薬剤情報
後発品
薬効分類抗てんかん薬 > 電位依存性ナトリウムチャネル拮抗薬
一般名ラコサミド錠
薬価217.8
メーカーユーシービージャパン
最終更新2022年11月改訂(第3版)

用法・用量

成人:通常、成人にはラコサミドとして1日100mgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて増量し、維持用量を1日200mgとするが、いずれも1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日400mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として100mg以下ずつ行うこと。

小児:通常、4歳以上の小児にはラコサミドとして1日2mg/kgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kgずつ増量し、維持用量を体重30kg未満の小児には1日6mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日4mg/kgとする。いずれも1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により体重30kg未満の小児には1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日8mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kg以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉成人のクレアチニンクリアランスが30mL/min以下の重度腎機能障害及び成人の末期腎機能障害のある患者には、1日最高用量を300mg、小児のクレアチニンクリアランスが30mL/min以下の重度腎機能障害及び小児の末期腎機能障害のある患者には、1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること。また、血液透析を受けている患者では、1日用量に加えて、血液透析後に最大で1回用量の半量の追加投与を考慮すること〔9.2.1、9.2.2、16.1.2、16.6.1、16.6.2参照〕。

7.2. 〈効能共通〉成人の軽度又は中等度の肝機能障害(成人のChild−Pugh分類A及びB)のある患者には、1日最高用量を300mg、小児の軽度又は中等度の肝機能障害(小児のChild−Pugh分類A及びB)のある患者には、1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること〔9.3.2、16.6.3参照〕。

7.3. 〈効能共通〉本剤の1日最高用量は体重30kg未満の小児では1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児では1日8mg/kgであるので、本剤を1日8mg/kgを超えて投与している体重30kg未満の小児が、成長に伴い安定的に体重が30kg以上となった場合には、患者の状態を十分に観察し、効果及び副作用の発現を考慮したうえで、適切な用量を検討すること(なお、急激な減量は避けること)。

7.4. 〈強直間代発作〉本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること[臨床試験において、強直間代発作に対する本剤単独投与での使用経験はない]。

効能・効果

1). てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)。

2). 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 房室ブロック、徐脈、失神(いずれも1%未満):PR間隔延長を起こすおそれがある〔8.3、9.1.1、10.2参照〕。

11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも頻度不明):発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。

11.1.4. 無顆粒球症(頻度不明)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 精神神経系:(3%以上)浮動性めまい(17.8%)、頭痛、傾眠、(1〜3%未満)記憶障害、振戦、運動失調、(1%未満)うつ病、幻覚、攻撃性、激越、感覚鈍麻、錯感覚、認知障害、異常行動、錯乱状態、注意力障害、平衡障害、不眠症、眼振、構語障害、嗜眠、協調運動異常、ミオクローヌス性てんかん、(頻度不明)精神病性障害、多幸気分。

2). 眼:(1〜3%未満)複視、霧視。

3). 血液:(1〜3%未満)白血球数減少。

4). 消化器:(3%以上)悪心、嘔吐、(1〜3%未満)下痢、(1%未満)消化不良、口内乾燥、鼓腸、便秘。

5). 循環器:(1%未満)心房細動、(頻度不明)心房粗動。

6). 肝臓:(1〜3%未満)肝機能異常。

7). 代謝及び栄養:(1〜3%未満)食欲減退。

8). 皮膚:(1%未満)発疹、蕁麻疹、皮膚そう痒症、(頻度不明)血管浮腫。

9). 免疫系:(1%未満)薬物過敏症。

10). 筋骨格系:(1%未満)筋痙縮。

11). 感覚器:(1〜3%未満)回転性めまい、(1%未満)耳鳴。

12). その他:(3%以上)疲労、(1〜3%未満)歩行障害、易刺激性、(1%未満)転倒、挫傷、裂傷、鼻咽頭炎、発熱、無力症、酩酊感、(頻度不明)咽頭炎。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 重度肝機能障害のある患者〔9.3.1、16.6.3参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。

8.2. 浮動性めまい、霧視、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

8.3. PR間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与中は第二度以上の房室ブロックに関連する症状等(頻脈、脈拍数減少、脈拍不整、頭部ふらふら感、失神、動悸、息切れ等)の発現に注意すること。本剤の投与中に第二度以上の房室ブロック等に関連する症状(頻脈、脈拍数減少、脈拍不整、頭部ふらふら感、失神、動悸、息切れ等)があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう患者及びその家族等に指導すること。心伝導障害や重度心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者、PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤併用中の患者等では、本剤投与開始時及び本剤投与中は心電図検査を行うなど、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。

8.4. 易刺激性、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔8.5、15.1参照〕。

8.5. 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること〔8.4、15.1参照〕。

8.6. 複視、霧視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと〔15.2.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 心伝導障害や重度心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者:本剤のPR間隔延長作用により房室ブロック等が発現するおそれがある〔8.3、10.2、11.1.1参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害のある患者〔7.1、16.6.1参照〕。

9.2.2. 血液透析を受けている末期腎機能障害患者〔7.1、16.6.2参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:投与しないこと(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)〔2.2、16.6.3参照〕。

9.3.2. 軽度又は中等度の肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類A及びB)〔7.2、16.6.3参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤〔8.3、9.1.1、11.1.1参照〕[房室ブロック等が発現するおそれがある(併用によりPR間隔延長作用が相加的に増強するおそれがある)]。

高齢者

一般に高齢者では生理機能が低下している〔16.6.4参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラットにおいて胎仔移行性が認められている)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)。

小児等

9.7.1. 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳未満の幼児に対する臨床試験は実施していない。

9.7.2. 小児の部分発作患者に対する単剤療法に関する臨床試験は国内・海外ともに行われていない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与(最大12000mg)により認められた主な症状は、浮動性めまい、悪心、発作(全般性強直間代発作、てんかん重積状態)、心伝導障害、ショック及び昏睡であった。また、ラコサミド7000mgを一度に服用した例で死亡が報告されている。

13.2. 処置

過量投与時、本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること〔16.6.2参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6−3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている〔8.4、8.5参照〕。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 非臨床薬物動態試験において、ラコサミドはラットの水晶体に投与後35日目まで分布したが、ラットの26週間及び104週間反復投与毒性試験で眼に異常は認められず、イヌの52週間反復投与毒性試験において水晶体の変化は認められなかった。複視、霧視等の眼に関する副作用の発現率はプラセボ群より高く、16週間投与の日中共同第3相試験のプラセボ群では1.6%に対し、本剤200mg/日群で4.9%、400mg/日群で12.2%、長期投与では5.5%であり、海外第3相試験(併合成績)のプラセボ群では4.4%に対し、本剤200mg/日群で8.9%、400mg/日群で18.0%、600mg/日群で30.5%であった〔8.6参照〕。

15.2.2. 欠神発作モデルであるWAG/Rijラット(3、10及び30mg/kgを腹腔内投与)及びストラスブール遺伝性欠神てんかんラット(15.6及び31.2mg/kgを腹腔内投与)において、欠神発作増悪が認められた。

貯法

(保管上の注意)

室温保存。

ビムパット錠50mg
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抗てんかん薬 > 電位依存性ナトリウムチャネル拮抗薬
2022年11月改訂(第3版)
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一般名ラコサミド錠
薬価217.8
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最終更新2022年11月改訂(第3版)

用法・用量

成人:通常、成人にはラコサミドとして1日100mgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて増量し、維持用量を1日200mgとするが、いずれも1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日400mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として100mg以下ずつ行うこと。

小児:通常、4歳以上の小児にはラコサミドとして1日2mg/kgより投与を開始し、その後1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kgずつ増量し、維持用量を体重30kg未満の小児には1日6mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日4mg/kgとする。いずれも1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により体重30kg未満の小児には1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児には1日8mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として2mg/kg以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。

用法・用量に関連する注意

(用法及び用量に関連する注意)

7.1. 〈効能共通〉成人のクレアチニンクリアランスが30mL/min以下の重度腎機能障害及び成人の末期腎機能障害のある患者には、1日最高用量を300mg、小児のクレアチニンクリアランスが30mL/min以下の重度腎機能障害及び小児の末期腎機能障害のある患者には、1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること。また、血液透析を受けている患者では、1日用量に加えて、血液透析後に最大で1回用量の半量の追加投与を考慮すること〔9.2.1、9.2.2、16.1.2、16.6.1、16.6.2参照〕。

7.2. 〈効能共通〉成人の軽度又は中等度の肝機能障害(成人のChild−Pugh分類A及びB)のある患者には、1日最高用量を300mg、小児の軽度又は中等度の肝機能障害(小児のChild−Pugh分類A及びB)のある患者には、1日最高用量を25%減量とするなど慎重に投与すること〔9.3.2、16.6.3参照〕。

7.3. 〈効能共通〉本剤の1日最高用量は体重30kg未満の小児では1日12mg/kg、体重30kg以上50kg未満の小児では1日8mg/kgであるので、本剤を1日8mg/kgを超えて投与している体重30kg未満の小児が、成長に伴い安定的に体重が30kg以上となった場合には、患者の状態を十分に観察し、効果及び副作用の発現を考慮したうえで、適切な用量を検討すること(なお、急激な減量は避けること)。

7.4. 〈強直間代発作〉本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用すること[臨床試験において、強直間代発作に対する本剤単独投与での使用経験はない]。

効能・効果

1). てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)。

2). 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 房室ブロック、徐脈、失神(いずれも1%未満):PR間隔延長を起こすおそれがある〔8.3、9.1.1、10.2参照〕。

11.1.2. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも頻度不明):発熱、紅斑、水疱・びらん、そう痒、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.3. 薬剤性過敏症症候群(頻度不明):初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること)。

11.1.4. 無顆粒球症(頻度不明)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 精神神経系:(3%以上)浮動性めまい(17.8%)、頭痛、傾眠、(1〜3%未満)記憶障害、振戦、運動失調、(1%未満)うつ病、幻覚、攻撃性、激越、感覚鈍麻、錯感覚、認知障害、異常行動、錯乱状態、注意力障害、平衡障害、不眠症、眼振、構語障害、嗜眠、協調運動異常、ミオクローヌス性てんかん、(頻度不明)精神病性障害、多幸気分。

2). 眼:(1〜3%未満)複視、霧視。

3). 血液:(1〜3%未満)白血球数減少。

4). 消化器:(3%以上)悪心、嘔吐、(1〜3%未満)下痢、(1%未満)消化不良、口内乾燥、鼓腸、便秘。

5). 循環器:(1%未満)心房細動、(頻度不明)心房粗動。

6). 肝臓:(1〜3%未満)肝機能異常。

7). 代謝及び栄養:(1〜3%未満)食欲減退。

8). 皮膚:(1%未満)発疹、蕁麻疹、皮膚そう痒症、(頻度不明)血管浮腫。

9). 免疫系:(1%未満)薬物過敏症。

10). 筋骨格系:(1%未満)筋痙縮。

11). 感覚器:(1〜3%未満)回転性めまい、(1%未満)耳鳴。

12). その他:(3%以上)疲労、(1〜3%未満)歩行障害、易刺激性、(1%未満)転倒、挫傷、裂傷、鼻咽頭炎、発熱、無力症、酩酊感、(頻度不明)咽頭炎。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 重度肝機能障害のある患者〔9.3.1、16.6.3参照〕。

重要な基本的注意

8.1. 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。

8.2. 浮動性めまい、霧視、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

8.3. PR間隔延長があらわれることがあるので、本剤の投与中は第二度以上の房室ブロックに関連する症状等(頻脈、脈拍数減少、脈拍不整、頭部ふらふら感、失神、動悸、息切れ等)の発現に注意すること。本剤の投与中に第二度以上の房室ブロック等に関連する症状(頻脈、脈拍数減少、脈拍不整、頭部ふらふら感、失神、動悸、息切れ等)があらわれた場合には、医師の診察を受けるよう患者及びその家族等に指導すること。心伝導障害や重度心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者、PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤併用中の患者等では、本剤投与開始時及び本剤投与中は心電図検査を行うなど、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔9.1.1、10.2、11.1.1参照〕。

8.4. 易刺激性、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること〔8.5、15.1参照〕。

8.5. 患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること〔8.4、15.1参照〕。

8.6. 複視、霧視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと〔15.2.1参照〕。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(合併症・既往歴等のある患者)

9.1.1. 心伝導障害や重度心疾患(心筋梗塞又は心不全等)の既往のある患者、ナトリウムチャネル異常(ブルガダ症候群等)のある患者:本剤のPR間隔延長作用により房室ブロック等が発現するおそれがある〔8.3、10.2、11.1.1参照〕。

(腎機能障害患者)

9.2.1. 重度腎機能障害のある患者〔7.1、16.6.1参照〕。

9.2.2. 血液透析を受けている末期腎機能障害患者〔7.1、16.6.2参照〕。

(肝機能障害患者)

9.3.1. 重度肝機能障害のある患者:投与しないこと(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)〔2.2、16.6.3参照〕。

9.3.2. 軽度又は中等度の肝機能障害のある患者(Child−Pugh分類A及びB)〔7.2、16.6.3参照〕。

相互作用

10.2. 併用注意:

PR間隔の延長を起こすおそれのある薬剤〔8.3、9.1.1、11.1.1参照〕[房室ブロック等が発現するおそれがある(併用によりPR間隔延長作用が相加的に増強するおそれがある)]。

高齢者

一般に高齢者では生理機能が低下している〔16.6.4参照〕。

妊婦・授乳婦

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラットにおいて胎仔移行性が認められている)。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)。

小児等

9.7.1. 低出生体重児、新生児、乳児又は4歳未満の幼児に対する臨床試験は実施していない。

9.7.2. 小児の部分発作患者に対する単剤療法に関する臨床試験は国内・海外ともに行われていない。

過量投与

13.1. 症状

過量投与(最大12000mg)により認められた主な症状は、浮動性めまい、悪心、発作(全般性強直間代発作、てんかん重積状態)、心伝導障害、ショック及び昏睡であった。また、ラコサミド7000mgを一度に服用した例で死亡が報告されている。

13.2. 処置

過量投与時、本剤は血液透析により除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること〔16.6.2参照〕。

適用上の注意、取扱い上の注意

(適用上の注意)

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6−3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている〔8.4、8.5参照〕。

15.2. 非臨床試験に基づく情報

15.2.1. 非臨床薬物動態試験において、ラコサミドはラットの水晶体に投与後35日目まで分布したが、ラットの26週間及び104週間反復投与毒性試験で眼に異常は認められず、イヌの52週間反復投与毒性試験において水晶体の変化は認められなかった。複視、霧視等の眼に関する副作用の発現率はプラセボ群より高く、16週間投与の日中共同第3相試験のプラセボ群では1.6%に対し、本剤200mg/日群で4.9%、400mg/日群で12.2%、長期投与では5.5%であり、海外第3相試験(併合成績)のプラセボ群では4.4%に対し、本剤200mg/日群で8.9%、400mg/日群で18.0%、600mg/日群で30.5%であった〔8.6参照〕。

15.2.2. 欠神発作モデルであるWAG/Rijラット(3、10及び30mg/kgを腹腔内投与)及びストラスブール遺伝性欠神てんかんラット(15.6及び31.2mg/kgを腹腔内投与)において、欠神発作増悪が認められた。

貯法

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