局所麻酔薬
薬効分類 | 局所麻酔薬 |
一般名 | テトラカイン塩酸塩注射用 |
薬価 | 80円 |
メーカー | 杏林製薬 |
最終更新 | 2022年06月改訂(第9版) |
使用に際し、目的濃度の水性注射液又は水性液として、使用する。
1.脊椎麻酔(腰椎麻酔):テトラカイン塩酸塩として、次記量を使用する。
1).高比重溶液:0.1〜0.5%注射液とし、6〜15mg。
2).低比重溶液:0.1%注射液とし、6〜15mg。
2.硬膜外麻酔:0.15〜0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、30〜60mgを使用する。
3.伝達麻酔:(基準最高用量:1回100mg)0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、10〜75mgを使用する。
4.浸潤麻酔:(基準最高用量:1回100mg)0.1%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、20〜30mgを使用する。
5.表面麻酔:0.25〜2%液とし、テトラカイン塩酸塩として5〜80mgを使用する。
但し、年齢、麻酔領域、部位、組織、症状、体質により適宜増減する。必要に応じアドレナリン(濃度1:1万〜2万)を添加して使用する。
脊椎麻酔(腰椎麻酔)、硬膜外麻酔、伝達麻酔、浸潤麻酔、表面麻酔。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用
1).ショック:ショックが現れることがあるので、観察を十分に行い、血圧降下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸抑制等が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2).中枢神経障害:振戦、痙攣等の中毒症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).中枢神経:眠気、不安、興奮、霧視、眩暈、悪心・嘔吐等[観察を十分に行い、ショックあるいは中毒への移行に注意し、必要に応じて適切な処置を行う]。
2).過敏症:蕁麻疹、浮腫等。
1.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)重篤な出血やショック状態[重篤な低血圧が起こることがある]。
2.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)注射部位又はその周辺の炎症[化膿性髄膜炎症状を起こす恐れがある]。
3.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)敗血症[敗血症性髄膜炎を生ずる恐れがある]。
4.本剤の成分又は安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。
5.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)中枢神経系疾患(髄膜炎、脊髄癆、灰白脊髄炎等)の患者[脊椎麻酔により症状が悪化する恐れがある]。
6.次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない:
1).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)血管収縮剤に対し、過敏症の既往歴のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない。
2).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、糖尿病、血管痙攣等のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[これらの症状が悪化する恐れがある]。
3).(浸潤・伝達麻酔)耳、指趾又は陰茎の麻酔には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[壊死状態になる恐れがある]。
1.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)妊産婦[妊娠末期は、麻酔範囲が拡がり、仰臥性低血圧を起こすことがある]。
2.高齢者。
3.(脊椎麻酔)若年者[一般に麻酔範囲が拡がりやすい]。
4.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)血液疾患や抗凝血剤治療中の患者[出血しやすいので、血腫形成や脊髄障害を起こすことがある]。
5.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)重篤な高血圧症の患者[低血圧が起こりやすい]。
6.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)脊柱の著明な変形のある患者[脊髄損傷や神経根損傷の恐れがあり、また麻酔の高さの予測も困難である]。
7.次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする:
1).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤使用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする[心筋の被刺激性が高まって不整脈が発現しやすい]。
2).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)三環系抗うつ剤服用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする[心血管作用の増強がみられることがある]。
(重要な基本的注意)
1.一般に脊椎麻酔の際には血圧下降しやすいので、次の測定基準により血圧管理を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う。
1).(脊椎麻酔)薬液を注入してから1分後に血圧を測定する。
2).(脊椎麻酔)薬液を注入してから1分後以降14分間は、2分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
3).(脊椎麻酔)薬液注入後15分以上経過した後は、2.5〜5分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
2.まれにショック様症状を起こすことがあるので、局所麻酔剤の使用に際しては、常時、直ちに救急処置のとれる準備が望ましい。
3.本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショック様症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意する。
1).(脊椎麻酔)バイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸、意識レベル)及び麻酔高に注意し、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う。
2).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・表面麻酔)患者の全身状態の観察を十分に行う。
3).(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)ショック様症状がみられた際に迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈路の確保を行う。
4).(脊椎麻酔)臍部以上の部位の手術に用いる必要がある場合には、慎重に投与する。
5).(脊椎麻酔)本剤の比重は一定に調製されているが、患者の脳脊髄液の比重にはかなりの変動があることに留意する。
6).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・表面麻酔)できるだけ薄い濃度のものを用いる。
7).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・表面麻酔)できるだけ必要最少量にとどめる。
8).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔)必要に応じて血管収縮剤の併用を考える。
9).(硬膜外麻酔)注射針が、血管又はクモ膜下腔に入っていないことを確かめる。
10).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔)注射の速度はできるだけ遅くする。
11).(浸潤麻酔・伝達麻酔)血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が早いのでできるだけ少ない量で使用する。
12).(浸潤麻酔・伝達麻酔)注射針が血管に入っていないことを確かめる。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(適用上の注意)
1.投与時:
1).(脊椎麻酔)髄液の漏出を最少に防ぐために、脊椎穿刺針は、できるだけ細いものを用いる(脊椎穿刺により脊麻後頭痛が、また、まれに一過性外転神経麻痺等が現れることがある)、なお、必要に応じて輸液を行う。
2).脊椎麻酔により、まれに脊髄神経障害が現れることがあるので、脊椎麻酔時、穿刺に際して患者が放散痛を訴えた場合、脳脊髄液が出にくい場合又は血液混入を認めた場合には、本剤を注入しない。
2.投与部位:(表面麻酔)眼科用として投与しない。
注意:沸騰、加圧滅菌に耐えるが、アルカリに合うと、Free Baseが析出するので注射器具等のアルカリ性煮沸滅菌を行ってはならない。
薬効分類 | 局所麻酔薬 |
一般名 | テトラカイン塩酸塩注射用 |
薬価 | 80円 |
メーカー | 杏林製薬 |
最終更新 | 2022年06月改訂(第9版) |
使用に際し、目的濃度の水性注射液又は水性液として、使用する。
1.脊椎麻酔(腰椎麻酔):テトラカイン塩酸塩として、次記量を使用する。
1).高比重溶液:0.1〜0.5%注射液とし、6〜15mg。
2).低比重溶液:0.1%注射液とし、6〜15mg。
2.硬膜外麻酔:0.15〜0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、30〜60mgを使用する。
3.伝達麻酔:(基準最高用量:1回100mg)0.2%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、10〜75mgを使用する。
4.浸潤麻酔:(基準最高用量:1回100mg)0.1%注射液とし、テトラカイン塩酸塩として、20〜30mgを使用する。
5.表面麻酔:0.25〜2%液とし、テトラカイン塩酸塩として5〜80mgを使用する。
但し、年齢、麻酔領域、部位、組織、症状、体質により適宜増減する。必要に応じアドレナリン(濃度1:1万〜2万)を添加して使用する。
脊椎麻酔(腰椎麻酔)、硬膜外麻酔、伝達麻酔、浸潤麻酔、表面麻酔。
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1.重大な副作用
1).ショック:ショックが現れることがあるので、観察を十分に行い、血圧降下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸抑制等が現れた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
2).中枢神経障害:振戦、痙攣等の中毒症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行う。
2.その他の副作用(頻度不明)
1).中枢神経:眠気、不安、興奮、霧視、眩暈、悪心・嘔吐等[観察を十分に行い、ショックあるいは中毒への移行に注意し、必要に応じて適切な処置を行う]。
2).過敏症:蕁麻疹、浮腫等。
1.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)重篤な出血やショック状態[重篤な低血圧が起こることがある]。
2.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)注射部位又はその周辺の炎症[化膿性髄膜炎症状を起こす恐れがある]。
3.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)敗血症[敗血症性髄膜炎を生ずる恐れがある]。
4.本剤の成分又は安息香酸エステル(コカインを除く)系局所麻酔剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。
5.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)中枢神経系疾患(髄膜炎、脊髄癆、灰白脊髄炎等)の患者[脊椎麻酔により症状が悪化する恐れがある]。
6.次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない:
1).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)血管収縮剤に対し、過敏症の既往歴のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない。
2).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、糖尿病、血管痙攣等のある患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[これらの症状が悪化する恐れがある]。
3).(浸潤・伝達麻酔)耳、指趾又は陰茎の麻酔には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)を添加しない[壊死状態になる恐れがある]。
1.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)妊産婦[妊娠末期は、麻酔範囲が拡がり、仰臥性低血圧を起こすことがある]。
2.高齢者。
3.(脊椎麻酔)若年者[一般に麻酔範囲が拡がりやすい]。
4.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)血液疾患や抗凝血剤治療中の患者[出血しやすいので、血腫形成や脊髄障害を起こすことがある]。
5.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)重篤な高血圧症の患者[低血圧が起こりやすい]。
6.(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)脊柱の著明な変形のある患者[脊髄損傷や神経根損傷の恐れがあり、また麻酔の高さの予測も困難である]。
7.次の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする:
1).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤使用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする[心筋の被刺激性が高まって不整脈が発現しやすい]。
2).(硬膜外・浸潤・伝達・表面麻酔)三環系抗うつ剤服用中の患者には血管収縮剤(アドレナリン、ノルアドレナリン)との併用を慎重にする[心血管作用の増強がみられることがある]。
(重要な基本的注意)
1.一般に脊椎麻酔の際には血圧下降しやすいので、次の測定基準により血圧管理を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う。
1).(脊椎麻酔)薬液を注入してから1分後に血圧を測定する。
2).(脊椎麻酔)薬液を注入してから1分後以降14分間は、2分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
3).(脊椎麻酔)薬液注入後15分以上経過した後は、2.5〜5分に1回血圧を測定し、必要があれば(例えば血圧が急速に下降傾向を示すような場合)連続的に血圧を測定する。
2.まれにショック様症状を起こすことがあるので、局所麻酔剤の使用に際しては、常時、直ちに救急処置のとれる準備が望ましい。
3.本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショック様症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意する。
1).(脊椎麻酔)バイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸、意識レベル)及び麻酔高に注意し、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行う。
2).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・表面麻酔)患者の全身状態の観察を十分に行う。
3).(脊椎麻酔・硬膜外麻酔)ショック様症状がみられた際に迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈路の確保を行う。
4).(脊椎麻酔)臍部以上の部位の手術に用いる必要がある場合には、慎重に投与する。
5).(脊椎麻酔)本剤の比重は一定に調製されているが、患者の脳脊髄液の比重にはかなりの変動があることに留意する。
6).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・表面麻酔)できるだけ薄い濃度のものを用いる。
7).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔・表面麻酔)できるだけ必要最少量にとどめる。
8).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔)必要に応じて血管収縮剤の併用を考える。
9).(硬膜外麻酔)注射針が、血管又はクモ膜下腔に入っていないことを確かめる。
10).(硬膜外麻酔・浸潤麻酔・伝達麻酔)注射の速度はできるだけ遅くする。
11).(浸潤麻酔・伝達麻酔)血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が早いのでできるだけ少ない量で使用する。
12).(浸潤麻酔・伝達麻酔)注射針が血管に入っていないことを確かめる。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
(適用上の注意)
1.投与時:
1).(脊椎麻酔)髄液の漏出を最少に防ぐために、脊椎穿刺針は、できるだけ細いものを用いる(脊椎穿刺により脊麻後頭痛が、また、まれに一過性外転神経麻痺等が現れることがある)、なお、必要に応じて輸液を行う。
2).脊椎麻酔により、まれに脊髄神経障害が現れることがあるので、脊椎麻酔時、穿刺に際して患者が放散痛を訴えた場合、脳脊髄液が出にくい場合又は血液混入を認めた場合には、本剤を注入しない。
2.投与部位:(表面麻酔)眼科用として投与しない。
注意:沸騰、加圧滅菌に耐えるが、アルカリに合うと、Free Baseが析出するので注射器具等のアルカリ性煮沸滅菌を行ってはならない。
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