薬効分類 | 局所麻酔薬 |
一般名 | テトラカイン塩酸塩注射用 |
薬価 | 80円 |
メーカー | 杏林製薬 |
最終更新 | 2024年05月改訂(第2版) |
使用に際し、目的濃度の水性注射液または水性液として、使用する。
〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉
テトラカイン塩酸塩として、通常成人には次記量を使用する。
高比重溶液:0.1〜0.5%注射液とし、6〜15mg。
低比重溶液:0.1%注射液とし、6〜15mg。
〈浸潤麻酔〉
(基準最高用量:1回100mg)0.1%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、通常成人20〜30mgを使用する。
〈硬膜外麻酔〉
0.15〜0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、通常成人30〜60mgを使用する。
〈伝達麻酔〉
(基準最高用量:1回100mg)0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、通常成人10〜75mgを使用する。
〈表面麻酔〉
0.25〜2%液とし、テトラカイン塩酸塩として通常成人5〜80mgを使用する。
ただし、年齢、麻酔領域、部位、組織、症状、体質により適宜増減する。必要に応じアドレナリン(通常濃度1:1万〜2万)を添加して使用する。
脊椎麻酔(腰椎麻酔)、浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔、表面麻酔。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):血圧降下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸抑制等があらわれることがある〔8.1−8.3、8.10参照〕。
11.1.2. 中枢神経障害(頻度不明):振戦、痙攣等の中毒症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 中枢神経:(頻度不明)眠気、不安、興奮、霧視、眩暈、悪心・嘔吐。
2). 過敏症:(頻度不明)蕁麻疹、浮腫。
2.1. 〈効能共通〉本剤の成分又は安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉重篤な出血やショック状態の患者[重篤な低血圧が起こることがある]。
2.3. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉注射部位又はその周辺の炎症部位[化膿性髄膜炎症状を起こすおそれがある]。
2.4. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉敗血症の患者[敗血症性髄膜炎を生ずるおそれがある]。
2.5. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉中枢神経系疾患(髄膜炎、脊髄癆、灰白脊髄炎等)の患者[脊椎麻酔により症状が悪化するおそれがある]。
2.6. 〈硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しないこと。
2.6.1. 〈硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔の場合、血管収縮剤に対し、過敏症の既往歴のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しないこと。
2.6.2. 〈硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔時、高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、糖尿病、血管痙攣等のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[これらの症状が悪化するおそれがある]。
2.7. 〈浸潤麻酔及び伝達麻酔〉浸潤麻酔及び伝達麻酔の場合、耳、指趾又は陰茎の麻酔には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[壊死状態になるおそれがある]。
8.1. 〈効能共通〉まれにショック様症状を起こすことがあるので、局所麻酔剤の使用に際しては、患者の全身状態の観察を十分に行い、常時、直ちに救急処置のとれる準備が望ましい〔8.2、8.3、8.10、11.1.1参照〕。
8.2. 〈効能共通〉本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショック様症状をできるだけ避けるために、次の点に留意すること〔8.1、8.3、8.10、11.1.1参照〕。
8.3. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉ショック様症状がみられた際に迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈路の確保を行うこと〔8.1、8.2、11.1.1参照〕。
8.4. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉一般に血圧下降しやすいので、次の測定基準により血圧管理を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。
・ 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉薬液を注入してから1分後に血圧を測定する。
・ 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉薬液を注入してから1分後以降14分間は、2分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
・ 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉薬液注入後15分以上経過した後は、2.5〜5分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
8.5. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉バイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸、意識レベル)及び麻酔高に注意し、必要に応じて適切な処置を行うこと。
8.6. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉臍部以上の部位の手術に用いる必要がある場合には、慎重に投与すること。
8.7. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉脊椎麻酔(腰椎麻酔)の場合、本剤の比重は一定に調製されているが、患者の脳脊髄液の比重にはかなりの変動があることに留意すること。
8.8. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉髄液の漏出を最少に防ぐために、脊椎穿刺針は、できるだけ細いものを用いること(脊椎穿刺により脊麻後頭痛が、また、まれに一過性外転神経麻痺等があらわれることがある)、なお、必要に応じて輸液を行うこと。
8.9. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉まれに脊髄神経障害があらわれることがあるので、脊椎麻酔(腰椎麻酔)時、穿刺に際して患者が放散痛を訴えた場合、脳脊髄液が出にくい場合又は血液混入を認めた場合には、本剤を注入しないこと。
8.10. 〈硬膜外麻酔〉ショック様症状がみられた際に迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈路の確保を行うこと〔8.1、8.2、11.1.1参照〕。
8.11. 〈硬膜外麻酔〉できるだけ薄い濃度のものを用いること。
8.12. 〈硬膜外麻酔〉できるだけ必要最少量にとどめること。
8.13. 〈硬膜外麻酔〉注射の速度はできるだけ遅くすること。
8.14. 〈硬膜外麻酔〉必要に応じて血管収縮剤の併用を考えること。
8.15. 〈硬膜外麻酔〉硬膜外麻酔の場合、注射針が、血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめること。
8.16. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉できるだけ薄い濃度のものを用いること。
8.17. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉できるだけ必要最少量にとどめること。
8.18. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉注射の速度はできるだけ遅くすること。
8.19. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉必要に応じて血管収縮剤の併用を考えること。
8.20. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が早いのでできるだけ少ない量で使用すること。
8.21. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉浸潤麻酔、伝達麻酔の場合、注射針が、血管に入っていないことを確かめること。
8.22. 〈表面麻酔〉できるだけ薄い濃度のものを用いること。
8.23. 〈表面麻酔〉できるだけ必要最少量にとどめること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉血液疾患や抗凝血剤治療中の患者:血腫形成や脊髄障害を起こすことがある(出血しやすい)。
9.1.2. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉重篤な高血圧症の患者:低血圧が起こりやすい。
9.1.3. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉脊柱の著明な変形のある患者:脊髄損傷や神経根損傷のおそれがあり、また麻酔の高さの予測も困難である。
9.1.4. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉若年者:一般に麻酔範囲が拡がりやすい。
9.1.5. 〈浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉血管収縮剤(カテコールアミン)の併用に対する注意が必要な患者:次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にすること。
(1). 〈浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉浸潤・硬膜外・伝達及び表面麻酔の場合、ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤使用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする(心筋の被刺激性が高まって不整脈が発現しやすい)。
(2). 〈浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔の場合、三環系抗うつ剤服用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする(心血管作用の増強がみられることがある)。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
9.5.1. 〈効能共通〉妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉妊娠末期は、麻酔範囲が拡がり、仰臥性低血圧を起こすことがある。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 〈表面麻酔〉投与部位:眼科用として投与しないこと。
(取扱い上の注意)
沸騰、加圧滅菌に耐えるが、アルカリに合うと、Free Baseが析出するので注射器具等のアルカリ性煮沸滅菌を行ってはならない。
(保管上の注意)
室温保存。
薬効分類 | 局所麻酔薬 |
一般名 | テトラカイン塩酸塩注射用 |
薬価 | 80円 |
メーカー | 杏林製薬 |
最終更新 | 2024年05月改訂(第2版) |
使用に際し、目的濃度の水性注射液または水性液として、使用する。
〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉
テトラカイン塩酸塩として、通常成人には次記量を使用する。
高比重溶液:0.1〜0.5%注射液とし、6〜15mg。
低比重溶液:0.1%注射液とし、6〜15mg。
〈浸潤麻酔〉
(基準最高用量:1回100mg)0.1%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、通常成人20〜30mgを使用する。
〈硬膜外麻酔〉
0.15〜0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、通常成人30〜60mgを使用する。
〈伝達麻酔〉
(基準最高用量:1回100mg)0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、通常成人10〜75mgを使用する。
〈表面麻酔〉
0.25〜2%液とし、テトラカイン塩酸塩として通常成人5〜80mgを使用する。
ただし、年齢、麻酔領域、部位、組織、症状、体質により適宜増減する。必要に応じアドレナリン(通常濃度1:1万〜2万)を添加して使用する。
脊椎麻酔(腰椎麻酔)、浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔、表面麻酔。
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック(頻度不明):血圧降下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸抑制等があらわれることがある〔8.1−8.3、8.10参照〕。
11.1.2. 中枢神経障害(頻度不明):振戦、痙攣等の中毒症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 中枢神経:(頻度不明)眠気、不安、興奮、霧視、眩暈、悪心・嘔吐。
2). 過敏症:(頻度不明)蕁麻疹、浮腫。
2.1. 〈効能共通〉本剤の成分又は安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉重篤な出血やショック状態の患者[重篤な低血圧が起こることがある]。
2.3. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉注射部位又はその周辺の炎症部位[化膿性髄膜炎症状を起こすおそれがある]。
2.4. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉敗血症の患者[敗血症性髄膜炎を生ずるおそれがある]。
2.5. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉中枢神経系疾患(髄膜炎、脊髄癆、灰白脊髄炎等)の患者[脊椎麻酔により症状が悪化するおそれがある]。
2.6. 〈硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しないこと。
2.6.1. 〈硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔の場合、血管収縮剤に対し、過敏症の既往歴のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しないこと。
2.6.2. 〈硬膜外麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔時、高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、糖尿病、血管痙攣等のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[これらの症状が悪化するおそれがある]。
2.7. 〈浸潤麻酔及び伝達麻酔〉浸潤麻酔及び伝達麻酔の場合、耳、指趾又は陰茎の麻酔には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[壊死状態になるおそれがある]。
8.1. 〈効能共通〉まれにショック様症状を起こすことがあるので、局所麻酔剤の使用に際しては、患者の全身状態の観察を十分に行い、常時、直ちに救急処置のとれる準備が望ましい〔8.2、8.3、8.10、11.1.1参照〕。
8.2. 〈効能共通〉本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショック様症状をできるだけ避けるために、次の点に留意すること〔8.1、8.3、8.10、11.1.1参照〕。
8.3. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉ショック様症状がみられた際に迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈路の確保を行うこと〔8.1、8.2、11.1.1参照〕。
8.4. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉一般に血圧下降しやすいので、次の測定基準により血圧管理を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。
・ 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉薬液を注入してから1分後に血圧を測定する。
・ 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉薬液を注入してから1分後以降14分間は、2分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
・ 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉薬液注入後15分以上経過した後は、2.5〜5分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
8.5. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉バイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸、意識レベル)及び麻酔高に注意し、必要に応じて適切な処置を行うこと。
8.6. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉臍部以上の部位の手術に用いる必要がある場合には、慎重に投与すること。
8.7. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉脊椎麻酔(腰椎麻酔)の場合、本剤の比重は一定に調製されているが、患者の脳脊髄液の比重にはかなりの変動があることに留意すること。
8.8. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉髄液の漏出を最少に防ぐために、脊椎穿刺針は、できるだけ細いものを用いること(脊椎穿刺により脊麻後頭痛が、また、まれに一過性外転神経麻痺等があらわれることがある)、なお、必要に応じて輸液を行うこと。
8.9. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉まれに脊髄神経障害があらわれることがあるので、脊椎麻酔(腰椎麻酔)時、穿刺に際して患者が放散痛を訴えた場合、脳脊髄液が出にくい場合又は血液混入を認めた場合には、本剤を注入しないこと。
8.10. 〈硬膜外麻酔〉ショック様症状がみられた際に迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈路の確保を行うこと〔8.1、8.2、11.1.1参照〕。
8.11. 〈硬膜外麻酔〉できるだけ薄い濃度のものを用いること。
8.12. 〈硬膜外麻酔〉できるだけ必要最少量にとどめること。
8.13. 〈硬膜外麻酔〉注射の速度はできるだけ遅くすること。
8.14. 〈硬膜外麻酔〉必要に応じて血管収縮剤の併用を考えること。
8.15. 〈硬膜外麻酔〉硬膜外麻酔の場合、注射針が、血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめること。
8.16. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉できるだけ薄い濃度のものを用いること。
8.17. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉できるだけ必要最少量にとどめること。
8.18. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉注射の速度はできるだけ遅くすること。
8.19. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉必要に応じて血管収縮剤の併用を考えること。
8.20. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が早いのでできるだけ少ない量で使用すること。
8.21. 〈浸潤麻酔、伝達麻酔〉浸潤麻酔、伝達麻酔の場合、注射針が、血管に入っていないことを確かめること。
8.22. 〈表面麻酔〉できるだけ薄い濃度のものを用いること。
8.23. 〈表面麻酔〉できるだけ必要最少量にとどめること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉血液疾患や抗凝血剤治療中の患者:血腫形成や脊髄障害を起こすことがある(出血しやすい)。
9.1.2. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉重篤な高血圧症の患者:低血圧が起こりやすい。
9.1.3. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉脊柱の著明な変形のある患者:脊髄損傷や神経根損傷のおそれがあり、また麻酔の高さの予測も困難である。
9.1.4. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)〉若年者:一般に麻酔範囲が拡がりやすい。
9.1.5. 〈浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉血管収縮剤(カテコールアミン)の併用に対する注意が必要な患者:次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にすること。
(1). 〈浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉浸潤・硬膜外・伝達及び表面麻酔の場合、ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤使用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする(心筋の被刺激性が高まって不整脈が発現しやすい)。
(2). 〈浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔〉浸潤麻酔、硬膜外麻酔、伝達麻酔及び表面麻酔の場合、三環系抗うつ剤服用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする(心血管作用の増強がみられることがある)。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下している)。
(妊婦)
9.5.1. 〈効能共通〉妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2. 〈脊椎麻酔(腰椎麻酔)及び硬膜外麻酔〉妊娠末期は、麻酔範囲が拡がり、仰臥性低血圧を起こすことがある。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 〈表面麻酔〉投与部位:眼科用として投与しないこと。
(取扱い上の注意)
沸騰、加圧滅菌に耐えるが、アルカリに合うと、Free Baseが析出するので注射器具等のアルカリ性煮沸滅菌を行ってはならない。
(保管上の注意)
室温保存。
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