薬剤情報
後発品
薬効分類高脂血症薬・高脂血症薬 > 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬・HMG−CoA還元酵素阻害薬
一般名エゼチミブ・アトルバスタチンカルシウム水和物配合剤 (1) 錠
薬価75.3
メーカーオルガノン
最終更新2023年07月改訂(第5版)

用法・用量

通常、成人には1日1回1錠(エゼチミブ/アトルバスタチンとして10mg/10mg)を食後に経口投与する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 次のエゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物の用法及び用量を踏まえ、患者毎に本剤の適用を考慮すること。

エゼチミブ

通常、成人にはエゼチミブとして1回10mgを1日1回食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

アトルバスタチンカルシウム水和物

〈高コレステロール血症〉

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。

〈家族性高コレステロール血症〉

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。

7.2. 原則として、エゼチミブ10mg及びアトルバスタチンとして10mgを併用している場合、あるいはアトルバスタチンとして10mgを使用し効果不十分な場合に、本剤LD(エゼチミブ/アトルバスタチンとして10mg/10mg)の適用を検討すること。

効能・効果

高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤を高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療の第一選択薬として用いないこと。

5.2. 適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。

5.3. ホモ接合体性家族性高コレステロール血症については、LDLアフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔8.1参照〕。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 過敏症(頻度不明):アナフィラキシー、血管神経性浮腫、発疹を含む過敏症状があらわれたとの報告がある。

11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明):水疱性発疹があらわれたとの報告がある。

11.1.3. 横紋筋融解症、ミオパチー(いずれも頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあり、また、ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK上昇があらわれた場合には投与を中止すること〔9.1.2、9.2.1、9.2.2、9.8高齢者の項、10.2参照〕。

11.1.4. 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明):アトルバスタチン投与中に近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維壊死、抗HMG−CoA還元酵素抗体陽性(抗HMGCR抗体陽性)等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること(なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある)。

11.1.5. 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)〔8.4参照〕。

11.1.6. 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症(いずれも頻度不明)〔8.5参照〕。

11.1.7. 高血糖、糖尿病(いずれも頻度不明)〔8.6参照〕。

11.1.8. 間質性肺炎(頻度不明):長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

11.1.9. 重症筋無力症(頻度不明):重症筋無力症(眼筋型重症筋無力症、全身型重症筋無力症)が発症又は重症筋無力症悪化(眼筋型重症筋無力症悪化、全身型重症筋無力症悪化)することがある〔9.1.3参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)結膜炎、口腔ヘルペス、帯状疱疹、インフルエンザ、肺炎。

2). 精神障害:(頻度不明)悪夢、睡眠障害、不眠(不眠症)、うつ病、抑うつ。

3). 神経系障害:(頻度不明)めまい、しびれ、頭痛、異常感覚、錯感覚、味覚異常、眠気、健忘症、脳梗塞、坐骨神経痛、末梢性ニューロパチー。

4). 心臓障害:(頻度不明)期外収縮、動悸、頻脈、洞性徐脈。

5). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)咳嗽、呼吸困難。

6). 胃腸障害:(1%未満)胃炎、腹部膨満、便秘、(頻度不明)悪心、嘔吐、消化不良、腹痛、下痢、膵炎、口唇炎、口内炎、口内乾燥、口腔内不快感、口のしびれ、舌のしびれ、舌炎、舌痛、胸やけ、胃食道逆流性疾患、胃不快感、心窩部痛(心窩部疼痛)、鼓腸放屁、腹部不快感、下腹部痛、軟便、排便回数増加。

7). 肝胆道系障害:(頻度不明)胆汁うっ滞性黄疸、胆石症、胆嚢炎。

8). 皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)皮膚そう痒症、発疹、ざ瘡、蕁麻疹、発赤、光線過敏、皮膚乾燥、皮膚亀裂、脱毛症、爪障害。

9). 筋骨格系及び結合組織障害:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、筋痙縮、背部痛、頸のこり・肩こり、こわばり感、四肢痛、筋肉疲労、筋力低下、筋炎、腱炎、腱痛。

10). 腎及び尿路障害:(頻度不明)蛋白尿、血尿、着色尿、排尿困難、頻尿。

11). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(頻度不明)胸痛、無力症、浮腫(顔面浮腫・四肢浮腫等)、口渇、疼痛、熱感、発熱、全身倦怠(全身倦怠感)、疲労。

12). 臨床検査:(1%以上)ALT増加、(1%未満)AST増加、γ−GTP増加、Al−P増加、(頻度不明)血中CK増加、BUN増加、HbA1c増加、アミラーゼ増加、肝機能検査異常、血圧上昇、血小板数減少、血中ACTH増加、血中K増加、血中LDH増加、血中TSH増加、血中アルドステロン減少、血中クレアチニン増加、血中コリンエステラーゼ増加、血中コルチゾール増加、血中テストステロン減少、血中ビリルビン増加、血中ブドウ糖増加、血中ミオグロビン増加、血中リン増加、血中鉄減少、血中尿酸増加、体重増加、白血球数減少。

13). その他:(頻度不明)食欲減退、耳鳴、霧視、ほてり、貧血、低血糖、女性化乳房、勃起不全。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 重篤な肝機能障害のある患者及び肝代謝能が低下していると考えられる次のような患者(急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸)〔9.3.1、16.6.2参照〕。

2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦〔9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。

2.4. グレカプレビル・ピブレンタスビル投与中の患者〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は、エゼチミブ10mgとアトルバスタチンとして10mgとの配合剤であり、エゼチミブとアトルバスタチン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること〔11.副作用の項参照〕。

8.2. あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。

8.3. 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

8.4. アトルバスタチン投与中に劇症肝炎等の肝炎があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感等の症状があらわれた場合には投与を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導し、本剤の投与開始又はアトルバスタチンの増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと〔11.1.5参照〕。

8.5. 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと〔11.1.6参照〕。

8.6. 高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、口渇、頻尿、全身倦怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと〔11.1.7参照〕。

8.7. 甲状腺機能低下症、閉塞性胆のう胆道疾患、慢性腎不全、膵炎等の疾患の合併、血清脂質に悪影響を与える薬剤の服用等の二次的要因により高脂血症を呈している場合は、原疾患の治療、薬剤の切り替え等を可能な限り実施した上で本剤での治療を考慮すること。

8.8. エゼチミブとフィブラート系薬剤併用に関しては、使用経験が限られているため、併用する場合は、胆石症などの副作用の発現に注意すること(フィブラート系薬剤では胆汁へのコレステロール排泄を増加させ、胆石形成がみられることがあり、エゼチミブはイヌで胆のう胆汁中のコレステロール濃度の上昇が報告されている)〔15.1、15.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 糖尿病患者:エゼチミブでは空腹時血糖の上昇及びアトルバスタチンでは糖尿病の悪化が報告されている。

9.1.2. 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある次の患者[1)甲状腺機能低下症の患者、2)遺伝性筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、3)薬剤性筋障害の既往歴のある患者、4)アルコール中毒患者]:アトルバスタチンでは横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある〔11.1.3参照〕。

9.1.3. 重症筋無力症又はその既往歴のある患者:重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある〔11.1.9参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 腎障害又はその既往歴のある患者:アトルバスタチンでは横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている〔11.1.3参照〕。

9.2.2. 腎機能検査値異常のある患者:本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。腎機能検査値異常のある患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること〔10.2、11.1.3参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者及び肝代謝能が低下していると考えられる次のような患者(急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸):投与しないこと(アトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがあり、また、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある)〔2.2、16.6.2参照〕。

9.3.2. 中等度肝機能障害のある患者:投与しないことが望ましい(エゼチミブの血漿中濃度が上昇するおそれがある)〔16.6.2参照〕。

9.3.3. 急性肝炎・慢性肝炎急性増悪・肝硬変・肝癌・黄疸・重篤・中等度を除く肝障害又はその既往歴のある患者:エゼチミブでは肝機能障害の程度に応じて血漿中薬物濃度の上昇が認められ、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある〔16.6.2参照〕。

相互作用

アトルバスタチンは、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。また、P−糖蛋白質(P−gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3の基質である〔16.4.2参照〕。

10.1. 併用禁忌:

グレカプレビル・ピブレンタスビル<マヴィレット>〔2.4参照〕[アトルバスタチンとグレカプレビル・ピブレンタスビル(400mg・120mg)の併用により、アトルバスタチンのAUCが8.28倍・Cmaxが22.0倍に上昇したとの報告があり、アトルバスタチンの血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなるおそれがある(<機序>グレカプレビルのOATP1B1/1B3及びBCRP阻害、ピブレンタスビルのOATP1B1及びBCRP阻害に基づく作用によるものと考えられている)]。

10.2. 併用注意:

1). フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)〔9.2.2、11.1.3参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>フィブラート系薬剤とHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている<危険因子>腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者)]。

2). ニコチン酸製剤(ニセリトロール等)〔11.1.3参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>ニコチン酸製剤とHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている<危険因子>腎機能障害)]。

3). 免疫抑制剤:

①. 免疫抑制剤(シクロスポリン等)〔11.1.3、16.7.1参照〕[エゼチミブとの併用によりエゼチミブ及びシクロスポリンの血中濃度の上昇がみられたため、本剤と併用する場合は、シクロスポリンの血中濃度のモニターを十分に行うこと(<機序>不明<危険因子>腎機能障害)]。

②. 免疫抑制剤(シクロスポリン等)〔11.1.3、16.7.1参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>シクロスポリンとHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、シクロスポリンによるHMG−CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている<危険因子>腎機能障害)。アトルバスタチンとシクロスポリンとの併用により、アトルバスタチンのAUC0−24hrが8.7倍に上昇したとの報告がある(<機序>シクロスポリンとHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、シクロスポリンによるHMG−CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている<危険因子>腎機能障害)]。

4). アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール等)、エリスロマイシン〔11.1.3参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用が考えられている<危険因子>腎機能障害)]。

5). クラリスロマイシン[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0−Tlast:+81.8%)がみられたとの報告がある(<機序>クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用が考えられている)]。

6). HIVプロテアーゼ阻害剤:

①. HIVプロテアーゼ阻害剤(ロピナビル・リトナビル)[アトルバスタチンとロピナビル・リトナビルとの併用により、アトルバスタチンのAUCが5.88倍に上昇するとの報告がある(<機序>これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている)]。

②. HIVプロテアーゼ阻害剤(メシル酸ネルフィナビル等)[アトルバスタチンとメシル酸ネルフィナビルとの併用により、アトルバスタチンのAUCが約1.7倍に上昇するとの報告がある(<機序>これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている)]。

7). グラゾプレビル[アトルバスタチンとグラゾプレビル(200mg)との併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度の上昇がみられた(Cmax:5.66倍、AUC0−∞:3.00倍)(<機序>グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及びBCRPの阻害が考えられている)]。

8). レテルモビル[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度の上昇がみられた(Cmax:2.17倍、AUC0−∞:3.29倍)(<機序>レテルモビルによるCYP3A、OATP1B1/1B3及びBCRPの阻害が考えられている)]。

9). グレープフルーツジュース[アトルバスタチンとグレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、アトルバスタチンのAUC0−72hrが約2.5倍に上昇したとの報告がある(<機序>グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている)]。

10). エファビレンツ[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:−12%、AUC0−24hr:−43%)との報告がある(<機序>エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている)]。

11). リファンピシン[リファンピシン投与17時間後にアトルバスタチンを投与したところアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:−40%、AUC:−80%)との報告がある(<機序>リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている)]。

12). ベキサロテン[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンのAUCが約50%低下したとの報告がある(<機序>ベキサロテンによるCYP3A4の誘導が考えられている)]。

13). 陰イオン交換樹脂:

①. 陰イオン交換樹脂<経口>(コレスチミド<経口>、コレスチラミン<経口>等)〔16.7.1参照〕[エゼチミブとの併用によりエゼチミブの血中濃度の低下がみられたため、本剤は陰イオン交換樹脂の投与前2時間あるいは投与後4時間以上の間隔をあけて投与すること(<機序>エゼチミブが陰イオン交換樹脂と結合し、吸収が遅延あるいは減少する可能性がある)]。

②. 陰イオン交換樹脂<経口>(コレスチミド<経口>、コレスチラミン<経口>等)〔16.7.1参照〕[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDLコレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかったとの報告がある(<機序>これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている)]。

14). ジゴキシン[アトルバスタチンとの併用により定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(アトルバスタチン10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0−24hr:+3.6%、CLr:129→128mL/min、アトルバスタチン80mg投与でCmax:+20.0%、AUC0−24hr:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されているので、本剤を併用する場合は、ジゴキシンの血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと(<機序>アトルバスタチンによるジゴキシンのP−gpを介した排出の抑制が示唆されている)]。

15). 経口避妊薬(ノルエチンドロン−エチニルエストラジオール)[アトルバスタチンとの併用によりノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0−24hr:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0−24hr:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められたとの報告がある(<機序>アトルバスタチンによるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている)]。

16). クマリン系抗凝固剤(ワルファリン等)[エゼチミブとの併用によりプロトロンビン時間国際標準比<INR>の上昇がみられたため、本剤を併用する場合には適宜INR検査を行うこと(<機序>不明)]。

高齢者

副作用が発現した場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと(一般に生理機能が低下している、また、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある)〔11.1.3、16.6.3参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(エゼチミブとアトルバスタチンの併用投与において、ラットで胎仔発育抑制、ウサギで骨格奇形が認められている。

アトルバスタチンの動物実験において、出生仔数減少及び生存・発育に対する影響が認められ、胎仔生存率低下と胎仔発育抑制が認められており、また、ラットに他のHMG−CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎仔骨格奇形が報告されている。更に、ヒトでは、他のHMG−CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある)〔2.3参照〕。

(授乳婦)

投与しないこと(エゼチミブでは、ヒト母乳中への移行の有無は不明であるが、妊娠後から授乳期まで投与したラットで乳仔への移行が認められており、アトルバスタチンでは、ラットで乳汁中への移行が報告されている)〔2.3参照〕。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

光及び酸化を避けるため、PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すこと。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

複合型高脂血症患者を対象にした海外の多施設二重盲検プラセボ対照試験(625例が12週間以内、576例が1年以内の投与)において、血清トランスアミナーゼ上昇<基準値上限の3倍を超える連続した上昇>の発現率(曝露期間で調整)は、フェノフィブラート単独群で4.5%、エゼチミブとフェノフィブラート併用群で2.7%であり、同様に、胆のう摘出術の発現率は、フェノフィブラート単独群で0.6%、エゼチミブとフェノフィブラート併用群で1.7%であり、CK上昇(基準値上限の10倍を超える)については、本試験のいずれの群でも認められなかった(また、エゼチミブとフェノフィブラート併用における一般的な有害事象は腹痛であった)。なお、本試験は、頻繁に発現しない有害事象を群間で比較するようにはデザインされていない〔8.8参照〕。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

イヌでエゼチミブ(0.03mg/kg/日以上)の1ヵ月間投与により、胆のう胆汁コレステロール濃度が約2〜3倍増加したとの報告がある。しかし、300mg/kg/日をイヌに12ヵ月間投与しても胆石あるいは肝・胆管系への影響はみられなかった。マウスに2週間投与(5mg/kg/日)しても胆のう胆汁コレステロール濃度への影響はみられなかった〔8.8参照〕。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

アトーゼット配合錠LD
アトーゼット配合錠LD

アトーゼット配合錠LD

高脂血症薬・高脂血症薬 > 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬・HMG−CoA還元酵素阻害薬
2023年07月改訂(第5版)
薬剤情報
後発品
薬効分類高脂血症薬・高脂血症薬 > 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬・HMG−CoA還元酵素阻害薬
一般名エゼチミブ・アトルバスタチンカルシウム水和物配合剤 (1) 錠
薬価75.3
メーカーオルガノン
最終更新2023年07月改訂(第5版)

用法・用量

通常、成人には1日1回1錠(エゼチミブ/アトルバスタチンとして10mg/10mg)を食後に経口投与する。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 次のエゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物の用法及び用量を踏まえ、患者毎に本剤の適用を考慮すること。

エゼチミブ

通常、成人にはエゼチミブとして1回10mgを1日1回食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。

アトルバスタチンカルシウム水和物

〈高コレステロール血症〉

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。

〈家族性高コレステロール血症〉

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。

7.2. 原則として、エゼチミブ10mg及びアトルバスタチンとして10mgを併用している場合、あるいはアトルバスタチンとして10mgを使用し効果不十分な場合に、本剤LD(エゼチミブ/アトルバスタチンとして10mg/10mg)の適用を検討すること。

効能・効果

高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症。

効能・効果に関連する注意

(効能又は効果に関連する注意)

5.1. 本剤を高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症の治療の第一選択薬として用いないこと。

5.2. 適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。

5.3. ホモ接合体性家族性高コレステロール血症については、LDLアフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと〔8.1参照〕。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 過敏症(頻度不明):アナフィラキシー、血管神経性浮腫、発疹を含む過敏症状があらわれたとの報告がある。

11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、多形紅斑(いずれも頻度不明):水疱性発疹があらわれたとの報告がある。

11.1.3. 横紋筋融解症、ミオパチー(いずれも頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあり、また、ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCK上昇があらわれた場合には投与を中止すること〔9.1.2、9.2.1、9.2.2、9.8高齢者の項、10.2参照〕。

11.1.4. 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明):アトルバスタチン投与中に近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維壊死、抗HMG−CoA還元酵素抗体陽性(抗HMGCR抗体陽性)等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること(なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある)。

11.1.5. 劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)〔8.4参照〕。

11.1.6. 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症(いずれも頻度不明)〔8.5参照〕。

11.1.7. 高血糖、糖尿病(いずれも頻度不明)〔8.6参照〕。

11.1.8. 間質性肺炎(頻度不明):長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

11.1.9. 重症筋無力症(頻度不明):重症筋無力症(眼筋型重症筋無力症、全身型重症筋無力症)が発症又は重症筋無力症悪化(眼筋型重症筋無力症悪化、全身型重症筋無力症悪化)することがある〔9.1.3参照〕。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)結膜炎、口腔ヘルペス、帯状疱疹、インフルエンザ、肺炎。

2). 精神障害:(頻度不明)悪夢、睡眠障害、不眠(不眠症)、うつ病、抑うつ。

3). 神経系障害:(頻度不明)めまい、しびれ、頭痛、異常感覚、錯感覚、味覚異常、眠気、健忘症、脳梗塞、坐骨神経痛、末梢性ニューロパチー。

4). 心臓障害:(頻度不明)期外収縮、動悸、頻脈、洞性徐脈。

5). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)咳嗽、呼吸困難。

6). 胃腸障害:(1%未満)胃炎、腹部膨満、便秘、(頻度不明)悪心、嘔吐、消化不良、腹痛、下痢、膵炎、口唇炎、口内炎、口内乾燥、口腔内不快感、口のしびれ、舌のしびれ、舌炎、舌痛、胸やけ、胃食道逆流性疾患、胃不快感、心窩部痛(心窩部疼痛)、鼓腸放屁、腹部不快感、下腹部痛、軟便、排便回数増加。

7). 肝胆道系障害:(頻度不明)胆汁うっ滞性黄疸、胆石症、胆嚢炎。

8). 皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)皮膚そう痒症、発疹、ざ瘡、蕁麻疹、発赤、光線過敏、皮膚乾燥、皮膚亀裂、脱毛症、爪障害。

9). 筋骨格系及び結合組織障害:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、筋痙縮、背部痛、頸のこり・肩こり、こわばり感、四肢痛、筋肉疲労、筋力低下、筋炎、腱炎、腱痛。

10). 腎及び尿路障害:(頻度不明)蛋白尿、血尿、着色尿、排尿困難、頻尿。

11). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(頻度不明)胸痛、無力症、浮腫(顔面浮腫・四肢浮腫等)、口渇、疼痛、熱感、発熱、全身倦怠(全身倦怠感)、疲労。

12). 臨床検査:(1%以上)ALT増加、(1%未満)AST増加、γ−GTP増加、Al−P増加、(頻度不明)血中CK増加、BUN増加、HbA1c増加、アミラーゼ増加、肝機能検査異常、血圧上昇、血小板数減少、血中ACTH増加、血中K増加、血中LDH増加、血中TSH増加、血中アルドステロン減少、血中クレアチニン増加、血中コリンエステラーゼ増加、血中コルチゾール増加、血中テストステロン減少、血中ビリルビン増加、血中ブドウ糖増加、血中ミオグロビン増加、血中リン増加、血中鉄減少、血中尿酸増加、体重増加、白血球数減少。

13). その他:(頻度不明)食欲減退、耳鳴、霧視、ほてり、貧血、低血糖、女性化乳房、勃起不全。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 重篤な肝機能障害のある患者及び肝代謝能が低下していると考えられる次のような患者(急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸)〔9.3.1、16.6.2参照〕。

2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦〔9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。

2.4. グレカプレビル・ピブレンタスビル投与中の患者〔10.1参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 本剤は、エゼチミブ10mgとアトルバスタチンとして10mgとの配合剤であり、エゼチミブとアトルバスタチン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること〔11.副作用の項参照〕。

8.2. あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や、高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。

8.3. 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

8.4. アトルバスタチン投与中に劇症肝炎等の肝炎があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感等の症状があらわれた場合には投与を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導し、本剤の投与開始又はアトルバスタチンの増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと〔11.1.5参照〕。

8.5. 無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと〔11.1.6参照〕。

8.6. 高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、口渇、頻尿、全身倦怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと〔11.1.7参照〕。

8.7. 甲状腺機能低下症、閉塞性胆のう胆道疾患、慢性腎不全、膵炎等の疾患の合併、血清脂質に悪影響を与える薬剤の服用等の二次的要因により高脂血症を呈している場合は、原疾患の治療、薬剤の切り替え等を可能な限り実施した上で本剤での治療を考慮すること。

8.8. エゼチミブとフィブラート系薬剤併用に関しては、使用経験が限られているため、併用する場合は、胆石症などの副作用の発現に注意すること(フィブラート系薬剤では胆汁へのコレステロール排泄を増加させ、胆石形成がみられることがあり、エゼチミブはイヌで胆のう胆汁中のコレステロール濃度の上昇が報告されている)〔15.1、15.2参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 糖尿病患者:エゼチミブでは空腹時血糖の上昇及びアトルバスタチンでは糖尿病の悪化が報告されている。

9.1.2. 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある次の患者[1)甲状腺機能低下症の患者、2)遺伝性筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、3)薬剤性筋障害の既往歴のある患者、4)アルコール中毒患者]:アトルバスタチンでは横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある〔11.1.3参照〕。

9.1.3. 重症筋無力症又はその既往歴のある患者:重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある〔11.1.9参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 腎障害又はその既往歴のある患者:アトルバスタチンでは横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている〔11.1.3参照〕。

9.2.2. 腎機能検査値異常のある患者:本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。腎機能検査値異常のある患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること〔10.2、11.1.3参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者及び肝代謝能が低下していると考えられる次のような患者(急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸):投与しないこと(アトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがあり、また、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある)〔2.2、16.6.2参照〕。

9.3.2. 中等度肝機能障害のある患者:投与しないことが望ましい(エゼチミブの血漿中濃度が上昇するおそれがある)〔16.6.2参照〕。

9.3.3. 急性肝炎・慢性肝炎急性増悪・肝硬変・肝癌・黄疸・重篤・中等度を除く肝障害又はその既往歴のある患者:エゼチミブでは肝機能障害の程度に応じて血漿中薬物濃度の上昇が認められ、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある〔16.6.2参照〕。

相互作用

アトルバスタチンは、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。また、P−糖蛋白質(P−gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3の基質である〔16.4.2参照〕。

10.1. 併用禁忌:

グレカプレビル・ピブレンタスビル<マヴィレット>〔2.4参照〕[アトルバスタチンとグレカプレビル・ピブレンタスビル(400mg・120mg)の併用により、アトルバスタチンのAUCが8.28倍・Cmaxが22.0倍に上昇したとの報告があり、アトルバスタチンの血中濃度が上昇し副作用が発現しやすくなるおそれがある(<機序>グレカプレビルのOATP1B1/1B3及びBCRP阻害、ピブレンタスビルのOATP1B1及びBCRP阻害に基づく作用によるものと考えられている)]。

10.2. 併用注意:

1). フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)〔9.2.2、11.1.3参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>フィブラート系薬剤とHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている<危険因子>腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者)]。

2). ニコチン酸製剤(ニセリトロール等)〔11.1.3参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>ニコチン酸製剤とHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている<危険因子>腎機能障害)]。

3). 免疫抑制剤:

①. 免疫抑制剤(シクロスポリン等)〔11.1.3、16.7.1参照〕[エゼチミブとの併用によりエゼチミブ及びシクロスポリンの血中濃度の上昇がみられたため、本剤と併用する場合は、シクロスポリンの血中濃度のモニターを十分に行うこと(<機序>不明<危険因子>腎機能障害)]。

②. 免疫抑制剤(シクロスポリン等)〔11.1.3、16.7.1参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>シクロスポリンとHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、シクロスポリンによるHMG−CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている<危険因子>腎機能障害)。アトルバスタチンとシクロスポリンとの併用により、アトルバスタチンのAUC0−24hrが8.7倍に上昇したとの報告がある(<機序>シクロスポリンとHMG−CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、シクロスポリンによるHMG−CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている<危険因子>腎機能障害)]。

4). アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール等)、エリスロマイシン〔11.1.3参照〕[HMG−CoA還元酵素阻害剤との併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある(<機序>アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用が考えられている<危険因子>腎機能障害)]。

5). クラリスロマイシン[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0−Tlast:+81.8%)がみられたとの報告がある(<機序>クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用が考えられている)]。

6). HIVプロテアーゼ阻害剤:

①. HIVプロテアーゼ阻害剤(ロピナビル・リトナビル)[アトルバスタチンとロピナビル・リトナビルとの併用により、アトルバスタチンのAUCが5.88倍に上昇するとの報告がある(<機序>これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている)]。

②. HIVプロテアーゼ阻害剤(メシル酸ネルフィナビル等)[アトルバスタチンとメシル酸ネルフィナビルとの併用により、アトルバスタチンのAUCが約1.7倍に上昇するとの報告がある(<機序>これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている)]。

7). グラゾプレビル[アトルバスタチンとグラゾプレビル(200mg)との併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度の上昇がみられた(Cmax:5.66倍、AUC0−∞:3.00倍)(<機序>グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及びBCRPの阻害が考えられている)]。

8). レテルモビル[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度の上昇がみられた(Cmax:2.17倍、AUC0−∞:3.29倍)(<機序>レテルモビルによるCYP3A、OATP1B1/1B3及びBCRPの阻害が考えられている)]。

9). グレープフルーツジュース[アトルバスタチンとグレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、アトルバスタチンのAUC0−72hrが約2.5倍に上昇したとの報告がある(<機序>グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている)]。

10). エファビレンツ[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:−12%、AUC0−24hr:−43%)との報告がある(<機序>エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている)]。

11). リファンピシン[リファンピシン投与17時間後にアトルバスタチンを投与したところアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:−40%、AUC:−80%)との報告がある(<機序>リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている)]。

12). ベキサロテン[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンのAUCが約50%低下したとの報告がある(<機序>ベキサロテンによるCYP3A4の誘導が考えられている)]。

13). 陰イオン交換樹脂:

①. 陰イオン交換樹脂<経口>(コレスチミド<経口>、コレスチラミン<経口>等)〔16.7.1参照〕[エゼチミブとの併用によりエゼチミブの血中濃度の低下がみられたため、本剤は陰イオン交換樹脂の投与前2時間あるいは投与後4時間以上の間隔をあけて投与すること(<機序>エゼチミブが陰イオン交換樹脂と結合し、吸収が遅延あるいは減少する可能性がある)]。

②. 陰イオン交換樹脂<経口>(コレスチミド<経口>、コレスチラミン<経口>等)〔16.7.1参照〕[アトルバスタチンとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDLコレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかったとの報告がある(<機序>これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている)]。

14). ジゴキシン[アトルバスタチンとの併用により定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(アトルバスタチン10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0−24hr:+3.6%、CLr:129→128mL/min、アトルバスタチン80mg投与でCmax:+20.0%、AUC0−24hr:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されているので、本剤を併用する場合は、ジゴキシンの血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと(<機序>アトルバスタチンによるジゴキシンのP−gpを介した排出の抑制が示唆されている)]。

15). 経口避妊薬(ノルエチンドロン−エチニルエストラジオール)[アトルバスタチンとの併用によりノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0−24hr:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0−24hr:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められたとの報告がある(<機序>アトルバスタチンによるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている)]。

16). クマリン系抗凝固剤(ワルファリン等)[エゼチミブとの併用によりプロトロンビン時間国際標準比<INR>の上昇がみられたため、本剤を併用する場合には適宜INR検査を行うこと(<機序>不明)]。

高齢者

副作用が発現した場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと(一般に生理機能が低下している、また、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある)〔11.1.3、16.6.3参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(エゼチミブとアトルバスタチンの併用投与において、ラットで胎仔発育抑制、ウサギで骨格奇形が認められている。

アトルバスタチンの動物実験において、出生仔数減少及び生存・発育に対する影響が認められ、胎仔生存率低下と胎仔発育抑制が認められており、また、ラットに他のHMG−CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎仔骨格奇形が報告されている。更に、ヒトでは、他のHMG−CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3ヵ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある)〔2.3参照〕。

(授乳婦)

投与しないこと(エゼチミブでは、ヒト母乳中への移行の有無は不明であるが、妊娠後から授乳期まで投与したラットで乳仔への移行が認められており、アトルバスタチンでは、ラットで乳汁中への移行が報告されている)〔2.3参照〕。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

(取扱い上の注意)

光及び酸化を避けるため、PTPシートのまま保存し、服用直前にPTPシートから取り出すこと。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

複合型高脂血症患者を対象にした海外の多施設二重盲検プラセボ対照試験(625例が12週間以内、576例が1年以内の投与)において、血清トランスアミナーゼ上昇<基準値上限の3倍を超える連続した上昇>の発現率(曝露期間で調整)は、フェノフィブラート単独群で4.5%、エゼチミブとフェノフィブラート併用群で2.7%であり、同様に、胆のう摘出術の発現率は、フェノフィブラート単独群で0.6%、エゼチミブとフェノフィブラート併用群で1.7%であり、CK上昇(基準値上限の10倍を超える)については、本試験のいずれの群でも認められなかった(また、エゼチミブとフェノフィブラート併用における一般的な有害事象は腹痛であった)。なお、本試験は、頻繁に発現しない有害事象を群間で比較するようにはデザインされていない〔8.8参照〕。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

イヌでエゼチミブ(0.03mg/kg/日以上)の1ヵ月間投与により、胆のう胆汁コレステロール濃度が約2〜3倍増加したとの報告がある。しかし、300mg/kg/日をイヌに12ヵ月間投与しても胆石あるいは肝・胆管系への影響はみられなかった。マウスに2週間投与(5mg/kg/日)しても胆のう胆汁コレステロール濃度への影響はみられなかった〔8.8参照〕。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

薬剤情報

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