先
毒
劇
麻
向
覚
薬効分類アデノ随伴ウイルス (AAV) ベクター
一般名デランジストロゲンモキセパルボベク
薬価304972042円
メーカー中外製薬
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2026年02月改訂(第3版)
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用法・用量

通常、体重10kg以上70kg未満の患者には1.33×10の14乗ベクターゲノム(vg)/kgを、体重70kg以上の患者には9.31×10の15乗vgを、60分から120分かけて静脈内に単回投与する。本品の再投与はしないこと。

本品の投与量は次記に基づき算出する。

1). 患者の体重範囲10.0−10.4kg:必要なバイアル数10、投与量100mL。

2). 患者の体重範囲10.5−11.4kg:必要なバイアル数11、投与量110mL。

3). 患者の体重範囲11.5−12.4kg:必要なバイアル数12、投与量120mL。

4). 患者の体重範囲12.5−13.4kg:必要なバイアル数13、投与量130mL。

5). 患者の体重範囲13.5−14.4kg:必要なバイアル数14、投与量140mL。

6). 患者の体重範囲14.5−15.4kg:必要なバイアル数15、投与量150mL。

7). 患者の体重範囲15.5−16.4kg:必要なバイアル数16、投与量160mL。

8). 患者の体重範囲16.5−17.4kg:必要なバイアル数17、投与量170mL。

9). 患者の体重範囲17.5−18.4kg:必要なバイアル数18、投与量180mL。

10). 患者の体重範囲18.5−19.4kg:必要なバイアル数19、投与量190mL。

11). 患者の体重範囲19.5−20.4kg:必要なバイアル数20、投与量200mL。

12). 患者の体重範囲20.5−21.4kg:必要なバイアル数21、投与量210mL。

13). 患者の体重範囲21.5−22.4kg:必要なバイアル数22、投与量220mL。

14). 患者の体重範囲22.5−23.4kg:必要なバイアル数23、投与量230mL。

15). 患者の体重範囲23.5−24.4kg:必要なバイアル数24、投与量240mL。

16). 患者の体重範囲24.5−25.4kg:必要なバイアル数25、投与量250mL。

17). 患者の体重範囲25.5−26.4kg:必要なバイアル数26、投与量260mL。

18). 患者の体重範囲26.5−27.4kg:必要なバイアル数27、投与量270mL。

19). 患者の体重範囲27.5−28.4kg:必要なバイアル数28、投与量280mL。

20). 患者の体重範囲28.5−29.4kg:必要なバイアル数29、投与量290mL。

21). 患者の体重範囲29.5−30.4kg:必要なバイアル数30、投与量300mL。

22). 患者の体重範囲30.5−31.4kg:必要なバイアル数31、投与量310mL。

23). 患者の体重範囲31.5−32.4kg:必要なバイアル数32、投与量320mL。

24). 患者の体重範囲32.5−33.4kg:必要なバイアル数33、投与量330mL。

25). 患者の体重範囲33.5−34.4kg:必要なバイアル数34、投与量340mL。

26). 患者の体重範囲34.5−35.4kg:必要なバイアル数35、投与量350mL。

27). 患者の体重範囲35.5−36.4kg:必要なバイアル数36、投与量360mL。

28). 患者の体重範囲36.5−37.4kg:必要なバイアル数37、投与量370mL。

29). 患者の体重範囲37.5−38.4kg:必要なバイアル数38、投与量380mL。

30). 患者の体重範囲38.5−39.4kg:必要なバイアル数39、投与量390mL。

31). 患者の体重範囲39.5−40.4kg:必要なバイアル数40、投与量400mL。

32). 患者の体重範囲40.5−41.4kg:必要なバイアル数41、投与量410mL。

33). 患者の体重範囲41.5−42.4kg:必要なバイアル数42、投与量420mL。

34). 患者の体重範囲42.5−43.4kg:必要なバイアル数43、投与量430mL。

35). 患者の体重範囲43.5−44.4kg:必要なバイアル数44、投与量440mL。

36). 患者の体重範囲44.5−45.4kg:必要なバイアル数45、投与量450mL。

37). 患者の体重範囲45.5−46.4kg:必要なバイアル数46、投与量460mL。

38). 患者の体重範囲46.5−47.4kg:必要なバイアル数47、投与量470mL。

39). 患者の体重範囲47.5−48.4kg:必要なバイアル数48、投与量480mL。

40). 患者の体重範囲48.5−49.4kg:必要なバイアル数49、投与量490mL。

41). 患者の体重範囲49.5−50.4kg:必要なバイアル数50、投与量500mL。

42). 患者の体重範囲50.5−51.4kg:必要なバイアル数51、投与量510mL。

43). 患者の体重範囲51.5−52.4kg:必要なバイアル数52、投与量520mL。

44). 患者の体重範囲52.5−53.4kg:必要なバイアル数53、投与量530mL。

45). 患者の体重範囲53.5−54.4kg:必要なバイアル数54、投与量540mL。

46). 患者の体重範囲54.5−55.4kg:必要なバイアル数55、投与量550mL。

47). 患者の体重範囲55.5−56.4kg:必要なバイアル数56、投与量560mL。

48). 患者の体重範囲56.5−57.4kg:必要なバイアル数57、投与量570mL。

49). 患者の体重範囲57.5−58.4kg:必要なバイアル数58、投与量580mL。

50). 患者の体重範囲58.5−59.4kg:必要なバイアル数59、投与量590mL。

51). 患者の体重範囲59.5−60.4kg:必要なバイアル数60、投与量600mL。

52). 患者の体重範囲60.5−61.4kg:必要なバイアル数61、投与量610mL。

53). 患者の体重範囲61.5−62.4kg:必要なバイアル数62、投与量620mL。

54). 患者の体重範囲62.5−63.4kg:必要なバイアル数63、投与量630mL。

55). 患者の体重範囲63.5−64.4kg:必要なバイアル数64、投与量640mL。

56). 患者の体重範囲64.5−65.4kg:必要なバイアル数65、投与量650mL。

57). 患者の体重範囲65.5−66.4kg:必要なバイアル数66、投与量660mL。

58). 患者の体重範囲66.5−67.4kg:必要なバイアル数67、投与量670mL。

59). 患者の体重範囲67.5−68.4kg:必要なバイアル数68、投与量680mL。

60). 患者の体重範囲68.5−69.4kg:必要なバイアル数69、投与量690mL。

61). 患者の体重範囲69.5kg以上:必要なバイアル数70、投与量700mL。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量又は使用方法に関連する注意)

本品投与によりAAVrh74に対する免疫反応が発現することがあることから、次を参考にプレドニゾロンの投与を行うこと〔8.3、9.3肝機能障害患者の項、11.1.2参照〕。

[投与前及び投与後のプレドニゾロンの投与]

1). ベースラインとして、コルチコステロイドを1日1回又は間欠で投与している患者の場合:本品投与の前日からプレドニゾロンを1mg/kg/日を追加で投与し(ベースライン用量は継続)、1日の最大用量は60mg/日とし、本品の投与後60日間は追加のプレドニゾロンを1mg/kg/日で継続し、その後、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

2). ベースラインとして、高用量コルチコステロイドを週2日投与している患者の場合:本品投与の前日からプレドニゾロンを1mg/kg/日を追加で投与し(ベースライン用量は継続)、なお、高用量コルチコステロイドを投与しない日にも1mg/kg/日を投与し、1日の最大用量は60mg/日とし、本品の投与後60日間は追加のプレドニゾロンを1mg/kg/日で継続し、その後、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

3). ベースラインとして、コルチコステロイドを投与していない患者の場合:本品投与の1週間前からプレドニゾロン1.5mg/kg/日の投与を開始し、1日の最大用量は60mg/日とし、本品の投与後60日間はプレドニゾロンを1.5mg/kg/日で継続し、その後、4週間かけてステロイドを離脱するまで用量の漸減を検討する。

[投与後に肝機能異常が発現した患者に対するプレドニゾロンの用量調節(経口のコルチコステロイド投与による治療に反応しない場合は、コルチコステロイドの静脈内投与を検討すること)]。

1). ベースライン用量にプレドニゾロン1mg/kg/日を追加で投与している患者で肝機能異常が発現した場合:プレドニゾロンの追加用量を1mg/kg/日から2mg/kg/日に増量し(ベースライン用量は継続)、1日の最大用量は120mg/日とし、漸減する際は、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

2). ベースラインの高用量コルチコステロイド(週2日投与)にプレドニゾロン1mg/kg/日を追加で投与している患者で肝機能異常が発現した場合:高用量コルチコステロイドを投与しない日のプレドニゾロン追加投与量を1mg/kg/日から2mg/kg/日に増量し(ベースライン用量は継続)、1日の最大用量は120mg/日とし、漸減する際は、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

3). 本品投与の1週間前からプレドニゾロン1.5mg/kg/日の投与を開始した患者で肝機能異常が発現した場合:プレドニゾロンの用量を1.5mg/kg/日から2.5mg/kg/日に増量し、1日の最大用量は120mg/日とし、その後、4週間かけてステロイドを離脱するまで漸減を検討する。

効能・効果

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(ただし、次のいずれも満たす場合に限る:抗AAVrh74抗体が陰性の患者、歩行可能な患者、3歳以上8歳未満の患者)。

効能・効果に関連する注意

(効能、効果又は性能に関連する注意)

5.1. 遺伝子検査等により、デュシェンヌ型筋ジストロフィー診断が確定している患者に投与すること。

5.2. 承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いた検査により抗AAVrh74抗体が陰性であることが確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:

https://www.pmda.go.jp/review−services/drug−reviews/review−information/cd/0001.html。

5.3. 臨床試験に組み入れられた患者の背景(年齢、歩行状態等)について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

5.4. 女性を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用・不具合があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. Infusion reaction(頻度不明*):過敏症反応及びアナフィラキシーを含むInfusion reactionが本品投与中又は投与後数時間以内にあらわれ、頻脈、頻呼吸、口唇腫脹、呼吸困難、鼻翼呼吸、蕁麻疹、潮紅、口唇そう痒症、発疹、口唇炎、嘔吐、悪心及び発熱等の症状がみられることがあるので、本品投与中に異常が認められた場合には患者の臨床症状に基づいて注入を減速又は中止し、必要に応じてコルチコステロイド、抗ヒスタミン薬及びその他の処置による治療を検討し、アナフィラキシーが発現した場合には投与を中止すること(必要に応じてコルチコステロイド、抗ヒスタミン薬及びその他の処置による治療を検討すること)〔8.6参照〕。

11.1.2. 肝機能障害(6.4%)、急性肝不全(頻度不明):肝酵素増加(γ−GTP増加、ALT増加等)及び総ビリルビン増加を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合にはプレドニゾロンの投与を継続する等の適切な処置を行うこと。本品投与後に急性肝不全により死亡に至った症例(歩行不能患者)が海外で報告されている〔7.用法及び用量又は使用方法に関連する注意、8.3、9.3肝機能障害患者の項参照〕。

11.1.3. 筋炎(1.0%):欠失したエクソンが本来コードするタンパク質が発現することで、発現したタンパク質に対する免疫反応に起因すると考えられる筋炎があらわれることがある。筋肉痛、筋圧痛、又は嚥下障害、呼吸困難、発声障害を含む筋力低下等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと〔2.3、9.1.1参照〕。

11.1.4. 心筋炎(0.5%):急性の重篤な心筋炎及び心筋トロポニンI増加があらわれることがある。胸痛、息切れ等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと〔8.4、9.1.2参照〕。

11.1.5. 横紋筋融解症(2.0%):脱力感、筋肉痛、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

*)国際共同第3相臨床試験(SRP−9001−301試験)、海外第1b相臨床試験(SRP−9001−103試験コホート1/4/5)、海外第2相臨床試験(SRP−9001−102試験)及び海外第1/2a相臨床試験(SRP−9001−101試験)以外で報告された副作用については頻度不明とした。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 消化器:(10%以上)嘔吐(59.6%)、悪心(36.5%)、食欲減退(31.0%)[投与後早期にあらわれることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと]、腹痛。

2). 循環器:(5%以上〜10%未満)トロポニンI増加。

3). 肝臓:(10%以上)肝機能検査値上昇(GLDH増加、γ−GTP増加、ALT増加、AST増加等)(39.9%)。

4). 血液:(5%以上〜10%未満)血小板数減少。

5). その他:(10%以上)発熱、疲労。

警告

1.1. 関連学会の定める適正使用指針を遵守し、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに関する十分な知識及び経験を有する医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で投与し、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療に係る体制が整った医療機関において、本品が適切と判断される症例についてのみ投与すること。

1.2. 本品に関する臨床成績は限られていること及びそれを踏まえた条件及び期限付承認であることを含めた本品の正確な情報について、文書を用いて患者又は家族へ説明し、文書同意を取得した上で使用すること[患者が本品の有効性及び安全性を理解することが重要であるため]。

禁忌

(禁忌・禁止)

2.1. 再使用禁止。

2.2. 本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.3. ジストロフィン遺伝子エクソン8の一部が欠失又はジストロフィン遺伝子エクソン8の全体が欠失及び/又はジストロフィン遺伝子エクソン9の一部が欠失又はジストロフィン遺伝子エクソン9の全体が欠失している患者[免疫介在性の筋炎があらわれるおそれがある]〔9.1.1、11.1.3参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本品の投与にあたっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、本品の有効性及び安全性その他本品の適正な使用のために必要な事項について、患者又は代諾者に文書をもって説明し、同意を得てから本品を投与すること。

8.2. 本品はヒト・動物由来の原材料を使用して製造されている。ヒト・動物由来の原材料については安全性確保のためウイルス試験等を実施しているが、ヒト・動物由来の原材料に起因する感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、本品の投与に際しては臨床上の必要性を十分に検討すること。

8.3. 本品の投与前に肝機能検査(臨床症状、肝酵素(γ−GTP、ALT等)、総ビリルビン、アルブミン、活性化部分トロンボプラスチン時間、プロトロンビン時間、プロトロンビン時間国際標準比等)及び画像検査を行い、異常が認められた場合には投与の延期等の適切な対応を行うこと。本品の投与後最初の3ヵ月間は週に1回、臨床症状、肝酵素(γ−GTP、ALT等)、総ビリルビン、アルブミン、活性化部分トロンボプラスチン時間、プロトロンビン時間、プロトロンビン時間国際標準比等の肝機能検査を実施し、異常が認められた場合には、検査結果が正常に戻るまで観察を行うこと。7.の[投与前及び投与後のプレドニゾロンの投与]に従い本品の投与前及び投与後にプレドニゾロンの投与を行うこと〔7.用法及び用量又は使用方法に関連する注意、9.3肝機能障害患者の項、11.1.2参照〕。

8.4. 本品の投与前及び投与後最初の1ヵ月間は少なくとも週に1回心筋トロポニンIを測定すること(心筋トロポニンIの異常が認められた場合には、回復するまで測定すること)〔9.1.2、11.1.4参照〕。

8.5. 本品の投与前及び投与後最初の2週間は週に1回血小板数を測定すること(血小板数の異常が認められた場合には、回復するまで測定すること)。

8.6. Infusion reactionがあらわれることがあるので、本品の投与は重度Infusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること〔11.1.1参照〕。

8.7. 副腎皮質ステロイドを投与することにより、感染症があらわれるおそれがあるため、本品の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること〔9.1.3参照〕。

8.8. 予防接種スケジュールは、プレドニゾロンの投与状況に応じて適切に調整すること。プレドニゾロン投与中に、やむを得ず予防接種を受ける場合は、プレドニゾロン投与量を考慮して、予防接種の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種を受けさせること(なお、各ワクチン製剤の電子添文を必ず確認すること)。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. ジストロフィン遺伝子のエクソン1−17及び/又はエクソン59−71の欠失を有する患者:本品に搭載されているマイクロジストロフィン遺伝子は、エクソン1−17、エクソン59−71及びエクソン79から構成されるため、ジストロフィン遺伝子エクソン1−17の領域に欠失及び/又はジストロフィン遺伝子エクソン59−71の領域に欠失を有する患者は、重度の免疫介在性の筋炎発現のリスクが高いおそれがある〔2.3、11.1.3参照〕。

9.1.2. 心機能障害のある患者:心エコーで左室駆出率40%未満の患者及び症候性心筋症を有する患者は、臨床試験で除外されている〔8.4、11.1.4参照〕。

9.1.3. 感染症を合併している患者:副腎皮質ステロイドを投与することにより、感染症が重篤化するおそれがあるため、回復又は管理できる状態になるまで本品の投与を延期すること〔8.7参照〕。

(肝機能障害患者)

肝障害、慢性肝疾患又は急性肝疾患(急性肝ウイルス性感染症)を有する患者は、重篤な急性肝障害発現のリスクが高いおそれがある。また、急性肝疾患を有する患者では回復又は管理できる状態になるまで本品の投与を延期すること(γ−GTPが基準値上限(ULN)の2倍超、グルタミン酸脱水素酵素(GLDH)が15U/L超又は総ビリルビンがULN超の患者は、臨床試験で除外されている)〔7.用法及び用量又は使用方法に関連する注意の項、8.3、11.1.2参照〕。

(生殖能を有する者)

生殖能を有する者:動物を用いた生殖発生毒性試験は実施していないが、本品は精巣に分布することが動物試験で確認されている〔15.2.1、15.2.2参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 調製時の注意

14.1.1. 本品は無菌的に調製すること。

14.1.2. 本品は用時解凍して用いること。

14.1.3. 冷蔵庫で解凍した場合、密封した本品バイアルは2〜8℃で最長14日間安定である。

14.1.4. 凍結された本品バイアルは、患者用個装箱から取り出して室温(25℃以下)に置いた場合、約2時間で解凍する。

14.1.5. 密封された解凍後のバイアルは、正立で保存した場合、25℃以下で24時間まで安定である。

14.1.6. 解凍後のバイアルは静かに混和し、振とうしないこと。解凍した本品は再凍結しないこと。

14.1.7. 解凍後に本品の状態を確認し、混濁又は着色が認められた場合は本品を投与しないこと。

14.1.8. バイアルからプラスチック製フリップオフキャップを取り外し、ゴム栓を消毒すること。

14.1.9. 各バイアルから本品10mLを採取すること。

14.1.10. 本品の調製中にフィルター針を使用しないこと。

14.1.11. 投与前及び投与中はシリンジを室温で保管すること。

14.2. 投与時の注意

14.2.1. 本品の投与前に、投与部位への局所麻酔薬の塗布を検討すること。

14.2.2. 予備の静脈内カテーテル留置を検討すること。

14.2.3. 本品投与前に、点滴チューブを生理食塩液でプライミングすること。

14.2.4. 本品は、0.2μm以下のインラインフィルター付きシリンジ注入ポンプを用いて投与すること(白色〜オフホワイトの本品由来の粒子を含むことがある)。

14.2.5. 他の製品と同じ静脈ラインに本品を注入しないこと。

14.2.6. 本品投与終了後、生理食塩液で点滴チューブをフラッシュすること。

14.2.7. 本品はシリンジに採取後、12時間以内に投与を完了すること(シリンジに採取後12時間以上経過した場合は、本品を投与せず廃棄すること)。

14.2.8. 使用済みのバイアル、針及びシリンジ等は、感染性廃棄物として、各医療機関の手順に従って密封等を行い、適切に廃棄すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 本品の主成分であるデランジストロゲン モキセパルボベク マイクロジストロフィンタンパク質を発現する非増殖性遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスrh74型(以下、本ウイルスベクター)については、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」に基づき承認された第一種使用規程が定められていることから、本品の使用にあたっては第一種使用規程を遵守する必要があることに留意すること。

15.1.2. 本品投与後、患者の排泄物等に一時的に本ウイルスベクターが含まれるため、患者、患者の家族又は介護者に、本品投与4週間後までは、排泄物等に触れた場合には、手指衛生の実施を指導すること。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 本品の雄マウスの精巣への分布が認められている。本品の宿主染色体への組込みリスクが低いこと、雄マウスの精巣組織を用いたin situ hybridization評価において本品の生殖細胞への分布が認められていないこと、及び雄マウスにおける本品投与後24週までの精巣組織への分布量が少なく減少傾向にあると考えられたことから、生殖細胞への遺伝子組込みに起因した次世代への影響の可能性は低いと考えられる〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

15.2.2. 雌動物での胚・胎仔に及ぼす影響は評価していない〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

貯法

(貯蔵方法及び有効期間等)

19.1. 貯蔵方法

−60℃以下。

エレビジス点滴静注
後発品はありません
エレビジス点滴静注
エレビジス点滴静注

エレビジス点滴静注

アデノ随伴ウイルス (AAV) ベクター
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用法・用量

通常、体重10kg以上70kg未満の患者には1.33×10の14乗ベクターゲノム(vg)/kgを、体重70kg以上の患者には9.31×10の15乗vgを、60分から120分かけて静脈内に単回投与する。本品の再投与はしないこと。

本品の投与量は次記に基づき算出する。

1). 患者の体重範囲10.0−10.4kg:必要なバイアル数10、投与量100mL。

2). 患者の体重範囲10.5−11.4kg:必要なバイアル数11、投与量110mL。

3). 患者の体重範囲11.5−12.4kg:必要なバイアル数12、投与量120mL。

4). 患者の体重範囲12.5−13.4kg:必要なバイアル数13、投与量130mL。

5). 患者の体重範囲13.5−14.4kg:必要なバイアル数14、投与量140mL。

6). 患者の体重範囲14.5−15.4kg:必要なバイアル数15、投与量150mL。

7). 患者の体重範囲15.5−16.4kg:必要なバイアル数16、投与量160mL。

8). 患者の体重範囲16.5−17.4kg:必要なバイアル数17、投与量170mL。

9). 患者の体重範囲17.5−18.4kg:必要なバイアル数18、投与量180mL。

10). 患者の体重範囲18.5−19.4kg:必要なバイアル数19、投与量190mL。

11). 患者の体重範囲19.5−20.4kg:必要なバイアル数20、投与量200mL。

12). 患者の体重範囲20.5−21.4kg:必要なバイアル数21、投与量210mL。

13). 患者の体重範囲21.5−22.4kg:必要なバイアル数22、投与量220mL。

14). 患者の体重範囲22.5−23.4kg:必要なバイアル数23、投与量230mL。

15). 患者の体重範囲23.5−24.4kg:必要なバイアル数24、投与量240mL。

16). 患者の体重範囲24.5−25.4kg:必要なバイアル数25、投与量250mL。

17). 患者の体重範囲25.5−26.4kg:必要なバイアル数26、投与量260mL。

18). 患者の体重範囲26.5−27.4kg:必要なバイアル数27、投与量270mL。

19). 患者の体重範囲27.5−28.4kg:必要なバイアル数28、投与量280mL。

20). 患者の体重範囲28.5−29.4kg:必要なバイアル数29、投与量290mL。

21). 患者の体重範囲29.5−30.4kg:必要なバイアル数30、投与量300mL。

22). 患者の体重範囲30.5−31.4kg:必要なバイアル数31、投与量310mL。

23). 患者の体重範囲31.5−32.4kg:必要なバイアル数32、投与量320mL。

24). 患者の体重範囲32.5−33.4kg:必要なバイアル数33、投与量330mL。

25). 患者の体重範囲33.5−34.4kg:必要なバイアル数34、投与量340mL。

26). 患者の体重範囲34.5−35.4kg:必要なバイアル数35、投与量350mL。

27). 患者の体重範囲35.5−36.4kg:必要なバイアル数36、投与量360mL。

28). 患者の体重範囲36.5−37.4kg:必要なバイアル数37、投与量370mL。

29). 患者の体重範囲37.5−38.4kg:必要なバイアル数38、投与量380mL。

30). 患者の体重範囲38.5−39.4kg:必要なバイアル数39、投与量390mL。

31). 患者の体重範囲39.5−40.4kg:必要なバイアル数40、投与量400mL。

32). 患者の体重範囲40.5−41.4kg:必要なバイアル数41、投与量410mL。

33). 患者の体重範囲41.5−42.4kg:必要なバイアル数42、投与量420mL。

34). 患者の体重範囲42.5−43.4kg:必要なバイアル数43、投与量430mL。

35). 患者の体重範囲43.5−44.4kg:必要なバイアル数44、投与量440mL。

36). 患者の体重範囲44.5−45.4kg:必要なバイアル数45、投与量450mL。

37). 患者の体重範囲45.5−46.4kg:必要なバイアル数46、投与量460mL。

38). 患者の体重範囲46.5−47.4kg:必要なバイアル数47、投与量470mL。

39). 患者の体重範囲47.5−48.4kg:必要なバイアル数48、投与量480mL。

40). 患者の体重範囲48.5−49.4kg:必要なバイアル数49、投与量490mL。

41). 患者の体重範囲49.5−50.4kg:必要なバイアル数50、投与量500mL。

42). 患者の体重範囲50.5−51.4kg:必要なバイアル数51、投与量510mL。

43). 患者の体重範囲51.5−52.4kg:必要なバイアル数52、投与量520mL。

44). 患者の体重範囲52.5−53.4kg:必要なバイアル数53、投与量530mL。

45). 患者の体重範囲53.5−54.4kg:必要なバイアル数54、投与量540mL。

46). 患者の体重範囲54.5−55.4kg:必要なバイアル数55、投与量550mL。

47). 患者の体重範囲55.5−56.4kg:必要なバイアル数56、投与量560mL。

48). 患者の体重範囲56.5−57.4kg:必要なバイアル数57、投与量570mL。

49). 患者の体重範囲57.5−58.4kg:必要なバイアル数58、投与量580mL。

50). 患者の体重範囲58.5−59.4kg:必要なバイアル数59、投与量590mL。

51). 患者の体重範囲59.5−60.4kg:必要なバイアル数60、投与量600mL。

52). 患者の体重範囲60.5−61.4kg:必要なバイアル数61、投与量610mL。

53). 患者の体重範囲61.5−62.4kg:必要なバイアル数62、投与量620mL。

54). 患者の体重範囲62.5−63.4kg:必要なバイアル数63、投与量630mL。

55). 患者の体重範囲63.5−64.4kg:必要なバイアル数64、投与量640mL。

56). 患者の体重範囲64.5−65.4kg:必要なバイアル数65、投与量650mL。

57). 患者の体重範囲65.5−66.4kg:必要なバイアル数66、投与量660mL。

58). 患者の体重範囲66.5−67.4kg:必要なバイアル数67、投与量670mL。

59). 患者の体重範囲67.5−68.4kg:必要なバイアル数68、投与量680mL。

60). 患者の体重範囲68.5−69.4kg:必要なバイアル数69、投与量690mL。

61). 患者の体重範囲69.5kg以上:必要なバイアル数70、投与量700mL。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量又は使用方法に関連する注意)

本品投与によりAAVrh74に対する免疫反応が発現することがあることから、次を参考にプレドニゾロンの投与を行うこと〔8.3、9.3肝機能障害患者の項、11.1.2参照〕。

[投与前及び投与後のプレドニゾロンの投与]

1). ベースラインとして、コルチコステロイドを1日1回又は間欠で投与している患者の場合:本品投与の前日からプレドニゾロンを1mg/kg/日を追加で投与し(ベースライン用量は継続)、1日の最大用量は60mg/日とし、本品の投与後60日間は追加のプレドニゾロンを1mg/kg/日で継続し、その後、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

2). ベースラインとして、高用量コルチコステロイドを週2日投与している患者の場合:本品投与の前日からプレドニゾロンを1mg/kg/日を追加で投与し(ベースライン用量は継続)、なお、高用量コルチコステロイドを投与しない日にも1mg/kg/日を投与し、1日の最大用量は60mg/日とし、本品の投与後60日間は追加のプレドニゾロンを1mg/kg/日で継続し、その後、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

3). ベースラインとして、コルチコステロイドを投与していない患者の場合:本品投与の1週間前からプレドニゾロン1.5mg/kg/日の投与を開始し、1日の最大用量は60mg/日とし、本品の投与後60日間はプレドニゾロンを1.5mg/kg/日で継続し、その後、4週間かけてステロイドを離脱するまで用量の漸減を検討する。

[投与後に肝機能異常が発現した患者に対するプレドニゾロンの用量調節(経口のコルチコステロイド投与による治療に反応しない場合は、コルチコステロイドの静脈内投与を検討すること)]。

1). ベースライン用量にプレドニゾロン1mg/kg/日を追加で投与している患者で肝機能異常が発現した場合:プレドニゾロンの追加用量を1mg/kg/日から2mg/kg/日に増量し(ベースライン用量は継続)、1日の最大用量は120mg/日とし、漸減する際は、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

2). ベースラインの高用量コルチコステロイド(週2日投与)にプレドニゾロン1mg/kg/日を追加で投与している患者で肝機能異常が発現した場合:高用量コルチコステロイドを投与しない日のプレドニゾロン追加投与量を1mg/kg/日から2mg/kg/日に増量し(ベースライン用量は継続)、1日の最大用量は120mg/日とし、漸減する際は、2週間かけてベースライン用量への漸減を検討する。

3). 本品投与の1週間前からプレドニゾロン1.5mg/kg/日の投与を開始した患者で肝機能異常が発現した場合:プレドニゾロンの用量を1.5mg/kg/日から2.5mg/kg/日に増量し、1日の最大用量は120mg/日とし、その後、4週間かけてステロイドを離脱するまで漸減を検討する。

効能・効果

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(ただし、次のいずれも満たす場合に限る:抗AAVrh74抗体が陰性の患者、歩行可能な患者、3歳以上8歳未満の患者)。

効能・効果に関連する注意

(効能、効果又は性能に関連する注意)

5.1. 遺伝子検査等により、デュシェンヌ型筋ジストロフィー診断が確定している患者に投与すること。

5.2. 承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いた検査により抗AAVrh74抗体が陰性であることが確認された患者に投与すること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:

https://www.pmda.go.jp/review−services/drug−reviews/review−information/cd/0001.html。

5.3. 臨床試験に組み入れられた患者の背景(年齢、歩行状態等)について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

5.4. 女性を対象とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用・不具合があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. Infusion reaction(頻度不明*):過敏症反応及びアナフィラキシーを含むInfusion reactionが本品投与中又は投与後数時間以内にあらわれ、頻脈、頻呼吸、口唇腫脹、呼吸困難、鼻翼呼吸、蕁麻疹、潮紅、口唇そう痒症、発疹、口唇炎、嘔吐、悪心及び発熱等の症状がみられることがあるので、本品投与中に異常が認められた場合には患者の臨床症状に基づいて注入を減速又は中止し、必要に応じてコルチコステロイド、抗ヒスタミン薬及びその他の処置による治療を検討し、アナフィラキシーが発現した場合には投与を中止すること(必要に応じてコルチコステロイド、抗ヒスタミン薬及びその他の処置による治療を検討すること)〔8.6参照〕。

11.1.2. 肝機能障害(6.4%)、急性肝不全(頻度不明):肝酵素増加(γ−GTP増加、ALT増加等)及び総ビリルビン増加を伴う重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合にはプレドニゾロンの投与を継続する等の適切な処置を行うこと。本品投与後に急性肝不全により死亡に至った症例(歩行不能患者)が海外で報告されている〔7.用法及び用量又は使用方法に関連する注意、8.3、9.3肝機能障害患者の項参照〕。

11.1.3. 筋炎(1.0%):欠失したエクソンが本来コードするタンパク質が発現することで、発現したタンパク質に対する免疫反応に起因すると考えられる筋炎があらわれることがある。筋肉痛、筋圧痛、又は嚥下障害、呼吸困難、発声障害を含む筋力低下等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと〔2.3、9.1.1参照〕。

11.1.4. 心筋炎(0.5%):急性の重篤な心筋炎及び心筋トロポニンI増加があらわれることがある。胸痛、息切れ等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと〔8.4、9.1.2参照〕。

11.1.5. 横紋筋融解症(2.0%):脱力感、筋肉痛、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

*)国際共同第3相臨床試験(SRP−9001−301試験)、海外第1b相臨床試験(SRP−9001−103試験コホート1/4/5)、海外第2相臨床試験(SRP−9001−102試験)及び海外第1/2a相臨床試験(SRP−9001−101試験)以外で報告された副作用については頻度不明とした。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 消化器:(10%以上)嘔吐(59.6%)、悪心(36.5%)、食欲減退(31.0%)[投与後早期にあらわれることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと]、腹痛。

2). 循環器:(5%以上〜10%未満)トロポニンI増加。

3). 肝臓:(10%以上)肝機能検査値上昇(GLDH増加、γ−GTP増加、ALT増加、AST増加等)(39.9%)。

4). 血液:(5%以上〜10%未満)血小板数減少。

5). その他:(10%以上)発熱、疲労。

警告

1.1. 関連学会の定める適正使用指針を遵守し、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに関する十分な知識及び経験を有する医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で投与し、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療に係る体制が整った医療機関において、本品が適切と判断される症例についてのみ投与すること。

1.2. 本品に関する臨床成績は限られていること及びそれを踏まえた条件及び期限付承認であることを含めた本品の正確な情報について、文書を用いて患者又は家族へ説明し、文書同意を取得した上で使用すること[患者が本品の有効性及び安全性を理解することが重要であるため]。

禁忌

(禁忌・禁止)

2.1. 再使用禁止。

2.2. 本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.3. ジストロフィン遺伝子エクソン8の一部が欠失又はジストロフィン遺伝子エクソン8の全体が欠失及び/又はジストロフィン遺伝子エクソン9の一部が欠失又はジストロフィン遺伝子エクソン9の全体が欠失している患者[免疫介在性の筋炎があらわれるおそれがある]〔9.1.1、11.1.3参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本品の投与にあたっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、本品の有効性及び安全性その他本品の適正な使用のために必要な事項について、患者又は代諾者に文書をもって説明し、同意を得てから本品を投与すること。

8.2. 本品はヒト・動物由来の原材料を使用して製造されている。ヒト・動物由来の原材料については安全性確保のためウイルス試験等を実施しているが、ヒト・動物由来の原材料に起因する感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、本品の投与に際しては臨床上の必要性を十分に検討すること。

8.3. 本品の投与前に肝機能検査(臨床症状、肝酵素(γ−GTP、ALT等)、総ビリルビン、アルブミン、活性化部分トロンボプラスチン時間、プロトロンビン時間、プロトロンビン時間国際標準比等)及び画像検査を行い、異常が認められた場合には投与の延期等の適切な対応を行うこと。本品の投与後最初の3ヵ月間は週に1回、臨床症状、肝酵素(γ−GTP、ALT等)、総ビリルビン、アルブミン、活性化部分トロンボプラスチン時間、プロトロンビン時間、プロトロンビン時間国際標準比等の肝機能検査を実施し、異常が認められた場合には、検査結果が正常に戻るまで観察を行うこと。7.の[投与前及び投与後のプレドニゾロンの投与]に従い本品の投与前及び投与後にプレドニゾロンの投与を行うこと〔7.用法及び用量又は使用方法に関連する注意、9.3肝機能障害患者の項、11.1.2参照〕。

8.4. 本品の投与前及び投与後最初の1ヵ月間は少なくとも週に1回心筋トロポニンIを測定すること(心筋トロポニンIの異常が認められた場合には、回復するまで測定すること)〔9.1.2、11.1.4参照〕。

8.5. 本品の投与前及び投与後最初の2週間は週に1回血小板数を測定すること(血小板数の異常が認められた場合には、回復するまで測定すること)。

8.6. Infusion reactionがあらわれることがあるので、本品の投与は重度Infusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること〔11.1.1参照〕。

8.7. 副腎皮質ステロイドを投与することにより、感染症があらわれるおそれがあるため、本品の投与に際しては、十分な観察を行い、感染症の発症や感染症増悪に注意すること〔9.1.3参照〕。

8.8. 予防接種スケジュールは、プレドニゾロンの投与状況に応じて適切に調整すること。プレドニゾロン投与中に、やむを得ず予防接種を受ける場合は、プレドニゾロン投与量を考慮して、予防接種の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種を受けさせること(なお、各ワクチン製剤の電子添文を必ず確認すること)。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. ジストロフィン遺伝子のエクソン1−17及び/又はエクソン59−71の欠失を有する患者:本品に搭載されているマイクロジストロフィン遺伝子は、エクソン1−17、エクソン59−71及びエクソン79から構成されるため、ジストロフィン遺伝子エクソン1−17の領域に欠失及び/又はジストロフィン遺伝子エクソン59−71の領域に欠失を有する患者は、重度の免疫介在性の筋炎発現のリスクが高いおそれがある〔2.3、11.1.3参照〕。

9.1.2. 心機能障害のある患者:心エコーで左室駆出率40%未満の患者及び症候性心筋症を有する患者は、臨床試験で除外されている〔8.4、11.1.4参照〕。

9.1.3. 感染症を合併している患者:副腎皮質ステロイドを投与することにより、感染症が重篤化するおそれがあるため、回復又は管理できる状態になるまで本品の投与を延期すること〔8.7参照〕。

(肝機能障害患者)

肝障害、慢性肝疾患又は急性肝疾患(急性肝ウイルス性感染症)を有する患者は、重篤な急性肝障害発現のリスクが高いおそれがある。また、急性肝疾患を有する患者では回復又は管理できる状態になるまで本品の投与を延期すること(γ−GTPが基準値上限(ULN)の2倍超、グルタミン酸脱水素酵素(GLDH)が15U/L超又は総ビリルビンがULN超の患者は、臨床試験で除外されている)〔7.用法及び用量又は使用方法に関連する注意の項、8.3、11.1.2参照〕。

(生殖能を有する者)

生殖能を有する者:動物を用いた生殖発生毒性試験は実施していないが、本品は精巣に分布することが動物試験で確認されている〔15.2.1、15.2.2参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 調製時の注意

14.1.1. 本品は無菌的に調製すること。

14.1.2. 本品は用時解凍して用いること。

14.1.3. 冷蔵庫で解凍した場合、密封した本品バイアルは2〜8℃で最長14日間安定である。

14.1.4. 凍結された本品バイアルは、患者用個装箱から取り出して室温(25℃以下)に置いた場合、約2時間で解凍する。

14.1.5. 密封された解凍後のバイアルは、正立で保存した場合、25℃以下で24時間まで安定である。

14.1.6. 解凍後のバイアルは静かに混和し、振とうしないこと。解凍した本品は再凍結しないこと。

14.1.7. 解凍後に本品の状態を確認し、混濁又は着色が認められた場合は本品を投与しないこと。

14.1.8. バイアルからプラスチック製フリップオフキャップを取り外し、ゴム栓を消毒すること。

14.1.9. 各バイアルから本品10mLを採取すること。

14.1.10. 本品の調製中にフィルター針を使用しないこと。

14.1.11. 投与前及び投与中はシリンジを室温で保管すること。

14.2. 投与時の注意

14.2.1. 本品の投与前に、投与部位への局所麻酔薬の塗布を検討すること。

14.2.2. 予備の静脈内カテーテル留置を検討すること。

14.2.3. 本品投与前に、点滴チューブを生理食塩液でプライミングすること。

14.2.4. 本品は、0.2μm以下のインラインフィルター付きシリンジ注入ポンプを用いて投与すること(白色〜オフホワイトの本品由来の粒子を含むことがある)。

14.2.5. 他の製品と同じ静脈ラインに本品を注入しないこと。

14.2.6. 本品投与終了後、生理食塩液で点滴チューブをフラッシュすること。

14.2.7. 本品はシリンジに採取後、12時間以内に投与を完了すること(シリンジに採取後12時間以上経過した場合は、本品を投与せず廃棄すること)。

14.2.8. 使用済みのバイアル、針及びシリンジ等は、感染性廃棄物として、各医療機関の手順に従って密封等を行い、適切に廃棄すること。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

15.1.1. 本品の主成分であるデランジストロゲン モキセパルボベク マイクロジストロフィンタンパク質を発現する非増殖性遺伝子組換えアデノ随伴ウイルスrh74型(以下、本ウイルスベクター)については、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」に基づき承認された第一種使用規程が定められていることから、本品の使用にあたっては第一種使用規程を遵守する必要があることに留意すること。

15.1.2. 本品投与後、患者の排泄物等に一時的に本ウイルスベクターが含まれるため、患者、患者の家族又は介護者に、本品投与4週間後までは、排泄物等に触れた場合には、手指衛生の実施を指導すること。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 本品の雄マウスの精巣への分布が認められている。本品の宿主染色体への組込みリスクが低いこと、雄マウスの精巣組織を用いたin situ hybridization評価において本品の生殖細胞への分布が認められていないこと、及び雄マウスにおける本品投与後24週までの精巣組織への分布量が少なく減少傾向にあると考えられたことから、生殖細胞への遺伝子組込みに起因した次世代への影響の可能性は低いと考えられる〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

15.2.2. 雌動物での胚・胎仔に及ぼす影響は評価していない〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。

貯法

(貯蔵方法及び有効期間等)

19.1. 貯蔵方法

−60℃以下。

後発品はありません
薬剤情報

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