抗悪性腫瘍薬 > MEK阻害薬
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > MEK阻害薬 |
一般名 | トラメチニブジメチルスルホキシド付加物錠 |
薬価 | 7874.9円 |
メーカー | ノバルティス ファーマ |
最終更新 | 2023年01月改訂(第2版) |
ダブラフェニブとの併用において、通常、成人にはトラメチニブとして2mgを1日1回、空腹時に経口投与する。ただし、術後補助療法の場合には、投与期間は12ヵ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 食後に本剤を投与した場合、Cmax低下及びAUC低下するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること〔16.2.1参照〕。
7.2. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次記の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。ただし、有棘細胞癌(皮膚扁平上皮癌)又は新たな原発性悪性黒色腫が発現した場合には、外科的切除等の適切な処置を行った上で、休薬、減量することなく治療を継続することができる。
[休薬、減量及び中止基準]
1). NCI−CTCAE*によるGrade判定が、忍容不能なGrade2又はGrade3:休薬、Grade1以下まで軽快後、1段階減量して投与を再開。
2). NCI−CTCAE*によるGrade判定が、Grade4:原則投与中止、治療継続が患者にとって望ましいと判断された場合には、Grade1以下まで軽快後、1段階減量して投与を再開。
*)NCI−CTCAE v4.0によりGradeを判定。
[用量調節の目安]
1). 通常投与量:2mg(1日1回)。
2). 1段階減量:1.5mg(1日1回)。
3). 2段階減量:1mg(1日1回)。
4). 3段階減量:投与中止。
適切な処置により副作用が管理できた場合には、減量時と逆の段階を経て増量可。
7.3. 0.5mg錠と2mg錠の生物学的同等性は示されていないため、2mgを投与する際には0.5mg錠を使用しないこと。
1). BRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫。
2). BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈効能共通〉十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、BRAF遺伝子変異が確認された患者に投与すること(検査にあたっては、承認された体外診断薬等を用いること)。
5.2. 〈効能共通〉「17.臨床成績」の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で適応患者の選択を行うこと。
5.3. 〈非小細胞肺癌〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心障害
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉心障害:心不全(0.1%)、左室機能不全(0.2%)、駆出率減少(5.7%)等の重篤な心障害があらわれることがある〔8.1、9.1.1参照〕。
2). 〈本剤単独投与時〉心障害:心不全(0.5%)、左室機能不全(1.4%)、駆出率減少(4.7%)等の重篤な心障害があらわれることがある〔8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 肝機能障害
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉肝機能障害:ALT上昇(10.9%)、AST上昇(10.2%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.3、9.3.1参照〕。
2). 〈本剤単独投与時〉肝機能障害:ALT上昇(4.3%)、AST上昇(5.2%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.3、9.3.1参照〕。
11.1.3. 間質性肺疾患
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉間質性肺疾患(頻度不明)。
2). 〈本剤単独投与時〉間質性肺疾患(頻度不明)。
11.1.4. 横紋筋融解症
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉横紋筋融解症(0.4%)〔8.5参照〕。
2). 〈本剤単独投与時〉横紋筋融解症(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.5. 静脈血栓塞栓症
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉静脈血栓塞栓症(0.3%)。
2). 〈本剤単独投与時〉静脈血栓塞栓症(頻度不明)。
11.1.6. 脳血管障害
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉脳血管障害:脳出血(頻度不明)、脳血管発作(頻度不明)等の脳血管障害があらわれることがある。
2). 〈本剤単独投与時〉脳血管障害:脳出血(頻度不明)、脳血管発作(頻度不明)等の脳血管障害があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉
①. 〈ダブラフェニブとの併用時〉感染症:(1%〜10%未満)毛包炎、膿疱性皮疹、(1%未満)蜂巣炎、尿路感染、鼻咽頭炎、爪囲炎。
②. 〈ダブラフェニブとの併用時〉血液:(1%〜10%未満)好中球減少症、貧血、血小板減少症、白血球減少症。
③. 〈ダブラフェニブとの併用時〉代謝:(1%〜10%未満)食欲減退、脱水、低ナトリウム血症、低リン酸血症、(1%未満)高血糖。
④. 〈ダブラフェニブとの併用時〉神経系:(10%以上)頭痛、(1%〜10%未満)浮動性めまい。
⑤. 〈ダブラフェニブとの併用時〉眼:(1%〜10%未満)霧視、ぶどう膜炎、(1%未満)視力障害、網膜色素上皮剥離、眼窩周囲浮腫、網脈絡膜症、網膜剥離、視力低下、(頻度不明)網膜静脈閉塞。
⑥. 〈ダブラフェニブとの併用時〉心・血管:(1%〜10%未満)高血圧、低血圧、出血(鼻出血、歯肉出血等)、(1%未満)リンパ浮腫、徐脈、QT間隔延長/QTc間隔延長、(頻度不明)心拍数減少。
⑦. 〈ダブラフェニブとの併用時〉呼吸器:(1%〜10%未満)咳嗽、呼吸困難。
⑧. 〈ダブラフェニブとの併用時〉消化器:(10%以上)悪心、下痢、嘔吐、(1%〜10%未満)便秘、腹痛、口内乾燥、口内炎、(1%未満)膵炎。
⑨. 〈ダブラフェニブとの併用時〉肝胆道系:(1%〜10%未満)ALP増加、γ−GTP増加。
⑩. 〈ダブラフェニブとの併用時〉皮膚:(10%以上)発疹、皮膚乾燥、(1%〜10%未満)皮膚そう痒症、ざ瘡様皮膚炎、紅斑、日光角化症、寝汗、皮膚過角化、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚病変、多汗症、脂肪織炎、皮膚亀裂、(頻度不明)光線過敏症。
⑪. 〈ダブラフェニブとの併用時〉筋骨格系:(10%以上)関節痛、筋肉痛、(1%〜10%未満)四肢痛、筋痙縮、血中CK増加。
⑫. 〈ダブラフェニブとの併用時〉腎:(1%未満)腎炎、腎不全、尿細管間質性腎炎、急性腎障害。
⑬. 〈ダブラフェニブとの併用時〉全身:(10%以上)発熱(51.6%)、疲労、悪寒(30.1%)、無力症、(1%〜10%未満)末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、粘膜炎症、(1%未満)顔面浮腫。
⑭. 〈ダブラフェニブとの併用時〉その他:(1%〜10%未満)脂漏性角化症、(1%未満)乳頭腫、皮膚有棘細胞癌、アクロコルドン、新規の原発性悪性黒色腫、ケラトアカントーマ、ボーエン病、(頻度不明)過敏症。
2). 〈本剤単独投与時〉
①. 〈本剤単独投与時〉感染症:(1%〜10%未満)毛包炎、爪囲炎、膿疱性皮疹、(頻度不明)蜂巣炎。
②. 〈本剤単独投与時〉血液:(1%〜10%未満)貧血。
③. 〈本剤単独投与時〉代謝:(1%未満)脱水。
④. 〈本剤単独投与時〉眼:(1%〜10%未満)眼窩周囲浮腫、霧視、(1%未満)視力障害、視神経乳頭浮腫、網脈絡膜症、網膜剥離、視力低下、(頻度不明)網膜静脈閉塞、網膜色素上皮剥離。
⑤. 〈本剤単独投与時〉心・血管:(1%〜10%未満)高血圧、リンパ浮腫、出血(鼻出血、歯肉出血等)、(1%未満)徐脈、(頻度不明)心拍数減少、QT間隔延長/QTc間隔延長。
⑥. 〈本剤単独投与時〉呼吸器:(1%〜10%未満)咳嗽、呼吸困難。
⑦. 〈本剤単独投与時〉消化器:(10%以上)下痢(33%)、悪心、(1%〜10%未満)嘔吐、便秘、腹痛、口内乾燥、口内炎、(頻度不明)膵炎。
⑧. 〈本剤単独投与時〉肝胆道系:(1%〜10%未満)ALP増加。
⑨. 〈本剤単独投与時〉皮膚:(10%以上)発疹(56%)、ざ瘡様皮膚炎、皮膚乾燥、脱毛症、(1%〜10%未満)皮膚そう痒症、紅斑、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚亀裂、ひび・あかぎれ。
⑩. 〈本剤単独投与時〉筋骨格系:(1%〜10%未満)血中CK増加。
⑪. 〈本剤単独投与時〉全身:(10%以上)疲労、末梢性浮腫、(1%〜10%未満)発熱、顔面浮腫、粘膜炎症、無力症。
⑫. 〈本剤単独投与時〉その他:(1%未満)過敏症。
ダブラフェニブとの併用時の副作用は、臨床試験(MEK115306試験、MEK116513試験、F2301試験及びE2201試験)に基づき記載した。
本剤単独投与時の副作用は、海外臨床試験(MEK114267試験)に基づき記載した。
1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 心障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前には、患者の心機能を確認し、本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察すること〔9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 網膜静脈閉塞、網膜色素上皮剥離、網膜剥離等の重篤な眼障害が報告されているので、定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。
8.3. 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行うこと〔9.3.1、11.1.2参照〕。
8.4. 発熱が高頻度に認められ、重度脱水、低血圧を伴う例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬や解熱剤の投与など適切な処置を行うこと。
8.5. 横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等に十分注意すること〔11.1.4参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 心疾患又はその既往歴のある患者:症状が悪化するおそれがある〔8.1、11.1.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 中等度以上の肝機能障害患者:本剤の曝露量が増加する可能性がある〔8.3、11.1.2参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
患者の状態を観察しながら注意して投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(本剤を妊娠中に投与する場合、及び投与中に妊娠した場合には、胎児に対する危険性を患者に説明すること)、動物実験では、ラットにおいて母動物体重増加量低値、着床後死亡率高値傾向又は胎仔体重低値が0.094/0.031mg/kg/日(初回/2回目以降の投与量;臨床曝露量(AUC)の約0.3倍)以上の群でみられ、ウサギにおいて母動物の体重増加量の低値、流産、胎仔体重の低値及び骨格異常の発現頻度の増加が0.077/0.0385mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.1倍)以上の群で認められている〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトの乳汁中への移行は不明である)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(取扱い上の注意)
20.1. 光及び湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器で保管すること。
20.2. 使用の都度密栓すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. ラットの0.016mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.2倍)以上の群で卵胞嚢胞増加及び黄体数減少がみられたことから、受胎能に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。
15.2.2. マウスの0.25mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約3倍)以上の群で心臓の病理組織学的変化を伴わない左室機能低下並びに心拍数低値及び心重量低値、ラットの1mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.5〜0.8倍)群で血清リン高値を伴う心筋鉱質沈着及び心筋壊死がみられた。
15.2.3. In vitro3T3 NRU光毒性試験において、本剤は光毒性を有する可能性が示唆された。
(保管上の注意)
2〜8℃で保存。
薬効分類 | 抗悪性腫瘍薬 > MEK阻害薬 |
一般名 | トラメチニブジメチルスルホキシド付加物錠 |
薬価 | 7874.9円 |
メーカー | ノバルティス ファーマ |
最終更新 | 2023年01月改訂(第2版) |
ダブラフェニブとの併用において、通常、成人にはトラメチニブとして2mgを1日1回、空腹時に経口投与する。ただし、術後補助療法の場合には、投与期間は12ヵ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 食後に本剤を投与した場合、Cmax低下及びAUC低下するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること〔16.2.1参照〕。
7.2. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次記の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。ただし、有棘細胞癌(皮膚扁平上皮癌)又は新たな原発性悪性黒色腫が発現した場合には、外科的切除等の適切な処置を行った上で、休薬、減量することなく治療を継続することができる。
[休薬、減量及び中止基準]
1). NCI−CTCAE*によるGrade判定が、忍容不能なGrade2又はGrade3:休薬、Grade1以下まで軽快後、1段階減量して投与を再開。
2). NCI−CTCAE*によるGrade判定が、Grade4:原則投与中止、治療継続が患者にとって望ましいと判断された場合には、Grade1以下まで軽快後、1段階減量して投与を再開。
*)NCI−CTCAE v4.0によりGradeを判定。
[用量調節の目安]
1). 通常投与量:2mg(1日1回)。
2). 1段階減量:1.5mg(1日1回)。
3). 2段階減量:1mg(1日1回)。
4). 3段階減量:投与中止。
適切な処置により副作用が管理できた場合には、減量時と逆の段階を経て増量可。
7.3. 0.5mg錠と2mg錠の生物学的同等性は示されていないため、2mgを投与する際には0.5mg錠を使用しないこと。
1). BRAF遺伝子変異を有する悪性黒色腫。
2). BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈効能共通〉十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、BRAF遺伝子変異が確認された患者に投与すること(検査にあたっては、承認された体外診断薬等を用いること)。
5.2. 〈効能共通〉「17.臨床成績」の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で適応患者の選択を行うこと。
5.3. 〈非小細胞肺癌〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 心障害
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉心障害:心不全(0.1%)、左室機能不全(0.2%)、駆出率減少(5.7%)等の重篤な心障害があらわれることがある〔8.1、9.1.1参照〕。
2). 〈本剤単独投与時〉心障害:心不全(0.5%)、左室機能不全(1.4%)、駆出率減少(4.7%)等の重篤な心障害があらわれることがある〔8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 肝機能障害
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉肝機能障害:ALT上昇(10.9%)、AST上昇(10.2%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.3、9.3.1参照〕。
2). 〈本剤単独投与時〉肝機能障害:ALT上昇(4.3%)、AST上昇(5.2%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある〔8.3、9.3.1参照〕。
11.1.3. 間質性肺疾患
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉間質性肺疾患(頻度不明)。
2). 〈本剤単独投与時〉間質性肺疾患(頻度不明)。
11.1.4. 横紋筋融解症
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉横紋筋融解症(0.4%)〔8.5参照〕。
2). 〈本剤単独投与時〉横紋筋融解症(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.5. 静脈血栓塞栓症
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉静脈血栓塞栓症(0.3%)。
2). 〈本剤単独投与時〉静脈血栓塞栓症(頻度不明)。
11.1.6. 脳血管障害
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉脳血管障害:脳出血(頻度不明)、脳血管発作(頻度不明)等の脳血管障害があらわれることがある。
2). 〈本剤単独投与時〉脳血管障害:脳出血(頻度不明)、脳血管発作(頻度不明)等の脳血管障害があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 〈ダブラフェニブとの併用時〉
①. 〈ダブラフェニブとの併用時〉感染症:(1%〜10%未満)毛包炎、膿疱性皮疹、(1%未満)蜂巣炎、尿路感染、鼻咽頭炎、爪囲炎。
②. 〈ダブラフェニブとの併用時〉血液:(1%〜10%未満)好中球減少症、貧血、血小板減少症、白血球減少症。
③. 〈ダブラフェニブとの併用時〉代謝:(1%〜10%未満)食欲減退、脱水、低ナトリウム血症、低リン酸血症、(1%未満)高血糖。
④. 〈ダブラフェニブとの併用時〉神経系:(10%以上)頭痛、(1%〜10%未満)浮動性めまい。
⑤. 〈ダブラフェニブとの併用時〉眼:(1%〜10%未満)霧視、ぶどう膜炎、(1%未満)視力障害、網膜色素上皮剥離、眼窩周囲浮腫、網脈絡膜症、網膜剥離、視力低下、(頻度不明)網膜静脈閉塞。
⑥. 〈ダブラフェニブとの併用時〉心・血管:(1%〜10%未満)高血圧、低血圧、出血(鼻出血、歯肉出血等)、(1%未満)リンパ浮腫、徐脈、QT間隔延長/QTc間隔延長、(頻度不明)心拍数減少。
⑦. 〈ダブラフェニブとの併用時〉呼吸器:(1%〜10%未満)咳嗽、呼吸困難。
⑧. 〈ダブラフェニブとの併用時〉消化器:(10%以上)悪心、下痢、嘔吐、(1%〜10%未満)便秘、腹痛、口内乾燥、口内炎、(1%未満)膵炎。
⑨. 〈ダブラフェニブとの併用時〉肝胆道系:(1%〜10%未満)ALP増加、γ−GTP増加。
⑩. 〈ダブラフェニブとの併用時〉皮膚:(10%以上)発疹、皮膚乾燥、(1%〜10%未満)皮膚そう痒症、ざ瘡様皮膚炎、紅斑、日光角化症、寝汗、皮膚過角化、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚病変、多汗症、脂肪織炎、皮膚亀裂、(頻度不明)光線過敏症。
⑪. 〈ダブラフェニブとの併用時〉筋骨格系:(10%以上)関節痛、筋肉痛、(1%〜10%未満)四肢痛、筋痙縮、血中CK増加。
⑫. 〈ダブラフェニブとの併用時〉腎:(1%未満)腎炎、腎不全、尿細管間質性腎炎、急性腎障害。
⑬. 〈ダブラフェニブとの併用時〉全身:(10%以上)発熱(51.6%)、疲労、悪寒(30.1%)、無力症、(1%〜10%未満)末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、粘膜炎症、(1%未満)顔面浮腫。
⑭. 〈ダブラフェニブとの併用時〉その他:(1%〜10%未満)脂漏性角化症、(1%未満)乳頭腫、皮膚有棘細胞癌、アクロコルドン、新規の原発性悪性黒色腫、ケラトアカントーマ、ボーエン病、(頻度不明)過敏症。
2). 〈本剤単独投与時〉
①. 〈本剤単独投与時〉感染症:(1%〜10%未満)毛包炎、爪囲炎、膿疱性皮疹、(頻度不明)蜂巣炎。
②. 〈本剤単独投与時〉血液:(1%〜10%未満)貧血。
③. 〈本剤単独投与時〉代謝:(1%未満)脱水。
④. 〈本剤単独投与時〉眼:(1%〜10%未満)眼窩周囲浮腫、霧視、(1%未満)視力障害、視神経乳頭浮腫、網脈絡膜症、網膜剥離、視力低下、(頻度不明)網膜静脈閉塞、網膜色素上皮剥離。
⑤. 〈本剤単独投与時〉心・血管:(1%〜10%未満)高血圧、リンパ浮腫、出血(鼻出血、歯肉出血等)、(1%未満)徐脈、(頻度不明)心拍数減少、QT間隔延長/QTc間隔延長。
⑥. 〈本剤単独投与時〉呼吸器:(1%〜10%未満)咳嗽、呼吸困難。
⑦. 〈本剤単独投与時〉消化器:(10%以上)下痢(33%)、悪心、(1%〜10%未満)嘔吐、便秘、腹痛、口内乾燥、口内炎、(頻度不明)膵炎。
⑧. 〈本剤単独投与時〉肝胆道系:(1%〜10%未満)ALP増加。
⑨. 〈本剤単独投与時〉皮膚:(10%以上)発疹(56%)、ざ瘡様皮膚炎、皮膚乾燥、脱毛症、(1%〜10%未満)皮膚そう痒症、紅斑、手掌・足底発赤知覚不全症候群、皮膚亀裂、ひび・あかぎれ。
⑩. 〈本剤単独投与時〉筋骨格系:(1%〜10%未満)血中CK増加。
⑪. 〈本剤単独投与時〉全身:(10%以上)疲労、末梢性浮腫、(1%〜10%未満)発熱、顔面浮腫、粘膜炎症、無力症。
⑫. 〈本剤単独投与時〉その他:(1%未満)過敏症。
ダブラフェニブとの併用時の副作用は、臨床試験(MEK115306試験、MEK116513試験、F2301試験及びE2201試験)に基づき記載した。
本剤単独投与時の副作用は、海外臨床試験(MEK114267試験)に基づき記載した。
1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
8.1. 心障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前には、患者の心機能を確認し、本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察すること〔9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. 網膜静脈閉塞、網膜色素上皮剥離、網膜剥離等の重篤な眼障害が報告されているので、定期的に眼の異常の有無を確認すること。また、眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。
8.3. 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行うこと〔9.3.1、11.1.2参照〕。
8.4. 発熱が高頻度に認められ、重度脱水、低血圧を伴う例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量、休薬や解熱剤の投与など適切な処置を行うこと。
8.5. 横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等に十分注意すること〔11.1.4参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 心疾患又はその既往歴のある患者:症状が悪化するおそれがある〔8.1、11.1.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 中等度以上の肝機能障害患者:本剤の曝露量が増加する可能性がある〔8.3、11.1.2参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠可能な女性:妊娠可能な女性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
患者の状態を観察しながら注意して投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい(本剤を妊娠中に投与する場合、及び投与中に妊娠した場合には、胎児に対する危険性を患者に説明すること)、動物実験では、ラットにおいて母動物体重増加量低値、着床後死亡率高値傾向又は胎仔体重低値が0.094/0.031mg/kg/日(初回/2回目以降の投与量;臨床曝露量(AUC)の約0.3倍)以上の群でみられ、ウサギにおいて母動物の体重増加量の低値、流産、胎仔体重の低値及び骨格異常の発現頻度の増加が0.077/0.0385mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.1倍)以上の群で認められている〔9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒトの乳汁中への移行は不明である)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(取扱い上の注意)
20.1. 光及び湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器で保管すること。
20.2. 使用の都度密栓すること。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. ラットの0.016mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.2倍)以上の群で卵胞嚢胞増加及び黄体数減少がみられたことから、受胎能に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。
15.2.2. マウスの0.25mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約3倍)以上の群で心臓の病理組織学的変化を伴わない左室機能低下並びに心拍数低値及び心重量低値、ラットの1mg/kg/日(臨床曝露量(AUC)の約0.5〜0.8倍)群で血清リン高値を伴う心筋鉱質沈着及び心筋壊死がみられた。
15.2.3. In vitro3T3 NRU光毒性試験において、本剤は光毒性を有する可能性が示唆された。
(保管上の注意)
2〜8℃で保存。
薬剤写真、用法用量、効能効果や後発品の情報が一度に参照でき、関連情報へ簡単にアクセスができます。
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※ ご使用いただく際に、必ず最新の添付文書および安全性情報も併せてご確認下さい。