薬効分類 | 脳循環代謝改善薬 > ベンザミド系 |
一般名 | チアプリド塩酸塩10%細粒 |
薬価 | 11.2円 |
メーカー | 長生堂製薬 |
最終更新 | 2023年08月改訂(第1版) |
チアプリドとして、通常成人1日75mg〜150mgを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
パーキンソニズムに伴うジスキネジアの患者では、1日1回、25mgから投与を開始することが望ましい。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、低用量(例えば1回25mg、1日1〜2回)から投与を開始するなど慎重に投与すること〔9.8高齢者の項、16.6.2参照〕。
7.2. 〈脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為・精神興奮・徘徊・せん妄の改善〉本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与6週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
1). 脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為、精神興奮、徘徊、せん妄の改善。
2). 特発性ジスキネジア及びパーキンソニズムに伴うジスキネジア。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 悪性症候群(Syndrome malin)(0.1%未満):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)、なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている〔9.1.5参照〕。
11.1.2. 昏睡(0.1〜5%未満)。
11.1.3. 痙攣(0.1〜5%未満)。
11.1.4. QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)(各0.1%未満)〔9.1.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(0.1〜5%未満)不整脈、頻脈、胸内苦悶、血圧上昇、血圧低下。
2). 錐体外路症状:(0.1〜5%未満)パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、運動減少、流涎、姿勢障害・歩行障害等)、ジスキネジア、言語障害、咬痙、アカシジア、(0.1%未満)ジストニア、嚥下障害[このような症状があらわれた場合には、減量又は抗パーキンソン剤の併用等適切な処置をとること]。
3). 内分泌:(0.1〜5%未満)乳汁分泌、女性化乳房、月経異常。
4). 精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、不眠、不安・焦燥、抑うつ、ぼんやり、性欲亢進。
5). 自律神経系:(0.1〜5%未満)めまい・ふらつき、口渇、頭痛・頭重、脱力感・倦怠感、しびれ、排尿障害、尿失禁、耳鳴。
6). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心・嘔吐、腹痛・胃部不快感、食欲不振、便秘、口内炎、下痢、(0.1%未満)食欲亢進、腹部膨満感。
7). 肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇、(0.1%未満)黄疸。
8). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒感。
9). その他:(0.1〜5%未満)発熱、眼調節障害、ほてり、貧血。
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。
プロラクチン分泌性下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者[抗ドパミン作用によりプロラクチン分泌が促進し、病態を悪化させるおそれがある]。
8.1. 眠気、めまい・ふらつき等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2. 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重篤な循環器障害のある患者:血圧低下があらわれやすい。
9.1.2. QT延長のある患者:QT延長が悪化するおそれがある。
9.1.3. 著明な徐脈又は低カリウム血症のある患者:QT延長を起こしやすい〔11.1.4参照〕。
9.1.4. 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの疑いのある患者:類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。
9.1.5. 脱水を伴う身体的疲弊・栄養不良状態を伴う身体的疲弊等のある患者:悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい〔11.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.6.1参照〕。
10.2. 併用注意:
1). QT延長を起こすことが知られている薬剤(ハロペリドール等)[QT延長・心室性不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがある(本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある)]。
2). ベンザミド系薬剤(メトクロプラミド、スルピリド等)、フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン等)、ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール等)[内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる(本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる)]。
3). ドパミン作動薬(レボドパ等)[相互に作用を減弱させることがある(本剤は抗ドパミン作用を有するため、作用が拮抗する)]。
4). 中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体、麻酔剤等)[相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある(本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する)]。
5). アルコール(飲酒)[相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある(ともに中枢神経抑制作用を有する)]。
副作用(錐体外路症状等)の発現に注意すること(高い血中濃度が持続するおそれがある)〔7.1、16.6.2参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)〔16.3.1参照〕。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、パーキンソン症候群等の錐体外路症状、昏睡等があらわれることがある。
13.2. 処置
過量投与時、本剤は血液透析ではわずかしか除去されない。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は、遮光して保存すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. 動物(ラット)の亜急性及び慢性毒性試験で子宮萎縮及び精巣萎縮を、また、生殖試験で交尾までの期間の延長を起こすとの報告がある。
15.2.2. ラットに長期間経口投与した試験において、臨床最大用量の30倍(75mg/kg/日)以上の投与量で乳腺腫瘍、また、60倍(150mg/kg/日)で下垂体腫瘍発生頻度が対照群に比し高いとの報告がある。
15.2.3. 動物実験(ウサギ)で着床後胚損失率増加が80及び160mg/kg/日で報告されている。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 脳循環代謝改善薬 > ベンザミド系 |
一般名 | チアプリド塩酸塩10%細粒 |
薬価 | 11.2円 |
メーカー | 長生堂製薬 |
最終更新 | 2023年08月改訂(第1版) |
チアプリドとして、通常成人1日75mg〜150mgを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
パーキンソニズムに伴うジスキネジアの患者では、1日1回、25mgから投与を開始することが望ましい。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、低用量(例えば1回25mg、1日1〜2回)から投与を開始するなど慎重に投与すること〔9.8高齢者の項、16.6.2参照〕。
7.2. 〈脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為・精神興奮・徘徊・せん妄の改善〉本剤の投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与6週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
1). 脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為、精神興奮、徘徊、せん妄の改善。
2). 特発性ジスキネジア及びパーキンソニズムに伴うジスキネジア。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 悪性症候群(Syndrome malin)(0.1%未満):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)、なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている〔9.1.5参照〕。
11.1.2. 昏睡(0.1〜5%未満)。
11.1.3. 痙攣(0.1〜5%未満)。
11.1.4. QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)(各0.1%未満)〔9.1.3参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(0.1〜5%未満)不整脈、頻脈、胸内苦悶、血圧上昇、血圧低下。
2). 錐体外路症状:(0.1〜5%未満)パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、運動減少、流涎、姿勢障害・歩行障害等)、ジスキネジア、言語障害、咬痙、アカシジア、(0.1%未満)ジストニア、嚥下障害[このような症状があらわれた場合には、減量又は抗パーキンソン剤の併用等適切な処置をとること]。
3). 内分泌:(0.1〜5%未満)乳汁分泌、女性化乳房、月経異常。
4). 精神神経系:(0.1〜5%未満)眠気、不眠、不安・焦燥、抑うつ、ぼんやり、性欲亢進。
5). 自律神経系:(0.1〜5%未満)めまい・ふらつき、口渇、頭痛・頭重、脱力感・倦怠感、しびれ、排尿障害、尿失禁、耳鳴。
6). 消化器:(0.1〜5%未満)悪心・嘔吐、腹痛・胃部不快感、食欲不振、便秘、口内炎、下痢、(0.1%未満)食欲亢進、腹部膨満感。
7). 肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇、(0.1%未満)黄疸。
8). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒感。
9). その他:(0.1〜5%未満)発熱、眼調節障害、ほてり、貧血。
発現頻度は、承認時までの臨床試験及び使用成績調査結果に基づいている。
プロラクチン分泌性下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)の患者[抗ドパミン作用によりプロラクチン分泌が促進し、病態を悪化させるおそれがある]。
8.1. 眠気、めまい・ふらつき等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
8.2. 制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重篤な循環器障害のある患者:血圧低下があらわれやすい。
9.1.2. QT延長のある患者:QT延長が悪化するおそれがある。
9.1.3. 著明な徐脈又は低カリウム血症のある患者:QT延長を起こしやすい〔11.1.4参照〕。
9.1.4. 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの疑いのある患者:類似化合物であるスルピリドの投与により急激な昇圧発作があらわれたとの報告がある。
9.1.5. 脱水を伴う身体的疲弊・栄養不良状態を伴う身体的疲弊等のある患者:悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい〔11.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:高い血中濃度が持続するおそれがある〔16.6.1参照〕。
10.2. 併用注意:
1). QT延長を起こすことが知られている薬剤(ハロペリドール等)[QT延長・心室性不整脈等の重篤な副作用を起こすおそれがある(本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあるため、併用により作用が増強するおそれがある)]。
2). ベンザミド系薬剤(メトクロプラミド、スルピリド等)、フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン等)、ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール等)[内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる(本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる)]。
3). ドパミン作動薬(レボドパ等)[相互に作用を減弱させることがある(本剤は抗ドパミン作用を有するため、作用が拮抗する)]。
4). 中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体、麻酔剤等)[相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある(本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する)]。
5). アルコール(飲酒)[相互に中枢神経抑制作用を増強させることがある(ともに中枢神経抑制作用を有する)]。
副作用(錐体外路症状等)の発現に注意すること(高い血中濃度が持続するおそれがある)〔7.1、16.6.2参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている)〔16.3.1参照〕。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与時、パーキンソン症候群等の錐体外路症状、昏睡等があらわれることがある。
13.2. 処置
過量投与時、本剤は血液透析ではわずかしか除去されない。
(取扱い上の注意)
外箱開封後は、遮光して保存すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. 動物(ラット)の亜急性及び慢性毒性試験で子宮萎縮及び精巣萎縮を、また、生殖試験で交尾までの期間の延長を起こすとの報告がある。
15.2.2. ラットに長期間経口投与した試験において、臨床最大用量の30倍(75mg/kg/日)以上の投与量で乳腺腫瘍、また、60倍(150mg/kg/日)で下垂体腫瘍発生頻度が対照群に比し高いとの報告がある。
15.2.3. 動物実験(ウサギ)で着床後胚損失率増加が80及び160mg/kg/日で報告されている。
(保管上の注意)
室温保存。
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