染を起こすおそれがある。
9.1.4. 重篤な肺疾患のある患者:腹圧上昇により肺機能低下が起こるおそれがある。
9.1.5. 糖代謝障害の疑いのある患者:糖代謝異常が悪化する又は誘発されるおそれがある。
9.1.6. 低カリウム血症の患者:低カリウム血症が悪化するおそれがある〔10.2、14.2.3参照〕。
9.1.7. 食事摂取不良の患者:栄養状態が悪化するおそれがある。
9.1.8. 腹部ヘルニアのある患者:腹部ヘルニアが悪化するおそれがある。
9.1.9. 腰椎障害のある患者:腰椎障害が悪化するおそれがある。
9.1.10. 高度低蛋白血症のある患者:低蛋白血症が悪化するおそれがある。
9.1.11. ステロイド服用患者及び免疫不全患者:易感染性であるため、細菌性腹膜炎等を誘発するおそれがある。
10.2. 併用注意:
1). ジギタリス製剤(ジゴキシン等)〔9.1.6、14.2.3参照〕[ジギタリス中毒が誘発されるおそれがある(本剤はカリウムを含まないため、血清カリウム値が低下する可能性があり、ジギタリス中毒を起こすおそれがある)]。
2). 利尿剤(フロセミド等)[水及び電解質異常が誘発されるおそれがある(本剤には除水効果があるため、併用により、脱水症状や電解質異常を起こすおそれがある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 使用前にG液(小室液)とE液(大室液)をよく混合すること。
14.1.2. 本剤に他の薬剤を配合する場合は、G液(小室液)とE液(大室液)を混合した後に行うこと。
14.1.3. 他の薬剤の配合や排液のサンプリングを行う場合は、注射針で混注口内面やバッグを傷つけないよう注意すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 静脈内に投与しないこと。
14.2.2. 下痢、腹痛、悪寒等の予防のため、あらかじめ体温程度に温めてから注入すること。
14.2.3. カリウムを含まないため、血清カリウム値が正常あるいは血清カリウム値が低値の場合、またジギタリス治療中の患者では症状に応じて本剤中のカリウム濃度が1〜4mEq/Lになるように補正して使用すること〔9.1.6、10.2参照〕。
14.3. 薬剤交付時の注意
在宅医療にて本剤を使用する場合は、患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 在宅医療にて本剤を使用する場合は、バッグの交換操作及び注入・排液の操作は使用する医療機器の取扱説明書に従うこと。
・ トラブル発生時の対処法は、次を参考にすること。
1). 在宅医療にて、透析液を注液中又は注液後、包材の破れや液漏れに気がついた場合:直ちに医療機関に連絡をし、医師又はスタッフの指示を受ける。
2). 在宅医療にて、接合部の割れや亀裂等器材の破損:直ちに割れや亀裂等の発生部分より、お腹側に近いエキステンションチューブを3ヶ所以上しばり、医療機関に連絡をし、医師又はスタッフの指示を受ける。
3). 在宅医療にて、チューブの切れや液漏れ等の発生:直ちに割れや亀裂等の発生部分より、お腹側に近いエキステンションチューブを3ヶ所以上しばり、医療機関に連絡をし、医師又はスタッフの指示を受ける。
(取扱い上の注意)
20.1. 液漏れの原因となるので、鋭利なものとの接触を避けること。
20.2. 冬期等の低温下ではバッグが破損しやすくなるので注意すること。
20.3. 直射日光を避けて保存すること。
20.4. 高所から落とすと破損する場合があるので、取り扱いに注意すること。
20.5. 次の場合は使用しないこと。
・ 外袋が破損している場合は使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合は使用しないこと。
・ 薬液に混濁・浮遊物等の異常が認められる場合は使用しないこと。
・ 隔壁を開通する前に、既に隔壁が開通している場合は使用しないこと。
・ 開通操作時にバッグを強くつかんで液漏れが生じた場合は使用しないこと。
20.6. 本品のコネクタを取り扱う際は、リングキャップの外れに注意すること。
(保管上の注意)
室温保存。
(混合操作)
(1). 開封・確認
外袋を開封口から破り、バッグを取り出す。隔壁に開通がないこと、バッグからの液漏れがないこと、及び液が澄明であることを確認する。
(2). 開通
G液(小室液)側を強くつかみ、添付文書の図の矢印の方向に押し出すように圧力をかけ、隔壁を開通する。
(3). 混合
G液(小室液)とE液(大室液)を交互に押してよく混合する。
薬効分類 | 腹膜透析液 |
一般名 | 腹膜透析液 (6−1) |
薬価 | 1833円 |
メーカー | ジェイ・エム・エス |
最終更新 | 2023年11月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
腹腔内に注入し、透析治療を目的とした液として使用する。通常、成人では1回1.5〜2Lを腹腔内に注入し、4〜8時間滞液し、効果期待後に排液除去する。以上の操作を1回とし、体液の過剰が1kg/日以下の場合、通常1日あたりペリセート360N腹膜透析液のみ3〜4回の連続操作を継続して行う。体液の過剰が1kg/日以上認められる場合、通常ペリセート400N腹膜透析液を1〜4回処方し、ペリセート360N腹膜透析液と組み合せて1日あたり3〜5回の連続操作を継続して行う。
なお、注入量、滞液時間、操作回数は、症状、血液生化学値及び体液の平衡異常、年齢、体重などにより適宜増減する。
注入及び排液速度は、通常300mL/分以下とする。
(用法及び用量に関連する注意)
体液過剰の状況は、患者の体重と基準体重とを比較検討し決定する。基準体重は浮腫がなく、細胞外液の過剰に基づくと考えられる心不全等の症状がない状態で測定した体重値である。
慢性腎不全患者における腹膜透析。
(効能又は効果に関連する注意)
次のような場合に使用すること。
5.1. 炭酸カルシウム製剤や活性型ビタミンD製剤の投与により高カルシウム血症をきたすおそれのない場合に使用すること。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 循環器障害(頻度不明):急激な脱水による循環血液量減少、低血圧、ショック等があらわれた場合には、投与を中止し、輸血、生理食塩液、昇圧剤の投与等適切な処置を行うこと。また、高血圧、息切れがあらわれることがある。
11.1.2. 高血糖(頻度不明):インスリンの投与等適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 電解質平衡障害・酸塩基平衡障害:(頻度不明)低カリウム血症、低カルシウム血症、高乳酸血症、低ナトリウム血症、高マグネシウム血症、代謝性アルカローシス。
2). 精神神経系:(頻度不明)意識混濁、筋痙攣、悪心、嘔吐、食欲不振、そう痒感、立ちくらみ、頭痛、倦怠感。
3). 蛋白・アミノ酸・その他の喪失:(頻度不明)低蛋白血症、著しいアミノ酸喪失・著しい水溶性ビタミン喪失。
4). 消化器:(頻度不明)腹痛、腹部膨満感、下痢、便秘。
5). その他:(頻度不明)高コレステロール血症、高トリグリセライド血症、低HDL−コレステロール血症、低γグロブリン血症、浮腫、発熱、排液困難、除水機能低下、腹腔内圧上昇、ヘルニア・痔核の発現。
2.1. 横隔膜欠損のある患者[胸腔へ移行し、呼吸困難が誘発されるおそれがある]。
2.2. 腹部挫滅傷又は腹部熱傷のある患者[挫滅傷又は熱傷の治癒を妨げるおそれがある]。
2.3. 高度腹膜癒着のある患者[腹膜の透過効率が低下しているため、期待する透析効果が得られないおそれがある]。
2.4. 尿毒症に起因する以外の出血性素因のある患者[出血により蛋白喪失が亢進し、全身状態が悪化するおそれがある]。
2.5. 乳酸代謝障害の疑いのある患者[乳酸アシドーシスが誘発されるおそれがある]。
2.6. 高度換気障害のある患者[腹腔内透析液貯留により胸腔が圧迫され、換気障害が悪化するおそれがある]。
2.7. 憩室炎のある患者[憩室炎が腹膜炎合併の原因となるおそれがある]。
2.8. 人工肛門使用患者[細菌感染を起こすおそれがある]。
2.9. 高度脂質代謝異常のある患者[高コレステロール血症、高トリグリセライド血症が悪化するおそれがある]。
2.10. 高度肥満がみられる患者[肥満を増長させるおそれがある]。
8.1. 注入液、排液の出納に注意すること。
8.2. 本剤の投与開始は、医療機関において医師により、又は医師の直接の監督により実施すること。通院、自己投与は、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を施した後、医師自らの管理指導の下に実施すること。
8.3. 腹膜炎を合併することがあるので、本剤の投与にあたっては特に清潔な環境下で無菌的操作により行うとともに次のことに注意すること。
8.3.1. 腹膜カテーテルの管理及び腹膜カテーテル出口部分の状態には十分注意すること。
8.3.2. 腹膜炎が発生すると排液が濁るので、その早期発見のために、毎排液後、液の混濁状態を確認すること(腹膜炎発生時の液の混濁状態は正常排液2000mLに対して牛乳1mLを添加した液の混濁状態を参考とすることができる)。
8.4. 長期の腹膜透析実施において被嚢性腹膜硬化症(EPS)を合併することがあるので、発症が疑われたら直ちにCAPDを中止し、血液透析に変更し、発症後は経静脈的高カロリー輸液を主体とした栄養補給を行い、腸管の安静を保つ(嘔吐がある場合は胃チューブにより胃液を持続吸引する)、本症は必ずイレウス症状を伴うが、診断には次の臨床症状、血液検査所見及び画像診断が参考になる[1)臨床症状:低栄養・るいそう・下痢・便秘・微熱・血性排液・局所性腹水貯留若しくはびまん性腹水貯留・腸管ぜん動音低下・腹部における塊状物触知・除水能低下・腹膜透過性亢進、2)血液検査所見:末梢白血球数増加・CRP陽性・低アルブミン血症・エリスロポエチン抵抗性貧血・高エンドトキシン血症、3)画像診断:X線検査・超音波検査・CT検査]。
8.5. 定期的に血液生化学検査及び血液学的検査等を実施すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患の疑いのある患者:腹膜炎、腹膜損傷、腹膜癒着及び腹腔内臓器疾患が悪化する又は誘発されるおそれがある。
9.1.2. 腹部手術直後の患者:手術部位の治癒を妨げるおそれがある。
9.1.3. 大動脈部位における人工血管使用患者:細菌感染を起こすおそれがある。
9.1.4. 重篤な肺疾患のある患者:腹圧上昇により肺機能低下が起こるおそれがある。
9.1.5. 糖代謝障害の疑いのある患者:糖代謝異常が悪化する又は誘発されるおそれがある。
9.1.6. 低カリウム血症の患者:低カリウム血症が悪化するおそれがある〔10.2、14.2.3参照〕。
9.1.7. 食事摂取不良の患者:栄養状態が悪化するおそれがある。
9.1.8. 腹部ヘルニアのある患者:腹部ヘルニアが悪化するおそれがある。
9.1.9. 腰椎障害のある患者:腰椎障害が悪化するおそれがある。
9.1.10. 高度低蛋白血症のある患者:低蛋白血症が悪化するおそれがある。
9.1.11. ステロイド服用患者及び免疫不全患者:易感染性であるため、細菌性腹膜炎等を誘発するおそれがある。
10.2. 併用注意:
1). ジギタリス製剤(ジゴキシン等)〔9.1.6、14.2.3参照〕[ジギタリス中毒が誘発されるおそれがある(本剤はカリウムを含まないため、血清カリウム値が低下する可能性があり、ジギタリス中毒を起こすおそれがある)]。
2). 利尿剤(フロセミド等)[水及び電解質異常が誘発されるおそれがある(本剤には除水効果があるため、併用により、脱水症状や電解質異常を起こすおそれがある)]。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 使用前にG液(小室液)とE液(大室液)をよく混合すること。
14.1.2. 本剤に他の薬剤を配合する場合は、G液(小室液)とE液(大室液)を混合した後に行うこと。
14.1.3. 他の薬剤の配合や排液のサンプリングを行う場合は、注射針で混注口内面やバッグを傷つけないよう注意すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 静脈内に投与しないこと。
14.2.2. 下痢、腹痛、悪寒等の予防のため、あらかじめ体温程度に温めてから注入すること。
14.2.3. カリウムを含まないため、血清カリウム値が正常あるいは血清カリウム値が低値の場合、またジギタリス治療中の患者では症状に応じて本剤中のカリウム濃度が1〜4mEq/Lになるように補正して使用すること〔9.1.6、10.2参照〕。
14.3. 薬剤交付時の注意
在宅医療にて本剤を使用する場合は、患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 在宅医療にて本剤を使用する場合は、バッグの交換操作及び注入・排液の操作は使用する医療機器の取扱説明書に従うこと。
・ トラブル発生時の対処法は、次を参考にすること。
1). 在宅医療にて、透析液を注液中又は注液後、包材の破れや液漏れに気がついた場合:直ちに医療機関に連絡をし、医師又はスタッフの指示を受ける。
2). 在宅医療にて、接合部の割れや亀裂等器材の破損:直ちに割れや亀裂等の発生部分より、お腹側に近いエキステンションチューブを3ヶ所以上しばり、医療機関に連絡をし、医師又はスタッフの指示を受ける。
3). 在宅医療にて、チューブの切れや液漏れ等の発生:直ちに割れや亀裂等の発生部分より、お腹側に近いエキステンションチューブを3ヶ所以上しばり、医療機関に連絡をし、医師又はスタッフの指示を受ける。
(取扱い上の注意)
20.1. 液漏れの原因となるので、鋭利なものとの接触を避けること。
20.2. 冬期等の低温下ではバッグが破損しやすくなるので注意すること。
20.3. 直射日光を避けて保存すること。
20.4. 高所から落とすと破損する場合があるので、取り扱いに注意すること。
20.5. 次の場合は使用しないこと。
・ 外袋が破損している場合は使用しないこと。
・ 容器から薬液が漏れている場合は使用しないこと。
・ 薬液に混濁・浮遊物等の異常が認められる場合は使用しないこと。
・ 隔壁を開通する前に、既に隔壁が開通している場合は使用しないこと。
・ 開通操作時にバッグを強くつかんで液漏れが生じた場合は使用しないこと。
20.6. 本品のコネクタを取り扱う際は、リングキャップの外れに注意すること。
(保管上の注意)
室温保存。
(混合操作)
(1). 開封・確認
外袋を開封口から破り、バッグを取り出す。隔壁に開通がないこと、バッグからの液漏れがないこと、及び液が澄明であることを確認する。
(2). 開通
G液(小室液)側を強くつかみ、添付文書の図の矢印の方向に押し出すように圧力をかけ、隔壁を開通する。
(3). 混合
G液(小室液)とE液(大室液)を交互に押してよく混合する。
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