薬効分類 | 凝固因子製剤 > 血液凝固第9因子 |
一般名 | ノナコグアルファ (遺伝子組換え) 注射用 |
薬価 | 54998円 |
メーカー | ファイザー |
最終更新 | 2024年03月改訂(第2版) |
本剤は製剤に添付された溶解液を全量用いて溶解し、数分かけて緩徐に静脈内に注射する。初回用量は通常、本剤50国際単位/kgとするが、患者の状態に応じて適宜増減できる。また、次回以降は患者の状態、血液凝固第9因子の上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]に応じて適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤を含む血液凝固第9因子製剤の投与は、個々の患者に応じて用量調節が必要である。用量及び投与期間は、血液凝固第9因子欠乏の程度、出血の部位と程度及び患者の臨床症状により決定すること。
7.2. 本剤の回収率はヒト血漿由来の血液凝固第9因子製剤の回収率より低い可能性があるため、投与量の調節を考慮すること〔16.1参照〕。
7.3. 血液凝固第9因子活性測定等によりモニタリングすること(特に外科的処置の場合は留意すること)。臨床症状、血液凝固第9因子活性、薬物動態パラメータ(血液凝固第9因子の上昇値等)を考慮し、用量を調節すること。
7.4. 投与速度が速すぎると注射部位疼痛等が発現するおそれがあるので、患者の状態をみながら1分間に4mLを超えない速度でゆっくり注入すること。
7.5. 用量は、次に基づいて算出すること。
必要な第9因子単位=体重(kg)×血液凝固第9因子の目標上昇値(%又は国際単位/dL)×血液凝固第9因子の上昇値の逆数(国際単位/dLあたりの国際単位/kg)。
血液凝固第9因子の上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]:本剤投与前から本剤投与30分後の第9因子の増加量を体重あたりの投与量(国際単位/kg)で除した値として求める。
7.6. 出血エピソード及び外科手術における用量は、国内外の最新のガイドラインも参照のこと。
血友病B(先天性血液凝固第9因子欠乏症)患者における出血傾向の抑制。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):蕁麻疹、悪寒、血管浮腫、呼吸困難、血圧低下、頻脈等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.2、8.3、9.1.1−9.1.3参照〕。
11.1.2. 血栓症(頻度不明)〔9.1.4、9.3肝機能障害患者の項、9.7.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 眼:(1%未満)霧視。
2). 消化管:(2%以上)嘔気、(1%未満)嘔吐。
3). 投与部位:(2%以上)注射部位反応、注射部位疼痛。
4). 精神神経系:(2%以上)頭痛、浮動性めまい、(1〜2%未満)味覚異常、(1%未満)振戦。
5). 呼吸器:(1%未満)呼吸困難、咳嗽、低酸素症、胸部不快感。
6). 皮膚:(2%以上)発疹、蕁麻疹、(1%未満)蜂巣炎。
7). その他:(1〜2%未満)潮紅、(1%未満)発熱、悪寒、静脈炎。
8.1. 本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
8.2. 本剤の投与によりアナフィラキシーを含むアレルギー反応があらわれることがあるので、患者に対しては、アレルギー反応の初期症状が認められた場合には、本剤の投与を中止し、症状や重症度に応じて、直ちに医師に連絡するよう、あらかじめ、説明すること〔9.1.1−9.1.3、11.1.1参照〕。
8.3. 患者の血中に血液凝固第9因子に対するインヒビター発生するおそれがある。
本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビター発生を疑い、血液凝固第9因子回収率や血液凝固第9因子に対するインヒビターの検査を行う等注意深く対応し、適切な処置を行うこと〔9.1.2、11.1.1参照〕。
8.4. 本剤の持続注入に対する安全性と有効性は確立されていないため、持続注入の際は、血友病治療に十分な知識及び経験のある医師の下で行うこと〔15.1.2参照〕。
8.5. 薬効の減弱が認められた場合には、投与量の再検討や必要に応じて血液凝固第9因子に対するインヒビターの測定を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症又はハムスターたん白質に対し過敏症の既往歴のある患者〔8.2、11.1.1参照〕。
9.1.2. ヒト血漿由来の血液凝固第9因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者:過敏症の既往歴のある患者には、血液凝固第9因子に対するインヒビターの有無を確認すること〔8.2、8.3、9.1.3、11.1.1参照〕。
9.1.3. 血液凝固第9因子に対するインヒビターが発生した患者:アレルギー反応の発現の可能性を考慮して、投与初期(約10〜20実投与日)はアレルギー反応に対する適切な処置が可能な医師のもとで投与すること(血液凝固第9因子投与によりアナフィラキシーのリスクが増加する可能性がある)〔8.2、9.1.2、11.1.1参照〕。
9.1.4. 術後の患者、血栓塞栓性事象のリスクのある患者、線維素溶解の徴候又は播種性血管内凝固症候群(DIC)のある患者:投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること〔11.1.2参照〕。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること〔11.1.2参照〕。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していない)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7.1. 新生児:投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること〔11.1.2参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 調製前に、本剤及び添付溶解液を室温に戻しておくこと。本剤は、添付溶解液(0.234%塩化ナトリウム液、5mL)全量で溶解し、全量の溶解液をフィルター付バイアルアダプターでバイアルから抜き取ること。
14.1.2. 他剤と同じチューブを使用しないこと(また、同じ容器で混合しないこと)。
14.1.3. 可塑剤としてDEHP[di−(2−ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含む輸液セット等の使用を避けること。
14.1.4. 本剤は保存剤を含有していないので、溶解後3時間以内に使用すること。
14.1.5. 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 本剤投与においてチューブ又はシリンジ中に赤血球凝集が起きたとの報告がある。これに関連する有害事象の報告はない。赤血球凝集の可能性を最小限に抑えるため、シリンジに血液を入れないようにし、チューブ又はシリンジに赤血球凝集が認められた場合には全て(チューブ、シリンジ及び本剤溶液)を廃棄し、新しい製品を用いて再投与すること。
14.3. 薬剤交付時の注意
14.3.1. 子供の手の届かないところに保管すること。
14.3.2. 使用済みの医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 本剤による免疫寛容導入療法の安全性と有効性は確立されていない。なお、海外において、血液凝固第9因子に対するインヒビターを有しかつ血液凝固第9因子に過敏症の既往のある血友病B患者では、血液凝固第9因子製剤に伴う免疫寛容導入療法後に、ネフローゼ症候群を発現したとの報告がある。
15.1.2. 海外において、中心静脈カテーテルにより、本剤を持続注入された患者では、血栓塞栓性事象が報告されている。また、重症疾患のある新生児において、生命を脅かす上大静脈症候群が発現したとの報告もある〔8.4参照〕。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 凝固因子製剤 > 血液凝固第9因子 |
一般名 | ノナコグアルファ (遺伝子組換え) 注射用 |
薬価 | 54998円 |
メーカー | ファイザー |
最終更新 | 2024年03月改訂(第2版) |
本剤は製剤に添付された溶解液を全量用いて溶解し、数分かけて緩徐に静脈内に注射する。初回用量は通常、本剤50国際単位/kgとするが、患者の状態に応じて適宜増減できる。また、次回以降は患者の状態、血液凝固第9因子の上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]に応じて適宜増減する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤を含む血液凝固第9因子製剤の投与は、個々の患者に応じて用量調節が必要である。用量及び投与期間は、血液凝固第9因子欠乏の程度、出血の部位と程度及び患者の臨床症状により決定すること。
7.2. 本剤の回収率はヒト血漿由来の血液凝固第9因子製剤の回収率より低い可能性があるため、投与量の調節を考慮すること〔16.1参照〕。
7.3. 血液凝固第9因子活性測定等によりモニタリングすること(特に外科的処置の場合は留意すること)。臨床症状、血液凝固第9因子活性、薬物動態パラメータ(血液凝固第9因子の上昇値等)を考慮し、用量を調節すること。
7.4. 投与速度が速すぎると注射部位疼痛等が発現するおそれがあるので、患者の状態をみながら1分間に4mLを超えない速度でゆっくり注入すること。
7.5. 用量は、次に基づいて算出すること。
必要な第9因子単位=体重(kg)×血液凝固第9因子の目標上昇値(%又は国際単位/dL)×血液凝固第9因子の上昇値の逆数(国際単位/dLあたりの国際単位/kg)。
血液凝固第9因子の上昇値[(国際単位/dL)/(国際単位/kg)]:本剤投与前から本剤投与30分後の第9因子の増加量を体重あたりの投与量(国際単位/kg)で除した値として求める。
7.6. 出血エピソード及び外科手術における用量は、国内外の最新のガイドラインも参照のこと。
血友病B(先天性血液凝固第9因子欠乏症)患者における出血傾向の抑制。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明):蕁麻疹、悪寒、血管浮腫、呼吸困難、血圧低下、頻脈等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔8.2、8.3、9.1.1−9.1.3参照〕。
11.1.2. 血栓症(頻度不明)〔9.1.4、9.3肝機能障害患者の項、9.7.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 眼:(1%未満)霧視。
2). 消化管:(2%以上)嘔気、(1%未満)嘔吐。
3). 投与部位:(2%以上)注射部位反応、注射部位疼痛。
4). 精神神経系:(2%以上)頭痛、浮動性めまい、(1〜2%未満)味覚異常、(1%未満)振戦。
5). 呼吸器:(1%未満)呼吸困難、咳嗽、低酸素症、胸部不快感。
6). 皮膚:(2%以上)発疹、蕁麻疹、(1%未満)蜂巣炎。
7). その他:(1〜2%未満)潮紅、(1%未満)発熱、悪寒、静脈炎。
8.1. 本剤の投与は、血友病の治療経験をもつ医師のもとで開始すること。
8.2. 本剤の投与によりアナフィラキシーを含むアレルギー反応があらわれることがあるので、患者に対しては、アレルギー反応の初期症状が認められた場合には、本剤の投与を中止し、症状や重症度に応じて、直ちに医師に連絡するよう、あらかじめ、説明すること〔9.1.1−9.1.3、11.1.1参照〕。
8.3. 患者の血中に血液凝固第9因子に対するインヒビター発生するおそれがある。
本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビター発生を疑い、血液凝固第9因子回収率や血液凝固第9因子に対するインヒビターの検査を行う等注意深く対応し、適切な処置を行うこと〔9.1.2、11.1.1参照〕。
8.4. 本剤の持続注入に対する安全性と有効性は確立されていないため、持続注入の際は、血友病治療に十分な知識及び経験のある医師の下で行うこと〔15.1.2参照〕。
8.5. 薬効の減弱が認められた場合には、投与量の再検討や必要に応じて血液凝固第9因子に対するインヒビターの測定を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 本剤の成分に対し過敏症又はハムスターたん白質に対し過敏症の既往歴のある患者〔8.2、11.1.1参照〕。
9.1.2. ヒト血漿由来の血液凝固第9因子製剤に対し過敏症の既往歴のある患者:過敏症の既往歴のある患者には、血液凝固第9因子に対するインヒビターの有無を確認すること〔8.2、8.3、9.1.3、11.1.1参照〕。
9.1.3. 血液凝固第9因子に対するインヒビターが発生した患者:アレルギー反応の発現の可能性を考慮して、投与初期(約10〜20実投与日)はアレルギー反応に対する適切な処置が可能な医師のもとで投与すること(血液凝固第9因子投与によりアナフィラキシーのリスクが増加する可能性がある)〔8.2、9.1.2、11.1.1参照〕。
9.1.4. 術後の患者、血栓塞栓性事象のリスクのある患者、線維素溶解の徴候又は播種性血管内凝固症候群(DIC)のある患者:投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること〔11.1.2参照〕。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること〔11.1.2参照〕。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること(生殖発生毒性試験は実施していない)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7.1. 新生児:投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること〔11.1.2参照〕。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 調製前に、本剤及び添付溶解液を室温に戻しておくこと。本剤は、添付溶解液(0.234%塩化ナトリウム液、5mL)全量で溶解し、全量の溶解液をフィルター付バイアルアダプターでバイアルから抜き取ること。
14.1.2. 他剤と同じチューブを使用しないこと(また、同じ容器で混合しないこと)。
14.1.3. 可塑剤としてDEHP[di−(2−ethylhexyl)phthalate;フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の輸液セット等を使用した場合、DEHPが製剤中に溶出するので、DEHPを含む輸液セット等の使用を避けること。
14.1.4. 本剤は保存剤を含有していないので、溶解後3時間以内に使用すること。
14.1.5. 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 本剤投与においてチューブ又はシリンジ中に赤血球凝集が起きたとの報告がある。これに関連する有害事象の報告はない。赤血球凝集の可能性を最小限に抑えるため、シリンジに血液を入れないようにし、チューブ又はシリンジに赤血球凝集が認められた場合には全て(チューブ、シリンジ及び本剤溶液)を廃棄し、新しい製品を用いて再投与すること。
14.3. 薬剤交付時の注意
14.3.1. 子供の手の届かないところに保管すること。
14.3.2. 使用済みの医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 本剤による免疫寛容導入療法の安全性と有効性は確立されていない。なお、海外において、血液凝固第9因子に対するインヒビターを有しかつ血液凝固第9因子に過敏症の既往のある血友病B患者では、血液凝固第9因子製剤に伴う免疫寛容導入療法後に、ネフローゼ症候群を発現したとの報告がある。
15.1.2. 海外において、中心静脈カテーテルにより、本剤を持続注入された患者では、血栓塞栓性事象が報告されている。また、重症疾患のある新生児において、生命を脅かす上大静脈症候群が発現したとの報告もある〔8.4参照〕。
(保管上の注意)
室温保存。
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