薬効分類 | カリウム (K) 製剤 |
一般名 | 塩化カリウム液 |
薬価 | 14.9円 |
メーカー | 丸石製薬 |
最終更新 | 2023年11月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
塩化カリウムとして、通常成人1日2〜10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1日あたりの製剤量
1日投与量:20〜100mL。
1). 次記疾患又は状態におけるカリウム補給:降圧利尿剤連用時、副腎皮質ホルモン連用時、強心配糖体連用時、インスリン連用時、ある種の抗生物質連用時など、低カリウム血症型周期性四肢麻痺、重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後。
2). 低クロール性アルカローシス。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔(いずれも頻度不明):腹痛、嘔気、消化管出血等があらわれた場合には、投与を中止すること。
11.1.2. 心臓伝導障害(頻度不明):一時に大量を投与するとあらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、腹部不快感、下痢。
2). 過敏症:(頻度不明)蕁麻疹、発疹、そう痒感。
2.1. 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者〔9.2.1参照〕。
2.2. 副腎機能障害(アジソン病)のある患者[高カリウム血症悪化する]。
2.3. 高カリウム血症の患者[不整脈や心停止を引き起こすおそれがある]〔9.1.2参照〕。
2.4. 消化管通過障害のある患者[消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔があらわれることがある]。
2.4.1. 食道狭窄のある患者(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)。
2.4.2. 消化管狭窄又は消化管運動機能不全のある患者。
2.5. 高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作と高カリウム血症が誘発される]。
2.6. エプレレノン投与中<高血圧症>、エサキセレノン投与中の患者〔10.1参照〕。
2.7. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.8. ジスルフィラム投与中、シアナミド投与中、カルモフール投与中、プロカルバジン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。
本剤の投与に際しては、筋緊張低下、心機能異常が出現することがあり、著明な高カリウム血症では心停止をきたすので、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血中カリウム値又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 急性脱水症、広範囲組織損傷(広範囲熱傷、広範囲外傷等)のある患者:高カリウム血症があらわれやすい。
9.1.2. 高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者:高カリウム血症があらわれることがある〔2.3参照〕。
9.1.3. 心疾患のある患者:過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある。
9.1.4. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:塩化カリウムの刺激により再発させるおそれがある。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者:投与しないこと(高カリウム血症悪化する)〔2.1、9.2.2参照〕。
9.2.2. 腎機能低下<重篤な腎機能障害を除く>あるいは腎機能障害<重篤な腎機能障害を除く>のある患者:高カリウム血症があらわれやすい〔9.2.1参照〕。
10.1. 併用禁忌:
1). エプレレノン<高血圧症><セララ>、エサキセレノン<ミネブロ>〔2.6参照〕[高カリウム血症があらわれることがある(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる<危険因子>腎機能障害のある患者)]。
2). ジスルフィラム<ノックビン>、シアナミド<シアナマイド>、カルモフール、プロカルバジン塩酸塩<塩酸プロカルバジン>〔2.8参照〕[これらの薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下等)を起こすおそれがある(本剤はエタノールを含有しているため)]。
10.2. 併用注意:
1). エプレレノン<慢性心不全>、フィネレノン[血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること(カリウム貯留作用が増強するおそれがある)]。
2). 抗アルドステロン剤(スピロノラクトン等)、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン等)、直接的レニン阻害剤(アリスキレン)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ベナゼプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(バルサルタン、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン等)、β−遮断剤(プロプラノロール、アテノロール、ピンドロール等)、非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス、トルバプタン[高カリウム血症があらわれやすいので、もし、併用が必要な場合は、血中カリウム値をモニターすることが望ましい(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられるので、腎機能障害のある患者には特に注意すること)]。
3). N−メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質(セフメノキシム塩酸塩、セフォペラゾンナトリウム、セフミノクスナトリウム水和物、セフメタゾールナトリウム、ラタモキセフナトリウム)、メトロニダゾール[これらの薬剤とのアルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>を起こすおそれがある(本剤はエタノールを含有しているため)]。
4). 筋弛緩剤(ロクロニウム臭化物等)[筋弛緩剤の作用が減弱することがある(カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している)]。
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与により、高カリウム血症があらわれることがある。過量投与時、一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしはP波の消失)に十分注意すること。なお、過量投与時、筋肉症状及び中枢神経系症状として、錯感覚、痙攣、反射消失があらわれ、また、横紋筋弛緩性麻痺は、呼吸麻痺に至るおそれがある。
13.2. 処置
高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて次記のうち適切と思われる処置を行う。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除、カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、グルコン酸カルシウムの静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、ブドウ糖−インスリン療法。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、高張ナトリウム液の静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、炭酸水素ナトリウムの静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の投与。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、透析療法。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
薄めずにそのまま投与すると胃腸障害を起こすおそれがあるので、多量の水(10〜20倍量の水)で薄めて使用すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
代謝性アシドーシスの場合、低カリウム血症の治療は塩基性塩によって行われることが望ましい。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | カリウム (K) 製剤 |
一般名 | 塩化カリウム液 |
薬価 | 14.9円 |
メーカー | 丸石製薬 |
最終更新 | 2023年11月改訂(第1版) 添付文書のPDFはこちら |
塩化カリウムとして、通常成人1日2〜10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 1日あたりの製剤量
1日投与量:20〜100mL。
1). 次記疾患又は状態におけるカリウム補給:降圧利尿剤連用時、副腎皮質ホルモン連用時、強心配糖体連用時、インスリン連用時、ある種の抗生物質連用時など、低カリウム血症型周期性四肢麻痺、重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後。
2). 低クロール性アルカローシス。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔(いずれも頻度不明):腹痛、嘔気、消化管出血等があらわれた場合には、投与を中止すること。
11.1.2. 心臓伝導障害(頻度不明):一時に大量を投与するとあらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(頻度不明)悪心・嘔吐、腹部不快感、下痢。
2). 過敏症:(頻度不明)蕁麻疹、発疹、そう痒感。
2.1. 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者〔9.2.1参照〕。
2.2. 副腎機能障害(アジソン病)のある患者[高カリウム血症悪化する]。
2.3. 高カリウム血症の患者[不整脈や心停止を引き起こすおそれがある]〔9.1.2参照〕。
2.4. 消化管通過障害のある患者[消化管閉塞、消化管潰瘍又は消化管穿孔があらわれることがある]。
2.4.1. 食道狭窄のある患者(心肥大、食道癌、胸部大動脈瘤、逆流性食道炎、心臓手術等による食道圧迫)。
2.4.2. 消化管狭窄又は消化管運動機能不全のある患者。
2.5. 高カリウム血性周期性四肢麻痺の患者[発作と高カリウム血症が誘発される]。
2.6. エプレレノン投与中<高血圧症>、エサキセレノン投与中の患者〔10.1参照〕。
2.7. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.8. ジスルフィラム投与中、シアナミド投与中、カルモフール投与中、プロカルバジン塩酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。
本剤の投与に際しては、筋緊張低下、心機能異常が出現することがあり、著明な高カリウム血症では心停止をきたすので、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血中カリウム値又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 急性脱水症、広範囲組織損傷(広範囲熱傷、広範囲外傷等)のある患者:高カリウム血症があらわれやすい。
9.1.2. 高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者:高カリウム血症があらわれることがある〔2.3参照〕。
9.1.3. 心疾患のある患者:過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある。
9.1.4. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:塩化カリウムの刺激により再発させるおそれがある。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重篤な腎機能障害(前日の尿量が500mL以下あるいは投与直前の排尿が1時間当たり20mL以下)のある患者:投与しないこと(高カリウム血症悪化する)〔2.1、9.2.2参照〕。
9.2.2. 腎機能低下<重篤な腎機能障害を除く>あるいは腎機能障害<重篤な腎機能障害を除く>のある患者:高カリウム血症があらわれやすい〔9.2.1参照〕。
10.1. 併用禁忌:
1). エプレレノン<高血圧症><セララ>、エサキセレノン<ミネブロ>〔2.6参照〕[高カリウム血症があらわれることがある(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる<危険因子>腎機能障害のある患者)]。
2). ジスルフィラム<ノックビン>、シアナミド<シアナマイド>、カルモフール、プロカルバジン塩酸塩<塩酸プロカルバジン>〔2.8参照〕[これらの薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下等)を起こすおそれがある(本剤はエタノールを含有しているため)]。
10.2. 併用注意:
1). エプレレノン<慢性心不全>、フィネレノン[血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること(カリウム貯留作用が増強するおそれがある)]。
2). 抗アルドステロン剤(スピロノラクトン等)、カリウム保持性利尿剤(トリアムテレン等)、直接的レニン阻害剤(アリスキレン)、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(ベナゼプリル塩酸塩、カプトプリル、エナラプリル等)、アンジオテンシン2受容体拮抗剤(バルサルタン、ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン等)、β−遮断剤(プロプラノロール、アテノロール、ピンドロール等)、非ステロイド性消炎鎮痛剤(インドメタシン等)、シクロスポリン、ヘパリン、ジゴキシン、ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ベータデクス、トルバプタン[高カリウム血症があらわれやすいので、もし、併用が必要な場合は、血中カリウム値をモニターすることが望ましい(これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられるので、腎機能障害のある患者には特に注意すること)]。
3). N−メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質(セフメノキシム塩酸塩、セフォペラゾンナトリウム、セフミノクスナトリウム水和物、セフメタゾールナトリウム、ラタモキセフナトリウム)、メトロニダゾール[これらの薬剤とのアルコール反応<顔面潮紅・悪心・頻脈・多汗・頭痛等>を起こすおそれがある(本剤はエタノールを含有しているため)]。
4). 筋弛緩剤(ロクロニウム臭化物等)[筋弛緩剤の作用が減弱することがある(カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している)]。
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
13.1. 症状
過量投与により、高カリウム血症があらわれることがある。過量投与時、一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしはP波の消失)に十分注意すること。なお、過量投与時、筋肉症状及び中枢神経系症状として、錯感覚、痙攣、反射消失があらわれ、また、横紋筋弛緩性麻痺は、呼吸麻痺に至るおそれがある。
13.2. 処置
高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて次記のうち適切と思われる処置を行う。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、カリウムを含む食物や薬剤の制限又は排除、カリウム保持性利尿剤の投与が行われている場合にはその投与中止。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、グルコン酸カルシウムの静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、ブドウ糖−インスリン療法。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、高張ナトリウム液の静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、炭酸水素ナトリウムの静注。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、陽イオン交換樹脂(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等)の投与。
・ 過量投与時高カリウム血症が認められた場合には、透析療法。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
薄めずにそのまま投与すると胃腸障害を起こすおそれがあるので、多量の水(10〜20倍量の水)で薄めて使用すること。
15.1. 臨床使用に基づく情報
代謝性アシドーシスの場合、低カリウム血症の治療は塩基性塩によって行われることが望ましい。
(保管上の注意)
室温保存。
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